異世界を楽しみたい転生者
少年期[246]特に見えず、分からない部分
ゼルートは風の刃で三人の体を細かく切り刻み、火で完全に焼き尽くした。
「・・・・・・相変わらず嫌な臭いだな。本当に、全くもって完全に私利私欲の為に人を襲うのか理解出来きないな。返り討ちに合う可能性だってある。そもそもそんな金に困るほど貧乏でもないだろ。ここまで複数のマジックアイテムを入手できるのにさ」
細切れになった死体を回収する前に風で引き寄せたマジックアイテムを見て、ゼルートは呆れた様子で溜息をついた。
(確かに非合法でやり取りの方が利益が多いかもしれないけど、その分リスクが高くなるって事ぐらい分からなかったのか?)
ローリスク、ハイリターンは基本的にあり得ない。
相当実力が離れていない限り無傷で利益を得る事は出来ない、自分達の戦いを見ていたであろう三人が何故そんな事に気付かなかったのか、ゼルートは不思議でならない。
「まぁ、色々と使えそうなマジックアイテムが手に入ったから俺としてはノーリスク、ハイリターンで有難いんだけどな」
せっせとアイテムボックスの中へマジックアイテムを仕舞ったゼルートは風の壁を解除し、テントの中へと戻る。
するともう既に寝ていたと思っていたアレナとルウナが起きていた。
「お帰りなさい。仕事は終わったみたいね」
「お疲れ様、だな。随分と長かったな。何か面倒事でもあったのか?」
声を掛けて来た二人に戸惑いながらゼルートは返事を返す。
「ただいま。仕事はしっかりと終えたよ。時間が掛かったのは・・・・・・あれだよ、俺達やセフィーレ様達を狙った事を公開させてから殺したからだ」
「なるほど。馬鹿共は地獄を見てから本当の地獄に行ったという事か」
「・・・・・・そうだな。馬鹿共がやって来たであろう事を考えれば、まず天国には行けないだろうな。行先は地獄しかないと俺も思う。・・・・・・というか、なんで二人は起きてるんだ? 俺は先に寝ていおいてくれって言ったと思うんだが」
ゼルートは自身が三人に地獄を見せるのに使った時間を考えれば二人は既に寝ていても可笑しくは無い。
「なんでって・・・・・・ゼルート、あなた今自分がどんな表情になっているか分かってる?」
「どんな・・・・・・いや、正確には分からないな。どうなっているんだ?」
「取りあえず良くは無いな。あと、どこか寂しい表情をしているように私は見えるな」
アレナの言葉を聞いたゼルートは内容が理解出来ず、首を傾げた。
(俺が寂しい・・・・・・なんでだ? 確かにあいつらに俺がやった事を第三者から見ればやり過ぎと思えるかもしれないけど、俺としてはあれぐらいやらないと気が済まない。だから寂しいと言うか。後悔している様な表情は顔に出ないと思うんだけどな)
自身が行った事には一切後悔は無い。何年も魔物の死体なども見てきたので今更そういう事で不快感を感じる事は無い。
(だったら俺はなんでそんな表情をしているんだろうな。・・・・・・あれか、俺が分からないだけで心は疲れてるのかもしれないな)
自身で疲れているのか、傷ついているのか本人には分かる様で分からない部分。
ゼルートの心をゼルート自身が知らない間に疲労がたまっていた。
「だから、今日は一緒に寝ましょ」
「そういう事だ。寝方は川の字という奴だ」
「・・・・・・待って。何がだからなのか、そういう事なのかさっぱり分からないんだが。なんでそういう結論に至ったんだ」
先程とはまた別の意味で二人の言葉が理解出来なかった。
「まぁまぁそんな事は気にせずにほら、さっさと着替えてベットに入るわよ」
ゼルートはそのまま流されるように装備を外して寝間着に着替え、アレナとルウナに挟まれてベットに入っている。
「ゼルートは私達の主でパーティーのリーダーだ。いつも頑張っているのは知っている。だから、偶には私達に甘えても良いんだぞ」
「ルウナの言う通りよ。肩の力を完全に抜く事も必要な事よ」
「そう、か・・・・・・なら、お言葉に甘えるよ。お休み」
二人に両側から優しく包み込まれたゼルートは直ぐに意識が途切れ、夢の中へ旅立った。
「・・・・・・相変わらず嫌な臭いだな。本当に、全くもって完全に私利私欲の為に人を襲うのか理解出来きないな。返り討ちに合う可能性だってある。そもそもそんな金に困るほど貧乏でもないだろ。ここまで複数のマジックアイテムを入手できるのにさ」
細切れになった死体を回収する前に風で引き寄せたマジックアイテムを見て、ゼルートは呆れた様子で溜息をついた。
(確かに非合法でやり取りの方が利益が多いかもしれないけど、その分リスクが高くなるって事ぐらい分からなかったのか?)
