漆黒王の英雄譚
第36話 御褒美
結局、精霊達は客人という扱いになってずっと顕現することになった。
そして今俺は王城にいる。
王城に着いてから案内された部屋で待っていると、ハドルフさんと宰相さん、それにアルペリーニさんとアシュレイにクラウディアさんがやって来た。
「やあ、お待たせしたね」
「いえ、そんなことはありません」
「そうか。」
「それで本日はどう言った用事で?」
「アルト君、そんなに畏まらないでよ。君のお義父さんになるんだから」
「いや、けど、今は貴族として・・・」
「別に構わないよ。楽にしてくれ」
ハドルフさんがそういうので普段のように話す事にした。
「それでどうしたんですか?」
俺が王城にいる理由。
それは一昨日俺のところに王城からの手紙が来たからだ。
内容は話したいことがあるから王城に来て欲しいとの事だ。
「うん。まずは改めて邪神の使徒から国を護ってくれてありがとう」
そう言ってハドルフさんは頭を下げた。
さらに宰相さんとアルペリーニさんも頭を下げた。
「い、いえ!皆さん辞めてくださいよ!」
「いや、これは国を背負う者としての礼儀だ。」
「私も第一騎士団団長としての感謝もあるし、あそこには部下もいた。護ってくれたことと、本当は私がやるべきだったはずのことをやってくれたんだ。頭を下げるに値するよ」
「ま、まあ。それなら・・・」
仕方が無く受け入れることにした。
「次は私から説明しますね」
喋り始めたのは宰相さんだった。
・・・というかこの宰相さん・・・なんて名前なんだろ・・・
「ああ、自己紹介を忘れていたね。私の名はキキリク・ペテルギウスだ。ペテルギウス侯爵家の当主もしているよ」
「これはご丁寧に、アルベルト・クロスフィードです」
「うむ。よろしく頼む。まず魔獣兵となったペッパー子爵の子息とその取り巻き達は取り巻き達はもう意識を取り戻しているんだが、記憶がない状態だ。そしてドモロス君は未だ酷い状態で、魔力回路の故障、全身骨折、魔力異常、筋肉断裂、そしていつ目覚めるかもわからない状態だよ」
そんなに酷い状態だったのか・・・・・・
まあ、俺のほぼ全力を出してやっと勝てる状態まで無理やり身体能力と魔力を高められていたからな。それ相応の負担がかかってしまうのは仕方が無いだろう。
「どこかの誰かさんよりもひどい状態と言えるわね」
「辞めてよ、アシュレイ。」
「うふふ、ごめんね?」
ちなみにアシュレイはハドルフさんの隣に座ればいいのに、俺の隣に座っている。
「次に今回の報酬なんだが・・・・・・」
「ちょっ!ちょっと待ってください!ほ、報酬?」
なんでだ?俺城を半壊させて訓練場吹き飛ばしたんだが・・・・・・
「まあ、色々犠牲はあったけど民と国が救われたのは事実だから国としても報酬を上げないと示しがつかないという感じなんだ。まあ、多少の修理費用なんかがあるからそこまで多くは出来ないけどね」
「そ、そうですか・・・」
まさか報酬が貰えるとは思わなかった。
色々ぶっ壊してるし。
「まずはアシュレイと暮らす家だ」
「・・・・・・は?」
今なんて?
俺にはアシュレイと暮らす家だって聞こえたんだけど?
念の為聞いておこう。
「すみません。この耳が少し悪いようなのでもう一度言って貰えますか?」
「ああ、アシュレイと暮らす家だ」
うん。俺にはアシュレイと暮らす家だって聞こえた。つまり間違いじゃなかったってことだな・・・・・・
「っていやいやいや!何故!?急すぎませんか?!」
「ん?そうかい?アシュレイはどう思う?」
「いいと思います!」
「ちょ!」
そりゃアシュレイにとったら・・・・・・
「けど色々問題もあるでしょう?世間体的にも・・・・・・」
「それなら問題ないよ。既にある程度の貴族にはアシュレイとアルト君が婚約した事を伝えてある。まあ、伝えざるを得なかったって言うのとあるからね」
「それにそのうち正式に発表するでしょう。問題は特にないですね」
「え、えーっと、そうだ!クラウディアさんは?側近って事だけどどうするの?」
「私も一緒に暮らしますよ?」
唐突に告げられる事実。
「私も悩んだんですが、アシュレイ様から猛烈な誘いを受けてそうすることになりました。よろしくお願いしますね?」
そう言って笑顔で言った。
「あーえーと、親父達はなんて?」
「エルヴィンには別の手紙を送ってるから知っているはずだが?」
決定!往復ビンタ50発の刑!
