転移したらダンジョンの下層だった
四十五話チップ
ソウスケがワイバーンの死体を出したことで、ソウスケ以外が少し混乱することになったが、何とか落ち着きセーレが話を元に戻した。
「それでは、このワイバーンについてなのだけど、全部換金せずに半分は手元に置いておくと言う事でいいですか?」
「そうですね。あっ、魔石は一つしかないんで残しておいてくださいね。後のモンスターの死体も同じように半分は俺の手元にといった感じでお願いします」
「かしこまりました。それでは皆さん、作業を始めてください。ソウスケさん、まだ換金分のお金をお渡ししていないので、先程の部屋に戻りましょう」
セーレに素材の換金の話をされて、まだお金をもらっていないことを思い出したソウスケは、急いで部屋にセーレの後に付いて行きお金を受け取ろうと思ったが、一旦立ち止まって財布の中に手を突っ込んだ。
「えっと・・・・・・これだな。ガンディスさん、これ貰ってください」
「おう、どうしたんだソウス、ケ・・・・・・これは金貨、だよな。それを今お前は、俺達に貰ってくれって言ったのか?」
ガンディスの金貨を指している指が、プルプル震えていた。
仕方ない事だろう。金貨一枚イコール百万円。高ランクの冒険者であっても、自分の利益なく無料で人に渡すような事はしない。
「いや~~~~、一昨日と今日でたくさんのモンスターの解体をさせて悪いなと思って。これは俺からの気持ちとして受け取ってください。今日、明日の酒代にでも使ってください」
酒代と言うには多すぎるお金を受け取ったガンディスは、後ろにいる解体士達に大きな声を上げて命令した。
「おいお前ら!!! ソウスケさんが多くのモンスター解体している俺達の為にと、酒代に金貨一枚をくれたぞ!!! これがどういうことか分かってるな!!! 明日までにすべてのモンスターの解体を終わらせるんだ、勿論素材や肉に傷がつかないように丁寧にだ、分かったかああああ!!??」
「「「「「「うおおおおおおお」」」」」
ガンディスの掛け声で解体士達のテンションはマックスになり、気合い十分な状態となって作業を再開した。
そしてガンディスも直ぐにモンスターの死体の元に行き、解体を始めた。
ソウスケとしては、別に今日中に終わらせなくても良かったのだが、気合いが入っているところに水を差すのも悪い思い、先に部屋を出たセーレの元へ速足で向かった。
ソウスケがセーレに追いつくと、セーレは呆れたような声でソウスケに声を掛けた。
「ソウスケ君。いくらあれだけの数のモンスターを解体してもらった事に恩を感じたとはいえ、金貨一枚は渡す杉だと思うわ」
「いや・・・・・・まぁ、確かにそうかもしれないですけど、結果ガンディスさんや解体士さん達も気合が入ったみたいで、解体も速く終わりそうなんで。俺としては特に損は無いですよ」
この世界に来てダンジョンを攻略したことで一気に金持ちになり、大量のモンスターの素材や魔石を換金したことで、サラリーマンの生涯年収程を手に入れたソウスケの金銭感覚は少し可笑しくなっていた。
ただ、ソウスケにとって金貨一枚を渡したのは純粋な優しさだったが、セーレはそのソウスケの純粋な優しさに眉間を指で押さえ、ため息を吐いた。
(・・・・・・なんというか、楽観的と言えばいいのでしょうか。ソウスケ君にとっては純粋な優しさ、善意なのでしょうが・・・・・・少しアイテムボックスの件とは別の意味で心配になりますね。いえ、ソウスケ君にしっかりと人を見極める目があれば大丈夫でしょう。頭は悪くないので大丈夫なはずです・・・・・・多分)
セーレがソウスケに対する心配事が一つ増えた。
個室に戻ったソウスケは、セーレからモンスターの換金分のお金を貰った。
貰う際のソウスケの手は、先程ガンディスがソウスケの金貨を指していた指のように、プルプルと震えていた。
そしてお金を受けると、金貨を一枚だけ財布にしまうと後は直ぐにアイテムボックスの中にしまった。
その後、セーレにまた明日モンスターの換金代を受け取りに来て欲しいとソウスケは言われた。
了承したソウスケは個室から出て、受付に戻った。
