動物ブリーダーの僕が異世界でモンスターブリーダーとして活躍してるんだけど。

マナマナ

十八話 準備も整ったし森に行こう!

「SS ランクっておかしいですよね?」

コリンさんの作ったこの装備はSランクをこえ、SSランクらしい。ま、強さはともかくめちゃくちゃカッコいいもんね。デュポーンさんみたいドラゴンの時の。この双剣もそうだ。魔眼を手に入れた僕ですらこの二つの能力詳細は分からなかった。魔眼のレベルが低いからか?

「私はとんでもないのを作ってしまったんだな。名前はなんだったんだ?」

「装備の方は、魔竜装 シルバード、この双剣は魔竜剣アイン&レインだそうです。」

「聞いたことがないな。竜とついているあたり相当強い竜の鱗だったんだろうな。どんな竜だよ、それは。」

コリンさんも自分の作った装備に現実味が湧かないみたいだ。

「ふ、よかったな主よ。相当強い武器と防具ではないか。腕利きでよかったな、鍛治士が。」

あなたの鱗だからね。暴露しちゃダメだよ。

「主〜。その防具かっこいいね〜。」

コロも気に入ったらしい。

「ご主人様。とても様になっております。率直にいうと素晴らしくカッコいいです。」

リーエさんからはストレートに褒められてなんだか恥ずかしかった。だけど、こんな装備僕で扱えるのか、防具の能力は大体わかった。だけど、問題はこの双剣だ。さっきコリンさんから借りた鉄を試し斬りしてみたところ全然斬れてくれないのだ。だが、刃こぼれゼロ。相当頑丈らしい。デュポーンさんだったらこんな鉄素手で真っ二つに切り裂いてしまいそうだ。

「主よ。竜というのは、魔力の塊のようなものだと言ったことを覚えているか?」

「そういえば、あっちで言ってましたね。」

「たぶんだが、その武器と防具は魔力を与え続けなければ本領は発揮されないと思うのだ。竜の勘だがな。」

魔力を与え続ける、さっきの魔眼取得で魔力操作のレベルは断然に上がった。魔力を与えるくらい造作でもないはずだ。僕は両手に持っているアインとレイン、そして着ている防具シルバードに魔力を注いだ。
すると、光を発して僕をつつんだ。暖かい感じで、とても優しい。体の底から力が湧き出てくるのがわかる。明らかに強くなったみたいだ。光が収まると僕の両手と体には先ほどあった、防具と剣はなかった。

「あれ?どこいったんだろう?」

「主よ。その剣と防具は主を認めたようだな。今主の体の一部になっている。剣を取り出したいときはさっきのように魔力を集中すれば出せるはずだ。防具の方は一体化しているだけで、外見で見えないだけだ。魔力を体に纏えば能力が上昇するはずだ。」

ドラゴンの装備だからかな?魔力の一部になったってことか。試しに剣を出すために魔力を集中すると、しっかりと手に二本の剣が現れた。どうやら本当らしい。ま、シルバードみたいな派手な装備つけてたら周りの目が痛いしね。こっちの方がいいかな。

「完璧に魔力操作はマスターしたようだな主よ。魔法もそろそろ簡単に使えるのではないか?」

「ほんとですか?魔法か〜、異世界に来たら使ってみたかったんだよな〜。魔法は最初は空間魔法からって決めてるけどね。」

「はい。私がお教えします。」

リーエさんは笑って答えた。この人機械なんだよな。こんなに自然に会話しているとそのことを忘れてしまう。

「とりあえず、コリンさん。こんなにいい武器を作ってくれてありがとうございます!大切にしますね。」

「あ、ああ。いろいろなことが私の目の前で起こりすぎてまだ状況が把握できていないが、いつでも寄ってくれ。メンテナンスとかは無償でやってやるぞ。」

「はい!今度寄らせてもらいます!」

僕たちはコリンさんにお礼をした後、鍛冶屋をでて森に向かうことにした。

「主〜。コリンさんいい人だったね〜。」

「そうだな。めちゃくちゃいい人だったな。こんなにいい武器を無償でくれるなんて。」

「まあ、こちらが出した素材だが作ったのはあっちなのだから金の一つや二つとればよかったものを。まあ、いい人にあったから良かったではないか主よ。」

「ご主人様は気にすることじゃありませんよ。ご主人様に対する態度であればあの態度は当たり前のものです。」

前から思ってたけど、リーエさん僕のこと過剰評価しすぎじゃない?

「とりあえず、森に向かうけどみんな問題はないですか?たぶん森で野宿することになると思うけど。」

「野宿に関してはお任せください。私の空間魔法で完璧な環境をご主人様のためにお作りします。」

「ありがとうございます。リーエさん。じゃーとりあえず行ってみようか。」

僕たちは町を出てギィルティさんから依頼されたクエストをクリアするべく森に行くことにした。この時は簡単に終わると思っていた依頼だったがそれは簡単には終わらず苦戦することになるとはまだこの時誰も思っていなかった。




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