てか外堀をもう固められている・・・・・・
これは断れないじゃん・・・
「まあ、分かりました。それでどこなんでしょう?」
「ありがとう、場所は王城と学院、クロスフィード家に近い場所にして置いた。近いと言ってもほぼ均等の場所にあるってだけだけどね」
「これが鍵と地図です。」
キキリクさんがそれらの入った封筒を渡してくる。
受け取るとたくさんの鍵が着いた輪っかと地図、さらに契約書など色んな紙が入っていた。
「なんでこんなに鍵が多いんですか?」
「まあ、それは行ってからのお楽しみだよ。ちなみに家はアシュレイが選んだから」
「これでずっと一緒に居られるね!」
そう言って抱き締めてくる。
相変わらずのメロンやなぁ・・・・・・
「次に行くよ。次は簡単に金銭だ。」
ふむ、金か・・・・・・
この世界のお金は5種類ある。
銅貨、銀貨、金貨、白金貨、星金貨の5種類だ。銅貨100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚、金貨100枚で白金貨1枚、白金貨100枚で星金貨1枚。星金貨が最高額の貨幣になっていて、星金貨1枚で国が1年間運営出来るそうだ。だから、国の予算で使われたりするのもだいたい白金貨で構成されている。
「今回の報酬は城や訓練場の再建などにもすこし回させて貰ったよ」
「構いませんよ。俺が壊したんですし」
「そうか。それでアルト君に渡す報酬は金貨5枚だ。」
ふむ、金貨5枚・・・・・・まあ、5歳に渡すにしては多いか?てか、多過ぎないか?
「そんなに貰っていいんですか?」
「構わないよ。むしろ本当なら20枚くらいに上げたいんだが、予算の問題もあってね。これで勘弁して欲しいよ」
「いえいえ!十分ですよ!今ある俺の貯金よりも全然多いですし!」
金銭面でいえば本当に俺の貯金の5倍近くある。まあ、無限収納に入っている魔物の素材や血霧の大森林で見つけた鉱石なんかを合わせたら金貨50枚くらいは行くか?
「そうか。とりあえず国からの提案は以上だ。まあ、あとは欲しい物はありますか?」
「欲しい物・・・ですか?」
うーんなんだろう。王城への出入り権は貰ってるし、家も貰った。金も十分にあるし・・・・・・メイドとかもリリスがいるし、リヒト達もいるからな。特にないか?
「そうですね。特に思いつきません。」
「そうか。それでは今日はこれで終わりだ。」
ハドルフさんがそう言うと次はアシュレイが話しかけてきた。
「これからどうするの?」
「えっとー1回、屋敷に戻ってからこの家の場所に行こうと思ってるよ」
どれくらいの大きさかは分からないが、住めるならリヒトやオスカー達も連れていった方がいいだろう
「それなら私も行く!私達が住む家だからね!」
「わかった。クラウディアさんも一緒に行きます?」
「ええ、もちろんです」
そのあと、俺達は3人で馬車に乗り、1度クロスフィード伯爵屋敷に戻った。
そして今俺は王城にいる。
王城に着いてから案内された部屋で待っていると、ハドルフさんと宰相さん、それにアルペリーニさんとアシュレイにクラウディアさんがやって来た。
「やあ、お待たせしたね」
「いえ、そんなことはありません」
「そうか。」
「それで本日はどう言った用事で?」
「アルト君、そんなに畏まらないでよ。君のお義父さんになるんだから」
「いや、けど、今は貴族として・・・」
「別に構わないよ。楽にしてくれ」
ハドルフさんがそういうので普段のように話す事にした。
「それでどうしたんですか?」
俺が王城にいる理由。
それは一昨日俺のところに王城からの手紙が来たからだ。
内容は話したいことがあるから王城に来て欲しいとの事だ。
「うん。まずは改めて邪神の使徒から国を護ってくれてありがとう」
そう言ってハドルフさんは頭を下げた。
さらに宰相さんとアルペリーニさんも頭を下げた。
「い、いえ!皆さん辞めてくださいよ!」
「いや、これは国を背負う者としての礼儀だ。」
「私も第一騎士団団長としての感謝もあるし、あそこには部下もいた。護ってくれたことと、本当は私がやるべきだったはずのことをやってくれたんだ。頭を下げるに値するよ」
「ま、まあ。それなら・・・」
仕方が無く受け入れることにした。
「次は私から説明しますね」
喋り始めたのは宰相さんだった。
・・・というかこの宰相さん・・・なんて名前なんだろ・・・
「ああ、自己紹介を忘れていたね。私の名はキキリク・ペテルギウスだ。ペテルギウス侯爵家の当主もしているよ」
「これはご丁寧に、アルベルト・クロスフィードです」
「うむ。よろしく頼む。まず魔獣兵となったペッパー子爵の子息とその取り巻き達は取り巻き達はもう意識を取り戻しているんだが、記憶がない状態だ。そしてドモロス君は未だ酷い状態で、魔力回路の故障、全身骨折、魔力異常、筋肉断裂、そしていつ目覚めるかもわからない状態だよ」
そんなに酷い状態だったのか・・・・・・
まあ、俺のほぼ全力を出してやっと勝てる状態まで無理やり身体能力と魔力を高められていたからな。それ相応の負担がかかってしまうのは仕方が無いだろう。
「どこかの誰かさんよりもひどい状態と言えるわね」
「辞めてよ、アシュレイ。」
「うふふ、ごめんね?」
ちなみにアシュレイはハドルフさんの隣に座ればいいのに、俺の隣に座っている。
「次に今回の報酬なんだが・・・・・・」
「ちょっ!ちょっと待ってください!ほ、報酬?」
なんでだ?俺城を半壊させて訓練場吹き飛ばしたんだが・・・・・・
「まあ、色々犠牲はあったけど民と国が救われたのは事実だから国としても報酬を上げないと示しがつかないという感じなんだ。まあ、多少の修理費用なんかがあるからそこまで多くは出来ないけどね」
「そ、そうですか・・・」
まさか報酬が貰えるとは思わなかった。
色々ぶっ壊してるし。
「まずはアシュレイと暮らす家だ」
「・・・・・・は?」
今なんて?
