動物ブリーダーの僕が異世界でモンスターブリーダーとして活躍してるんだけど。
三十話 闇は深くさらに深く
(あれは主…なの?)
コロが目にしたのは、主のいた場所に雷が落ちて、そこにいるはずの主...ではなく、そこから出てきたのは黒い鎧を装備している謎の人物であった。
「こ..す..ころ...す」
その男は小さな声で何かをつぶやいていたがコロには分からなかった。
「ふ、ふん!貴様が何者かは知らぬがこの私に勝てるわけはないのだ!」
グリザルは偉そうに謎の人物にそういうと、謎の男はグリザルに剣の矛先を向けた。
「お...まえ...を..こ...ろ...す...」
「はぁ?なんだって?聞こえねーな!」
謎の男は剣を下段に構え、体勢を低くした。
「ほう?この私とやる気か?」
「...コロス」
謎の人物は、微かに呟き誰も反応できない速度でグリザルに斬りかかった。
「ひとつ...」
「なに?ぐわぁぁぁ!」
一瞬だった。謎の人物を目で追うことすらできなかったコロはグリザルの嘆き声によって謎の男をもう一度視認することができた。だがそこには、剣を納めた謎の人物と両腕と両足を切断されていたグリザルの姿があった。
「し、し、し死ぬ!!助けてー!!」
「次...は...首...だ」
「ひぃぃぃ!」
そのあとは無残な光景しかなかった。グリザルの嘆き声が最初は聞こえていたのだが、途中でその音はやみ、切り刻まれる音しか聞こえなくなった。
(主...)
音が止んだと思うと、そこにはもうこれがなんだったのかも分からないくらいに切り刻まれたグリザルの死体があった。
「まだ...だ…まだ…足りない」
そう男は微かに呟くのであった。
快晴だった空に暗雲が立ち込めたと同時に主の反応が消えたことをいち早く知ったデュポーンは風のように森を駆け抜けていた。
「主よ...間に合ってくれ。」
デュポーンがついたのは、魔王化してから15分後。グリザルが殺された直後であった。
睡眠モード強制解除。ご主人様の生命反応が一時的に消失しました。
「ご...主人...様。まっ...てて...くだ..さい」
リーエは殲滅モードを使うと、その膨大な魔力消費から強制的に睡眠モードに入ってしまう。そう、諸刃の剣である。だが、主人の反応が消えたことを感じたリーエは最後の魔力を使い主人の元へ向かうのであった。
僕は今、暗闇の中にいる。そこはなにも聞こえない。誰もいない。寂しい。どこなんだろうここは。
(◯◯◯。よくきたな。)
だれだ?
(私はお前の中に眠る闇だ。今はお前の体を使わしてもらっている。)
そうなんだ。僕はいつ戻れるの?
(それはわからん。)
みんなは?あの魔族は?
(お前の仲間は生きている。全員だ。あの魔族は私が殺した。心配するな。)
よかった。あのさお前の名前はなんていうんだ?」
(私は闇の王だ。名はない。そう言われていた。)
そうなんだ。だったら名前を決めてあげる。んー...サイアン。サイアンなんてどうだ?
(サイアン...か。悪くない。)
よかった。へへへ。
暗闇の中で僕は一人の友達ができるのであった。
コロが目にしたのは、主のいた場所に雷が落ちて、そこにいるはずの主...ではなく、そこから出てきたのは黒い鎧を装備している謎の人物であった。
「こ..す..ころ...す」
その男は小さな声で何かをつぶやいていたがコロには分からなかった。
「ふ、ふん!貴様が何者かは知らぬがこの私に勝てるわけはないのだ!」
グリザルは偉そうに謎の人物にそういうと、謎の男はグリザルに剣の矛先を向けた。
「お...まえ...を..こ...ろ...す...」
「はぁ?なんだって?聞こえねーな!」
謎の男は剣を下段に構え、体勢を低くした。
「ほう?この私とやる気か?」
「...コロス」
謎の人物は、微かに呟き誰も反応できない速度でグリザルに斬りかかった。
「ひとつ...」
「なに?ぐわぁぁぁ!」
一瞬だった。謎の人物を目で追うことすらできなかったコロはグリザルの嘆き声によって謎の男をもう一度視認することができた。だがそこには、剣を納めた謎の人物と両腕と両足を切断されていたグリザルの姿があった。
「し、し、し死ぬ!!助けてー!!」
「次...は...首...だ」
「ひぃぃぃ!」
そのあとは無残な光景しかなかった。グリザルの嘆き声が最初は聞こえていたのだが、途中でその音はやみ、切り刻まれる音しか聞こえなくなった。
(主...)
音が止んだと思うと、そこにはもうこれがなんだったのかも分からないくらいに切り刻まれたグリザルの死体があった。
「まだ...だ…まだ…足りない」
そう男は微かに呟くのであった。
快晴だった空に暗雲が立ち込めたと同時に主の反応が消えたことをいち早く知ったデュポーンは風のように森を駆け抜けていた。
「主よ...間に合ってくれ。」
デュポーンがついたのは、魔王化してから15分後。グリザルが殺された直後であった。
睡眠モード強制解除。ご主人様の生命反応が一時的に消失しました。
「ご...主人...様。まっ...てて...くだ..さい」
リーエは殲滅モードを使うと、その膨大な魔力消費から強制的に睡眠モードに入ってしまう。そう、諸刃の剣である。だが、主人の反応が消えたことを感じたリーエは最後の魔力を使い主人の元へ向かうのであった。
僕は今、暗闇の中にいる。そこはなにも聞こえない。誰もいない。寂しい。どこなんだろうここは。
(◯◯◯。よくきたな。)
だれだ?
(私はお前の中に眠る闇だ。今はお前の体を使わしてもらっている。)
そうなんだ。僕はいつ戻れるの?
(それはわからん。)
みんなは?あの魔族は?
(お前の仲間は生きている。全員だ。あの魔族は私が殺した。心配するな。)
よかった。あのさお前の名前はなんていうんだ?」
(私は闇の王だ。名はない。そう言われていた。)
そうなんだ。だったら名前を決めてあげる。んー...サイアン。サイアンなんてどうだ?
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