転移したらダンジョンの下層だった
百十一話完・成
(正直素材的には欲しいな。・・・・・・でも、娯楽に使うのは予定は今のところエアーホッケーだけだからな。それにエアーホッケーはメダルを浮かすために大量の魔石が必要だからな)
エアーホッケーを作るためには頑丈な木だけでなく、魔石を大量に必要なのでソウスケはむしろそちらの方が時間が掛かるかもしれないと感じた。
だが、よくよく考えると後者の問題はソウスケにとって直ぐに解決できる問題であった。
(待てよ・・・・・・そう言えば俺はダンジョンで大量のモンスターを倒したんだから、魔石に関しての問題は既に解決しているんじゃないか? そうなれば後は前者の問題を解決すればエアーホッケーは作れるな)
ソウスケは明日用事が終わった後にでもギルドに行って、ミレアナが言う様なダンジョンが本当にあるのか聴こうかと考えたが、昨日セーレに言った言葉を思い出した。
「そう言えばセーレさんにギルドには少しの間来ないって言ってしまったよな・・・・・・」
そんな事を言ってしまった手前、直ぐに三日も経たずにギルドに行くのは何故かソウスケは恥ずかしかった。
「えっと・・・・・・明日の予定を終えたらギルドに向かって情報を集めるんですか?」
「それも悪くはないと思っているんだけどな。どうするか・・・・・・」
もう少し何か作れる娯楽はないか考えるのか、それとも恥ずかしい気持ちになるかもしれないがギルドに行って、ダンジョンの情報を集めるかで、天井を見ながら考えが揺れていると、小さい音が聞こえた。
その音はソウスケからでなく、ミレアナの腹から鳴っていた。
音の発信源が自分でないと確信したソウスケはミレアナの方に顔を向けた。
そこには両手で顔を隠してはいるが、耳まで真っ赤になっている羞恥心を隠せていなかった。
「・・・・・・とりあえず夕食にするか」
「・・・・・・はい」
その日の夕食中に、二人は一切会話をしなかった。
次の日、珍しく早く起きたソウスケは二度寝をせず朝食を食べて女将に塗料を売っている店を聞き、ミレアナと二人で買い物に出かけた。
そして買う予定だった黒と白と茶だけでなく、ソウスケは一通りの色の塗料を買った。
理由は単純で自分が作ったフィギュアに色を付けたかったからだった。
宿に戻ったソウスケは直ぐに作業に移り、塗料を売っていた店で買った筆を慎重に扱いながら一つ一つ丁寧に塗り始めた。
ミレアナは最初ソウスケに手伝おうかと聞いたが、ソウスケからの返答は一人でやるという事だったため、ミレアナもソウスケと同じく風の魔力を指に集め、ひたすら作業に没頭した。
「・・・・・・よし。やっと終わったな」
作業を始めてから一時間弱、ようやくソウスケは筆を置き、作業を終えた。
「お疲れ様でした」
「おう、ミレアナも・・・・・・まぁ、頑張ったんじゃないか」
ミレアナの直ぐ傍にはギリ、リザードマンに見えなくもない木のフィギュアがあった。
ソウスケからあまり歯切れが良くない返事を貰ったミレアナは、見て分かるほど落ち込んでいた。
「や、やっぱり下手くそですよね。ソウスケさんの様に上手くは出来ませんでした」
「い、いや~~~~その・・・・・・ほら、あれだよ。俺の場合元々木工のスキルを持っていて更にレベルが五だったから初めてでも上手くいったんだよ。ミレアナは木工のスキルを持っていなかったんだろ? だったら初めてにしては上出来すぎるくらいだと思うぞ」
普通に道具を使ってではなく、自分と同じように指先に風の魔力を集中させ、電動ノコギリの様にしてフィギュアを作ったミレアナの器用さに対して、感心していた。
(いくら魔力操作のレベルが高くても、初めてフィギュアを作った結果がこのレベルは基本的に無いだろ。ミレアナが下手くそなら殆どの奴が下手くそ以下になってしまうだろ)
ソウスケに励まされたミレアナは直ぐに上機嫌になっていた。
「とりあえずやる事は終わったんだし、昼飯を食べたら商人ギルドに向かうとするか」