俺にはアシュレイと暮らす家だって聞こえたんだけど?
念の為聞いておこう。
「すみません。この耳が少し悪いようなのでもう一度言って貰えますか?」
「ああ、アシュレイと暮らす家だ」
うん。俺にはアシュレイと暮らす家だって聞こえた。つまり間違いじゃなかったってことだな・・・・・・
「っていやいやいや!何故!?急すぎませんか?!」
「ん?そうかい?アシュレイはどう思う?」
「いいと思います!」
「ちょ!」
そりゃアシュレイにとったら・・・・・・
「けど色々問題もあるでしょう?世間体的にも・・・・・・」
「それなら問題ないよ。既にある程度の貴族にはアシュレイとアルト君が婚約した事を伝えてある。まあ、伝えざるを得なかったって言うのとあるからね」
「それにそのうち正式に発表するでしょう。問題は特にないですね」
「え、えーっと、そうだ!クラウディアさんは?側近って事だけどどうするの?」
「私も一緒に暮らしますよ?」
唐突に告げられる事実。
「私も悩んだんですが、アシュレイ様から猛烈な誘いを受けてそうすることになりました。よろしくお願いしますね?」
そう言って笑顔で言った。
「あーえーと、親父達はなんて?」
「エルヴィンには別の手紙を送ってるから知っているはずだが?」
決定!往復ビンタ50発の刑!
てか外堀をもう固められている・・・・・・
これは断れないじゃん・・・
「まあ、分かりました。それでどこなんでしょう?」
「ありがとう、場所は王城と学院、クロスフィード家に近い場所にして置いた。近いと言ってもほぼ均等の場所にあるってだけだけどね」
「これが鍵と地図です。」
キキリクさんがそれらの入った封筒を渡してくる。
受け取るとたくさんの鍵が着いた輪っかと地図、さらに契約書など色んな紙が入っていた。
「なんでこんなに鍵が多いんですか?」
「まあ、それは行ってからのお楽しみだよ。ちなみに家はアシュレイが選んだから」
「これでずっと一緒に居られるね!」
そう言って抱き締めてくる。
相変わらずのメロンやなぁ・・・・・・
「次に行くよ。次は簡単に金銭だ。」
ふむ、金か・・・・・・
この世界のお金は5種類ある。
銅貨、銀貨、金貨、白金貨、星金貨の5種類だ。銅貨100枚で銀貨1枚、銀貨100枚で金貨1枚、金貨100枚で白金貨1枚、白金貨100枚で星金貨1枚。星金貨が最高額の貨幣になっていて、星金貨1枚で国が1年間運営出来るそうだ。だから、国の予算で使われたりするのもだいたい白金貨で構成されている。
「今回の報酬は城や訓練場の再建などにもすこし回させて貰ったよ」
「構いませんよ。俺が壊したんですし」
「そうか。それでアルト君に渡す報酬は金貨5枚だ。」
ふむ、金貨5枚・・・・・・まあ、5歳に渡すにしては多いか?てか、多過ぎないか?
「そんなに貰っていいんですか?」
「構わないよ。むしろ本当なら20枚くらいに上げたいんだが、予算の問題もあってね。これで勘弁して欲しいよ」
「いえいえ!十分ですよ!今ある俺の貯金よりも全然多いですし!」
金銭面でいえば本当に俺の貯金の5倍近くある。まあ、無限収納に入っている魔物の素材や血霧の大森林で見つけた鉱石なんかを合わせたら金貨50枚くらいは行くか?
「そうか。とりあえず国からの提案は以上だ。まあ、あとは欲しい物はありますか?」
「欲しい物・・・ですか?」
うーんなんだろう。王城への出入り権は貰ってるし、家も貰った。金も十分にあるし・・・・・・メイドとかもリリスがいるし、リヒト達もいるからな。特にないか?
「そうですね。特に思いつきません。」
「そうか。それでは今日はこれで終わりだ。」
ハドルフさんがそう言うと次はアシュレイが話しかけてきた。
「これからどうするの?」
「えっとー1回、屋敷に戻ってからこの家の場所に行こうと思ってるよ」
どれくらいの大きさかは分からないが、住めるならリヒトやオスカー達も連れていった方がいいだろう
「それなら私も行く!私達が住む家だからね!」
「わかった。クラウディアさんも一緒に行きます?」
「ええ、もちろんです」
そのあと、俺達は3人で馬車に乗り、1度クロスフィード伯爵屋敷に戻った。
コメント
ノベルバユーザー331118
否定すれば魔力回路回復する気がする