転移したらダンジョンの下層だった
百三十八話八対二でデメリットの方が大きいな
「トレントが現れるダンジョンを管理している街、ですか・・・・・・少々お待ちください」
セーレは何故ソウスケがトレントの木を求めているのか直ぐには思い付かなかったが、あまり目立ちたくないという考えを持っているソウスケが目立ってしまうかもしれない場所を聞きに来たので、一旦その場を離れて直ぐにだ他の街の情報を調べ始めた。
「お待たせしました。ソウスケさんがご希望する街がここから約百二十キロ程離れた場所にあります」
約三分程で戻って来たセーレから朗報を聞く事が出来たソウスケは、小さくガッツポーズを取っていた。
「そうなんですか。教えてくれて有難うございます。五十キロぐらいなら三日もあれば着けるよな・・・・・・」
目的の街があると分かった途端、ソウスケは小さく呟きながら予定を口に出し始めた。
完全に自分の世界に入ってしまったソウスケを見て、少し意外に感じてこれから話そうと思っていた事をセーレは話せないでいた。
そんなセーレにミレアナは申し訳ないと思い頭を下げていた。
頭を下げて自分に謝罪をしてくるミレアナを見てセーレは自然に苦笑いになってしまった。
(ソウスケさんが主人だと、この先ミレアナさんは苦労する事が多そうですね)
基本的に目立ちたくはないと宣言しているソウスケだが、決める場面ではしっかりと決めるとミレアナは知っているのでこの先面倒事に巻き込まれるかもしれないミレアナに少し同情した。
「ソウスケさん。ご予定を考えているところ申し訳ございませんが少しいいですか?」
「あっ、すみません。完全に自分の世界に入っていました。それで何か聞いておいた方が良い情報でもあるんですか?」
「いえ、そういう訳ではありません。私が話すのでは情報ではなく提案で。今日から三週間後、ソウスケさんの目的の街のウドモーキまでの商隊の護衛依頼があります。その依頼を受けてみませんか」
セーレから全く予想していなかった提案を受けたソウスケはまず自分の本当の実力を知っているとはいえ、Fランクの自分に護衛の依頼を提案してきた事に驚いた。
しかしセーレの考えがあって自分に提案したんだろうと解釈したソウスケはまず依頼の内容をセーレに尋ねた。
「えっと・・・・・・まずは依頼内容を確認してもいいですか?」
「はい、勿論です。仕事内容はウドモーキまで商人の護衛。報酬は一パーティー銀貨七十枚。今のところ二つのパーティーが依頼に参加予定です。商人は専用の護衛を雇っていないので夜の見張りも冒険者が行います。食事は冒険者の方々の持参です。仕事の日数はおよそ四日間と想定されています」
一通りの説明を聞いたが、ソウスケとしてはその内容が良い方なのか冒険者になって圧倒的に年数が少ないため判断出来なかった。
(仕事内容は商人の護衛、報酬は一パーティーに銀貨七十枚・・・・・・七十万か。他のパーティーが二組か・・・・・・ここが一番俺達にとってはネックだよな。いや、仕事内容を考えれば複数のパーティーで受けるのが妥当なんだろうけど)
他人には知られたくない事が多々あるソウスケ達にとって護衛に依頼を受けるにあたって、他のパーティー仕事を受ける事が一番警戒するところであり、ソウスケの強みの一つを出せなくなる。
それはソウスケにとって夕食のレベルが格段に下がる事を意味する。
(そういう場合だと保存が効く物が夕食になるんだよな・・・・・・いや、ミレアナがいるから肉には困らないのか? 後、夜の見張りは自分達でやるんだよな。う~~~ん、正直最初に見張りをしてゆっくり寝たいんだけど、そこは正直運だよな)
少し前に見栄を張ってオールで見張りをした辛さを思い出したソウスケは思わず体が震えた。
(そこら辺も色々対策したい所なんだけど、それも多分目立つ要素になりそうだから他のパーティーの人には見せれないんだよな。仕事の日数が四日間なのはまだ良いんだけどな・・・・・・保存食の方は現地で何とかなるかもしれないけど、一応考えておいた方が良さそうだな)
ソウスケとしては依頼を受けるとしたらデメリットの方が多いと思ったが、いずれ受けなければならないだろうという考えに至り、最終的には護衛の依頼を受ける事にした。
セーレは何故ソウスケがトレントの木を求めているのか直ぐには思い付かなかったが、あまり目立ちたくないという考えを持っているソウスケが目立ってしまうかもしれない場所を聞きに来たので、一旦その場を離れて直ぐにだ他の街の情報を調べ始めた。
「お待たせしました。ソウスケさんがご希望する街がここから約百二十キロ程離れた場所にあります」
約三分程で戻って来たセーレから朗報を聞く事が出来たソウスケは、小さくガッツポーズを取っていた。
「そうなんですか。教えてくれて有難うございます。五十キロぐらいなら三日もあれば着けるよな・・・・・・」
目的の街があると分かった途端、ソウスケは小さく呟きながら予定を口に出し始めた。
完全に自分の世界に入ってしまったソウスケを見て、少し意外に感じてこれから話そうと思っていた事をセーレは話せないでいた。
そんなセーレにミレアナは申し訳ないと思い頭を下げていた。
頭を下げて自分に謝罪をしてくるミレアナを見てセーレは自然に苦笑いになってしまった。
(ソウスケさんが主人だと、この先ミレアナさんは苦労する事が多そうですね)
基本的に目立ちたくはないと宣言しているソウスケだが、決める場面ではしっかりと決めるとミレアナは知っているのでこの先面倒事に巻き込まれるかもしれないミレアナに少し同情した。
「ソウスケさん。ご予定を考えているところ申し訳ございませんが少しいいですか?」
「あっ、すみません。完全に自分の世界に入っていました。それで何か聞いておいた方が良い情報でもあるんですか?」
「いえ、そういう訳ではありません。私が話すのでは情報ではなく提案で。今日から三週間後、ソウスケさんの目的の街のウドモーキまでの商隊の護衛依頼があります。その依頼を受けてみませんか」
セーレから全く予想していなかった提案を受けたソウスケはまず自分の本当の実力を知っているとはいえ、Fランクの自分に護衛の依頼を提案してきた事に驚いた。
しかしセーレの考えがあって自分に提案したんだろうと解釈したソウスケはまず依頼の内容をセーレに尋ねた。
「えっと・・・・・・まずは依頼内容を確認してもいいですか?」
「はい、勿論です。仕事内容はウドモーキまで商人の護衛。報酬は一パーティー銀貨七十枚。今のところ二つのパーティーが依頼に参加予定です。商人は専用の護衛を雇っていないので夜の見張りも冒険者が行います。食事は冒険者の方々の持参です。仕事の日数はおよそ四日間と想定されています」
一通りの説明を聞いたが、ソウスケとしてはその内容が良い方なのか冒険者になって圧倒的に年数が少ないため判断出来なかった。
(仕事内容は商人の護衛、報酬は一パーティーに銀貨七十枚・・・・・・七十万か。他のパーティーが二組か・・・・・・ここが一番俺達にとってはネックだよな。いや、仕事内容を考えれば複数のパーティーで受けるのが妥当なんだろうけど)
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それはソウスケにとって夕食のレベルが格段に下がる事を意味する。
(そういう場合だと保存が効く物が夕食になるんだよな・・・・・・いや、ミレアナがいるから肉には困らないのか? 後、夜の見張りは自分達でやるんだよな。う~~~ん、正直最初に見張りをしてゆっくり寝たいんだけど、そこは正直運だよな)
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