「それでは、このワイバーンについてなのだけど、全部換金せずに半分は手元に置いておくと言う事でいいですか?」
「そうですね。あっ、魔石は一つしかないんで残しておいてくださいね。後のモンスターの死体も同じように半分は俺の手元にといった感じでお願いします」
「かしこまりました。それでは皆さん、作業を始めてください。ソウスケさん、まだ換金分のお金をお渡ししていないので、先程の部屋に戻りましょう」
セーレに素材の換金の話をされて、まだお金をもらっていないことを思い出したソウスケは、急いで部屋にセーレの後に付いて行きお金を受け取ろうと思ったが、一旦立ち止まって財布の中に手を突っ込んだ。
「えっと・・・・・・これだな。ガンディスさん、これ貰ってください」
「おう、どうしたんだソウス、ケ・・・・・・これは金貨、だよな。それを今お前は、俺達に貰ってくれって言ったのか?」
ガンディスの金貨を指している指が、プルプル震えていた。
仕方ない事だろう。金貨一枚イコール百万円。高ランクの冒険者であっても、自分の利益なく無料で人に渡すような事はしない。
「いや~~~~、一昨日と今日でたくさんのモンスターの解体をさせて悪いなと思って。これは俺からの気持ちとして受け取ってください。今日、明日の酒代にでも使ってください」
酒代と言うには多すぎるお金を受け取ったガンディスは、後ろにいる解体士達に大きな声を上げて命令した。
「おいお前ら!!! ソウスケさんが多くのモンスター解体している俺達の為にと、酒代に金貨一枚をくれたぞ!!! これがどういうことか分かってるな!!! 明日までにすべてのモンスターの解体を終わらせるんだ、勿論素材や肉に傷がつかないように丁寧にだ、分かったかああああ!!??」
「「「「「「うおおおおおおお」」」」」
ガンディスの掛け声で解体士達のテンションはマックスになり、気合い十分な状態となって作業を再開した。
そしてガンディスも直ぐにモンスターの死体の元に行き、解体を始めた。
ソウスケとしては、別に今日中に終わらせなくても良かったのだが、気合いが入っているところに水を差すのも悪い思い、先に部屋を出たセーレの元へ速足で向かった。
ソウスケがセーレに追いつくと、セーレは呆れたような声でソウスケに声を掛けた。
「ソウスケ君。いくらあれだけの数のモンスターを解体してもらった事に恩を感じたとはいえ、金貨一枚は渡す杉だと思うわ」
「いや・・・・・・まぁ、確かにそうかもしれないですけど、結果ガンディスさんや解体士さん達も気合が入ったみたいで、解体も速く終わりそうなんで。俺としては特に損は無いですよ」
この世界に来てダンジョンを攻略したことで一気に金持ちになり、大量のモンスターの素材や魔石を換金したことで、サラリーマンの生涯年収程を手に入れたソウスケの金銭感覚は少し可笑しくなっていた。
ただ、ソウスケにとって金貨一枚を渡したのは純粋な優しさだったが、セーレはそのソウスケの純粋な優しさに眉間を指で押さえ、ため息を吐いた。
(・・・・・・なんというか、楽観的と言えばいいのでしょうか。ソウスケ君にとっては純粋な優しさ、善意なのでしょうが・・・・・・少しアイテムボックスの件とは別の意味で心配になりますね。いえ、ソウスケ君にしっかりと人を見極める目があれば大丈夫でしょう。頭は悪くないので大丈夫なはずです・・・・・・多分)
セーレがソウスケに対する心配事が一つ増えた。
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貰う際のソウスケの手は、先程ガンディスがソウスケの金貨を指していた指のように、プルプルと震えていた。
そしてお金を受けると、金貨を一枚だけ財布にしまうと後は直ぐにアイテムボックスの中にしまった。
その後、セーレにまた明日モンスターの換金代を受け取りに来て欲しいとソウスケは言われた。
了承したソウスケは個室から出て、受付に戻った。
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