異世界を楽しみたい転生者
少年期[260]まだ、戦える
動いて、斬って、突いて、避けて、魔法を放ち、傷を癒して、戦い続ける。
自身の目的を達成するために、自身が仕える主の一助にならんと全てを出し切ろうと動き続け、思考を止めない。
そんなセフィーレ達の思いとは別に、オーガジェネラルは喜び、楽しみながら俺の全てを出して戦っていた。
後ろにいる人間とドラゴンと戦ったら為す術もなく殺されるだろう。
それなら今自分と戦っている五人の人間と心行くまで戦い尽くしたい。
傷は自身が持っているスキルで治って行くが失った血までは戻らない。敵も怪我をすれば一人が魔法を使って回復する。
もしかしたら自分の方が不利な状態かもしれない・・・・・・だが、そんな事は関係ないと思い、オーガジェネラルはセフィーレ達を倒す為に動き続ける。
その執念の影響か、元々持っていたスキルのレベルが上がり、新たなスキルを習得する。
他のオーガ達は後ろで待機している人間とドラゴンに瞬殺されたが、自分は目の前の人間たちと未だ戦い続けている。相手もボロボロだが自身もボロボロな筈。
「・・・・ロックランス!!!!」
お互いに五分ほど戦い続けた終盤戦とも言える状況で、ソブルは自身の力を振り絞ってあまり得意ではない中級の魔法を、オーガジェネラルの顔面に向かって放つ。
自身の体を身体強化のスキルを使い、魔力を纏っているからといって無視できる攻撃ではない為、オーガジェネラルは右腕で石の槍を弾き飛ばす。
顔に目掛けて飛んでくる攻撃を弾く為に顔の目の前で腕を振るう。
決して悪い選択では無い。ただ、その動きこそセフィーレ達が狙っていた動作だった。
ソブルが放ったロックランスに意識が集中した隙にローガスとカネルが力を溜め、オーガジェネラルの視界塞がったほんの一瞬の隙を狙って駆け出す。
断ち切るは両足の膝、水を纏った大剣を持つカネルが、火を纏った槍を持つローガスが雄たけびを上げながら腱を断ち切る。
視界が塞がり、二人の人間が消えたと思った瞬間に痛みと同時に力が抜け、地面に膝が付いてしまう。
「スピットブレイク!!!!」
戦いの中、他の四人と比べて一人頭が抜けていた女人間が技を放って来る。
足は完全に動かない。腕を振り回せばどうにかなるかと思ったが相手の動きが予想以上に速く、確実に間に合わないと解ってしまった。
ただ、まだ終わりたくは無かった。まだ、自分のすべては出し切れていない。
ならどうすればいい、そう考えた時・・・・・・無意識の内にオーガジェネラルは咆哮を上げていた。
意図した訳では無い、何も考えは無い。
しかしまだ自分は戦えるぞという思いはあり、それが声へと現れた。
「グアアアアアラララァァァアアアアアア!!!!!!!!」
オーガジェネラルの今の気持ちを表した咆哮は空気を震えさせる。
聞く者によればその咆哮は怒号に聞こえる程声量は大きく、相手に恐怖を与える物であった。
セフィーレも無意識の内に影響を受け、スピードが減速してしまう。
その隙にオーガジェネラルは間に合わないと諦めていた行動を再開させ、両側から腕を振るう。
オーガジェネラルの行動に計画を狂わされたセフィーレ達の表情が、勝利を確信していたものから絶望へと変化する。
このままいけば渾身の一撃が相殺されてしまう。それどころか大きな深手を負わされてしまうかもしれない。
それはあってはならないと、ローガスとカネルの二人が即座に動き出す。
主の盾になろうと大剣と槍を縦にし、側面からの攻撃を防ぐ。
しかし万全ではない態勢で受け止めてしまった為、二人は後方の壁まで吹き飛ばされてしまう。
自身の目的を達成するために、自身が仕える主の一助にならんと全てを出し切ろうと動き続け、思考を止めない。
そんなセフィーレ達の思いとは別に、オーガジェネラルは喜び、楽しみながら俺の全てを出して戦っていた。
後ろにいる人間とドラゴンと戦ったら為す術もなく殺されるだろう。
それなら今自分と戦っている五人の人間と心行くまで戦い尽くしたい。
傷は自身が持っているスキルで治って行くが失った血までは戻らない。敵も怪我をすれば一人が魔法を使って回復する。
もしかしたら自分の方が不利な状態かもしれない・・・・・・だが、そんな事は関係ないと思い、オーガジェネラルはセフィーレ達を倒す為に動き続ける。
その執念の影響か、元々持っていたスキルのレベルが上がり、新たなスキルを習得する。
他のオーガ達は後ろで待機している人間とドラゴンに瞬殺されたが、自分は目の前の人間たちと未だ戦い続けている。相手もボロボロだが自身もボロボロな筈。
「・・・・ロックランス!!!!」
お互いに五分ほど戦い続けた終盤戦とも言える状況で、ソブルは自身の力を振り絞ってあまり得意ではない中級の魔法を、オーガジェネラルの顔面に向かって放つ。
自身の体を身体強化のスキルを使い、魔力を纏っているからといって無視できる攻撃ではない為、オーガジェネラルは右腕で石の槍を弾き飛ばす。
顔に目掛けて飛んでくる攻撃を弾く為に顔の目の前で腕を振るう。
決して悪い選択では無い。ただ、その動きこそセフィーレ達が狙っていた動作だった。
ソブルが放ったロックランスに意識が集中した隙にローガスとカネルが力を溜め、オーガジェネラルの視界塞がったほんの一瞬の隙を狙って駆け出す。
断ち切るは両足の膝、水を纏った大剣を持つカネルが、火を纏った槍を持つローガスが雄たけびを上げながら腱を断ち切る。
視界が塞がり、二人の人間が消えたと思った瞬間に痛みと同時に力が抜け、地面に膝が付いてしまう。
「スピットブレイク!!!!」
戦いの中、他の四人と比べて一人頭が抜けていた女人間が技を放って来る。
足は完全に動かない。腕を振り回せばどうにかなるかと思ったが相手の動きが予想以上に速く、確実に間に合わないと解ってしまった。
ただ、まだ終わりたくは無かった。まだ、自分のすべては出し切れていない。
ならどうすればいい、そう考えた時・・・・・・無意識の内にオーガジェネラルは咆哮を上げていた。
意図した訳では無い、何も考えは無い。
しかしまだ自分は戦えるぞという思いはあり、それが声へと現れた。
「グアアアアアラララァァァアアアアアア!!!!!!!!」
オーガジェネラルの今の気持ちを表した咆哮は空気を震えさせる。
聞く者によればその咆哮は怒号に聞こえる程声量は大きく、相手に恐怖を与える物であった。
セフィーレも無意識の内に影響を受け、スピードが減速してしまう。
その隙にオーガジェネラルは間に合わないと諦めていた行動を再開させ、両側から腕を振るう。
オーガジェネラルの行動に計画を狂わされたセフィーレ達の表情が、勝利を確信していたものから絶望へと変化する。
このままいけば渾身の一撃が相殺されてしまう。それどころか大きな深手を負わされてしまうかもしれない。
それはあってはならないと、ローガスとカネルの二人が即座に動き出す。
主の盾になろうと大剣と槍を縦にし、側面からの攻撃を防ぐ。
しかし万全ではない態勢で受け止めてしまった為、二人は後方の壁まで吹き飛ばされてしまう。
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