宿に帰る途中に買った大きめのバックに、ソウスケは乾燥させて色を定着させたチェスとオセロをしまった。
ミレアナはわざわざバックに娯楽道具を入れるソウスケを見て、疑問を感じた。
「そのバッグに入れずとも魔法袋に入れた方が楽じゃないですか」
「まぁ、確かにそうかもしれないけど、俺みたいなFランクの冒険者が魔法袋なんて持っていたら、色々と面倒な事になりそうだろ」
ソウスケの言葉の意味を直ぐにミレアナは理解した。
そして二人は食堂で昼食を食べ終えた後、少し腹を落ち着かせてから商人ギルドへと向かった。
エアーホッケーを作るためには頑丈な木だけでなく、魔石を大量に必要なのでソウスケはむしろそちらの方が時間が掛かるかもしれないと感じた。
だが、よくよく考えると後者の問題はソウスケにとって直ぐに解決できる問題であった。
(待てよ・・・・・・そう言えば俺はダンジョンで大量のモンスターを倒したんだから、魔石に関しての問題は既に解決しているんじゃないか? そうなれば後は前者の問題を解決すればエアーホッケーは作れるな)
ソウスケは明日用事が終わった後にでもギルドに行って、ミレアナが言う様なダンジョンが本当にあるのか聴こうかと考えたが、昨日セーレに言った言葉を思い出した。
「そう言えばセーレさんにギルドには少しの間来ないって言ってしまったよな・・・・・・」
そんな事を言ってしまった手前、直ぐに三日も経たずにギルドに行くのは何故かソウスケは恥ずかしかった。
「えっと・・・・・・明日の予定を終えたらギルドに向かって情報を集めるんですか?」
「それも悪くはないと思っているんだけどな。どうするか・・・・・・」
もう少し何か作れる娯楽はないか考えるのか、それとも恥ずかしい気持ちになるかもしれないがギルドに行って、ダンジョンの情報を集めるかで、天井を見ながら考えが揺れていると、小さい音が聞こえた。
その音はソウスケからでなく、ミレアナの腹から鳴っていた。
音の発信源が自分でないと確信したソウスケはミレアナの方に顔を向けた。
そこには両手で顔を隠してはいるが、耳まで真っ赤になっている羞恥心を隠せていなかった。
「・・・・・・とりあえず夕食にするか」
「・・・・・・はい」
その日の夕食中に、二人は一切会話をしなかった。
次の日、珍しく早く起きたソウスケは二度寝をせず朝食を食べて女将に塗料を売っている店を聞き、ミレアナと二人で買い物に出かけた。
そして買う予定だった黒と白と茶だけでなく、ソウスケは一通りの色の塗料を買った。
理由は単純で自分が作ったフィギュアに色を付けたかったからだった。
宿に戻ったソウスケは直ぐに作業に移り、塗料を売っていた店で買った筆を慎重に扱いながら一つ一つ丁寧に塗り始めた。
ミレアナは最初ソウスケに手伝おうかと聞いたが、ソウスケからの返答は一人でやるという事だったため、ミレアナもソウスケと同じく風の魔力を指に集め、ひたすら作業に没頭した。
「・・・・・・よし。やっと終わったな」
作業を始めてから一時間弱、ようやくソウスケは筆を置き、作業を終えた。
「お疲れ様でした」
「おう、ミレアナも・・・・・・まぁ、頑張ったんじゃないか」
ミレアナの直ぐ傍にはギリ、リザードマンに見えなくもない木のフィギュアがあった。
ソウスケからあまり歯切れが良くない返事を貰ったミレアナは、見て分かるほど落ち込んでいた。
「や、やっぱり下手くそですよね。ソウスケさんの様に上手くは出来ませんでした」
「い、いや~~~~その・・・・・・ほら、あれだよ。俺の場合元々木工のスキルを持っていて更にレベルが五だったから初めてでも上手くいったんだよ。ミレアナは木工のスキルを持っていなかったんだろ? だったら初めてにしては上出来すぎるくらいだと思うぞ」
普通に道具を使ってではなく、自分と同じように指先に風の魔力を集中させ、電動ノコギリの様にしてフィギュアを作ったミレアナの器用さに対して、感心していた。
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