転移したらダンジョンの下層だった
五十九話商談?
「・・・・・・なるほど。確かにそのようだな」
少しの間を置いてからセルガ―は、ソウスケが一般的な冒険者のルーキーではないと判断した。
その少し間に、ソウスケは自分に向けられたセルガ―から不快な目線を感じた。
(・・・・・・何なんだ今の感覚は。セルガ―さんの目線が一気に不快な物に変わった。もしかしたら・・・・・・俺と同じで鑑定のスキルを持っているのか? いや、もしそうだったらもっと大袈裟な反応があっても良い筈だ。俺のスキルの数や内容も見てあれぐらいの反応で済むはずが・・・・・・いや、案外そこまで凄くはないのか?)
セルガ―からの不快な視線に、ソウスケはセルガ―が自分と同じ鑑定のスキルを持っているのではと思ったが、セルガ―の驚きようからして、鑑定の下位スキルだろうと判断した。
(鑑定の下位バージョンのスキル・・・・・・目利きってところか。にしても、そういうスキルを自分に向けられるとこんな気分になるんだな。・・・・・・無断で使った事が相手にバレて問題になったら面倒だから、むやみやたらに鑑定を使うのはやめておくか。特に同業者には)
ソウスケは感知系統のスキルを持ってい相手には、使った事が直ぐにバレるだろうと思った。
今ここでセルガ―にその事を注意しようとソウスケは思ったが、話がズレるので最後に話すことに決めた。
「貴族の子息でもないのにどのようにして、そこまでの強さを手に入れたのかは気になるが・・・・・・そこら辺は検索しないでおこう」
ソウスケの強さに追及はしてこないセルガ―の言葉に、ソウスケはだったら最初から人を見定める様なスキルは使うなよ言いたかったが、話を逸らさないためグッと堪えた。
「さて、ただのルーキーではない冒険者の対して聞きたいことがある。商談と言ってもいいかもしれないな」
「商談? 俺は確かに同期のルーキー達と比べて強いとは思いますけど、そう言った商売事に関してはからっきしですよ」
地球で殆ど経済や経営学の勉強をしたことが無いソウスケにとって、商売関係の話は無縁に等しかった。
「なに、専門的な事を聞きたいわけでは無い。簡単に言うなら・・・・・・男達に女を提供する仕事で娼婦以外の仕事は何かないか・・・・・・女を抱く事以外で男を満足させる方法はないか、それを君に聞きたいのだ」
「男を満足させるために女が娼婦以外に出来る事って・・・・・・随分無茶な事を聞きますね。俺、今日童貞を卒業したばかりですよ。そんな俺にそういった新しい色事を考えるなんて・・・・・・」
無理に決まっているとソウスケは言葉を切ろうとしたが前世の事を思い出し、少しの間何かないかと考え込んだ。
(・・・・・・何かあった気がしなくもない。娼館以外で男が色欲的に満足するものが・・・・・・セフレ? じゃないじゃない。そうじゃなくて、えっと・・・・・・そうだリフレだ!! 確かリフレッシュするための女友達? みたいな感じだったはずだ。ただ、この世界でそういった感じの事で男は満足いくのか?)
重要なワードを思い出したソウスケは、それから三十秒程考え込んだ。
その間、セルガ―は黙ってソウスケの返答を待っていた。
そして考えが決まったソウスケは口を開き、セルガ―へ説明を始めた。
「ないことは・・・・・・無いです」
「本当か!!?? それは一体どういう・・・・・・」
「落ち着いてください。考えがなくはないですけど、完璧な物でもないですから」
セルガ―は新しい商売を始める事が出来るという思いから柄になく興奮し、おもわず椅子から立ち上がっていた。
自分が無意識に興奮している事に気が付いたセルガ―はゴホンっ、と一つ咳払いをしてから椅子に座った。
「すまない。少しばかり興奮してしまった様だ。さて、完璧な物でなくても良い。そこから完成へと持っていくのが私の仕事だ」
「確かにそうですね。それでは話させてもらいます。まず、客層の狙いとしてはごく普通の一般人や、ランクの低い冒険者です」
ソウスケの言葉にセルガ―は疑問を感じ取り、直ぐにソウスケに質問をした。
「ランクが低い冒険者が狙いなのは分からなくもないが、一般人の男までも狙うのか?」
「はい。俺が提案する内容は・・・・・・簡単に言えば、美しく、可愛い女性と一緒にいて客を癒す、といったところですね。娼館の女性と言えば基本的には容姿が高い人ばかりではないですか」
「確かにそうだな。私もこの商売を始めて十年程経つが、容姿が高くない娼婦ははっきり言って見たことが無いな。有名でない娼館の娼婦であっても一定以上の容姿は持っている」
セルガ―の一定以上の容姿を持っているという言葉に、ソウスケは眼を光らせて説明を続けた。
「そう、そこですよ。娼婦は一定以上の容姿を持っている、そこが重要なんですよ。男だったら、ただ話すだけでも対して可愛くもない、綺麗でもない女と話すより、娼婦の様な容姿が整っている人と話す方が良いと思うのは必然だと思いませんか?」
「確かにそれは必然の事だな・・・・・・ふむ、なるほど。君の言いたい事が何となく分かって来た。確かにそういった案ならば一般人の男も客層も狙えるな」
ソウスケの考えが読めて来たセルガ―は、口端が吊り上がってきて一般人が見れば身震いするような笑みを浮かべていた。
ただ、ソウスケはそこにツッコまず話を続けた。
「ですが、ただ容姿が良いだけでは意味がないんですよ。客に癒しを与えるにはコミュニケーション能力・・・・・・会話をしていて楽しいと思ってもらはないとダメなんですよ。なのでそこに関しては・・・・・・」
ソウスケはいつの間にか頭の中から、早く寝たいという思いは無くなっており、セルガ―との会話に没頭していた。
少しの間を置いてからセルガ―は、ソウスケが一般的な冒険者のルーキーではないと判断した。
その少し間に、ソウスケは自分に向けられたセルガ―から不快な目線を感じた。
(・・・・・・何なんだ今の感覚は。セルガ―さんの目線が一気に不快な物に変わった。もしかしたら・・・・・・俺と同じで鑑定のスキルを持っているのか? いや、もしそうだったらもっと大袈裟な反応があっても良い筈だ。俺のスキルの数や内容も見てあれぐらいの反応で済むはずが・・・・・・いや、案外そこまで凄くはないのか?)