ローリスク、ハイリターンは基本的にあり得ない。
相当実力が離れていない限り無傷で利益を得る事は出来ない、自分達の戦いを見ていたであろう三人が何故そんな事に気付かなかったのか、ゼルートは不思議でならない。
「まぁ、色々と使えそうなマジックアイテムが手に入ったから俺としてはノーリスク、ハイリターンで有難いんだけどな」
せっせとアイテムボックスの中へマジックアイテムを仕舞ったゼルートは風の壁を解除し、テントの中へと戻る。
するともう既に寝ていたと思っていたアレナとルウナが起きていた。
「お帰りなさい。仕事は終わったみたいね」
「お疲れ様、だな。随分と長かったな。何か面倒事でもあったのか?」
声を掛けて来た二人に戸惑いながらゼルートは返事を返す。
「ただいま。仕事はしっかりと終えたよ。時間が掛かったのは・・・・・・あれだよ、俺達やセフィーレ様達を狙った事を公開させてから殺したからだ」
「なるほど。馬鹿共は地獄を見てから本当の地獄に行ったという事か」
「・・・・・・そうだな。馬鹿共がやって来たであろう事を考えれば、まず天国には行けないだろうな。行先は地獄しかないと俺も思う。・・・・・・というか、なんで二人は起きてるんだ? 俺は先に寝ていおいてくれって言ったと思うんだが」
ゼルートは自身が三人に地獄を見せるのに使った時間を考えれば二人は既に寝ていても可笑しくは無い。
「なんでって・・・・・・ゼルート、あなた今自分がどんな表情になっているか分かってる?」
「どんな・・・・・・いや、正確には分からないな。どうなっているんだ?」
「取りあえず良くは無いな。あと、どこか寂しい表情をしているように私は見えるな」
アレナの言葉を聞いたゼルートは内容が理解出来ず、首を傾げた。
(俺が寂しい・・・・・・なんでだ? 確かにあいつらに俺がやった事を第三者から見ればやり過ぎと思えるかもしれないけど、俺としてはあれぐらいやらないと気が済まない。だから寂しいと言うか。後悔している様な表情は顔に出ないと思うんだけどな)
自身が行った事には一切後悔は無い。何年も魔物の死体なども見てきたので今更そういう事で不快感を感じる事は無い。
(だったら俺はなんでそんな表情をしているんだろうな。・・・・・・あれか、俺が分からないだけで心は疲れてるのかもしれないな)
自身で疲れているのか、傷ついているのか本人には分かる様で分からない部分。
ゼルートの心をゼルート自身が知らない間に疲労がたまっていた。
「だから、今日は一緒に寝ましょ」
「そういう事だ。寝方は川の字という奴だ」
「・・・・・・待って。何がだからなのか、そういう事なのかさっぱり分からないんだが。なんでそういう結論に至ったんだ」
先程とはまた別の意味で二人の言葉が理解出来なかった。
「まぁまぁそんな事は気にせずにほら、さっさと着替えてベットに入るわよ」
ゼルートはそのまま流されるように装備を外して寝間着に着替え、アレナとルウナに挟まれてベットに入っている。
「ゼルートは私達の主でパーティーのリーダーだ。いつも頑張っているのは知っている。だから、偶には私達に甘えても良いんだぞ」
「ルウナの言う通りよ。肩の力を完全に抜く事も必要な事よ」
「そう、か・・・・・・なら、お言葉に甘えるよ。お休み」
二人に両側から優しく包み込まれたゼルートは直ぐに意識が途切れ、夢の中へ旅立った。
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