セルガ―からの不快な視線に、ソウスケはセルガ―が自分と同じ鑑定のスキルを持っているのではと思ったが、セルガ―の驚きようからして、鑑定の下位スキルだろうと判断した。
(鑑定の下位バージョンのスキル・・・・・・目利きってところか。にしても、そういうスキルを自分に向けられるとこんな気分になるんだな。・・・・・・無断で使った事が相手にバレて問題になったら面倒だから、むやみやたらに鑑定を使うのはやめておくか。特に同業者には)
ソウスケは感知系統のスキルを持ってい相手には、使った事が直ぐにバレるだろうと思った。
今ここでセルガ―にその事を注意しようとソウスケは思ったが、話がズレるので最後に話すことに決めた。
「貴族の子息でもないのにどのようにして、そこまでの強さを手に入れたのかは気になるが・・・・・・そこら辺は検索しないでおこう」
ソウスケの強さに追及はしてこないセルガ―の言葉に、ソウスケはだったら最初から人を見定める様なスキルは使うなよ言いたかったが、話を逸らさないためグッと堪えた。
「さて、ただのルーキーではない冒険者の対して聞きたいことがある。商談と言ってもいいかもしれないな」
「商談? 俺は確かに同期のルーキー達と比べて強いとは思いますけど、そう言った商売事に関してはからっきしですよ」
地球で殆ど経済や経営学の勉強をしたことが無いソウスケにとって、商売関係の話は無縁に等しかった。
「なに、専門的な事を聞きたいわけでは無い。簡単に言うなら・・・・・・男達に女を提供する仕事で娼婦以外の仕事は何かないか・・・・・・女を抱く事以外で男を満足させる方法はないか、それを君に聞きたいのだ」
「男を満足させるために女が娼婦以外に出来る事って・・・・・・随分無茶な事を聞きますね。俺、今日童貞を卒業したばかりですよ。そんな俺にそういった新しい色事を考えるなんて・・・・・・」
無理に決まっているとソウスケは言葉を切ろうとしたが前世の事を思い出し、少しの間何かないかと考え込んだ。
(・・・・・・何かあった気がしなくもない。娼館以外で男が色欲的に満足するものが・・・・・・セフレ? じゃないじゃない。そうじゃなくて、えっと・・・・・・そうだリフレだ!! 確かリフレッシュするための女友達? みたいな感じだったはずだ。ただ、この世界でそういった感じの事で男は満足いくのか?)
重要なワードを思い出したソウスケは、それから三十秒程考え込んだ。
その間、セルガ―は黙ってソウスケの返答を待っていた。
そして考えが決まったソウスケは口を開き、セルガ―へ説明を始めた。
「ないことは・・・・・・無いです」
「本当か!!?? それは一体どういう・・・・・・」
「落ち着いてください。考えがなくはないですけど、完璧な物でもないですから」
セルガ―は新しい商売を始める事が出来るという思いから柄になく興奮し、おもわず椅子から立ち上がっていた。
自分が無意識に興奮している事に気が付いたセルガ―はゴホンっ、と一つ咳払いをしてから椅子に座った。
「すまない。少しばかり興奮してしまった様だ。さて、完璧な物でなくても良い。そこから完成へと持っていくのが私の仕事だ」
「確かにそうですね。それでは話させてもらいます。まず、客層の狙いとしてはごく普通の一般人や、ランクの低い冒険者です」
ソウスケの言葉にセルガ―は疑問を感じ取り、直ぐにソウスケに質問をした。
「ランクが低い冒険者が狙いなのは分からなくもないが、一般人の男までも狙うのか?」
「はい。俺が提案する内容は・・・・・・簡単に言えば、美しく、可愛い女性と一緒にいて客を癒す、といったところですね。娼館の女性と言えば基本的には容姿が高い人ばかりではないですか」
「確かにそうだな。私もこの商売を始めて十年程経つが、容姿が高くない娼婦ははっきり言って見たことが無いな。有名でない娼館の娼婦であっても一定以上の容姿は持っている」
セルガ―の一定以上の容姿を持っているという言葉に、ソウスケは眼を光らせて説明を続けた。
「そう、そこですよ。娼婦は一定以上の容姿を持っている、そこが重要なんですよ。男だったら、ただ話すだけでも対して可愛くもない、綺麗でもない女と話すより、娼婦の様な容姿が整っている人と話す方が良いと思うのは必然だと思いませんか?」
「確かにそれは必然の事だな・・・・・・ふむ、なるほど。君の言いたい事が何となく分かって来た。確かにそういった案ならば一般人の男も客層も狙えるな」
ソウスケの考えが読めて来たセルガ―は、口端が吊り上がってきて一般人が見れば身震いするような笑みを浮かべていた。
ただ、ソウスケはそこにツッコまず話を続けた。
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