【Vease:Day】〜VRMMOだけして、稼ぎたい‼︎ 〜
《第一章》第1話『DREAM』
〜西暦2045年10月1日AM9:00〜
ーーあれから約1年がたった。
俺はバイトを辞めゲームを快適にプレイする為に引っ越し、寝心地のいいベットを買った。
そして今日、やっと!!、ついに!!、我が家に!!
「【DREAM】が来た〜!」
(いや〜長かった〜。【DREAM】どれだけ待ってたか!でも販売価格298万は高すぎウチだぞ。まぁその価値があるからね〜。さて、これから稼ぎまくるぞ〜!)
えっ?どうやって稼ぐかって?実はあの動画の後も色々情報が開示されてね。
その中に【Vease:Day】の中で使える金貨…つまりゲーム内で使うお金だが、小金貨1枚をAP(いわばTポイントみたいなもの)1P分として両替できるのだ!
えっ?ポイントだけじゃ生きてけないって?まぁそう言う意見が出ることは分かる。がしかし!、このAPめちゃくちゃ万能なのである!。
例えばこのAPはそのまま電子マネーに変換できて、その電子マネーはクレジットカードの支払いにあてる事ができるのである!
今の時代、電気代や水道代などの公共料金はクレジットカードで支払い可能!
しかも、今住んでるこのマンションは天使グループのもので(オール電化)、天使グループ系列のクレジットカードがあれば家賃がクレジットカードで支払い可能!
食料は天使グループが運営するネットショッピング天国販通があるので問題ない!故にこの【Vease:Day】で金貨を稼げば稼ぐほど生活が潤うと言うことなのだ!
そう、つまり天使様様なのだ!!
まぁ他にも稼ぐ方法があるがそれは一旦置いといて…
「さっそく設置するか!」
俺は早くやりたいと言う気持ちが先走っていた。それは無理もない。なぜなら心から待ち望んでいた仮想現実がそこにあるからだ。
(では早速、ZOZOスーツ的なものに着替えて、ヘッドギアをセット。スタンバイOK。)
「いざ【DREAM】の世界へ!!」
俺は耳のあたりにあるスイッチを押した。その瞬間俺はすぅっと眠りについた。
…
……
………
…………冷たいような暖かいような、言われようもないものに包まれる。俺は目を見開いた。周りは青白い空間になっており壁に囲まれた部屋になっていた。
「なんだ?これ?まさかネット空間みたいなとこなのか?ヤベェ、マジで来たんだ!」
俺は喜びに満ちたと言う感覚が、生まれて初めて感じたかもしれない。それぐらい嬉しかった。
「当社の【DREAM】を購入して頂き、まことにありがとうございます。」
いきなり後ろから女性の声がした。驚いて振り返ると未来の受付嬢みたいな格好をした女性が立っていた。
「えっと…あなたは?」
俺がそう女性に尋ねるとその女性はニコッと笑って説明をはじめた。
「私は貴方様の…えーとっ、つまり梶谷 龍一様の担当を任せられているAIプログラム。通称AIです。気軽にAIとお呼びくださいませ。」
俺は唖然とした。なぜならふつうに会話できるんじゃないかってくらいの自然さがあったからだ。と言うか違和感がない!
あいた口が塞がらないとはこの事だろう。そんなこともつゆ知らずAIは淡々と事務的に説明する。
「では早速説明に移らせて頂きます。
ここ【DREAM】の中では天使グループ系列の電子マネー、またはAPで天国販通でネット通販をご利用頂けます。
さらに動画投稿サイトの閲覧、又は投稿ができ、さらに直接ネットで検索などができたりと様々なコンテンツを利用できます。」
「なっ…なるほど。」
「ここ待機部屋では、心で念じれば自分の好きなようにインテリアができますよ!
あとMakiPhone(巻き物型のiPhone)を
【DREAM】本体に差し込めば電話もできて、通知も確認出来ますよ。」
「へぇ〜。後でやってみよ。」
「そして龍一様が気になってるであろう【DREAM】専用ゲーム【Vease:Day】。こちらをプレイすることが可能です。」
「きた!元はといえば、これをやる為に買ったんだ。」
俺は迷わず【Vease:Day】をプレイすることに決めた。
「あの…AIさんでしたっけ?その【Vease:Day】って言うゲームやりたいんだけどどうすれば出来るの?」
するとAIはまたニコッと笑って
【Vease:Day】の説明をはじめた。
「簡単ですよ。そのまま【Vease:Day】と開始したい意思をもって唱えればプレイできますよ。」
(なるほど?開始したい………意思?そんな感情的なもの、データとしてとれるのか?)
その時俺は、自分の心を覗かれているような気がした。
(そういえばさっき「龍一様が気になっている」とか言ってたな。もしかして俺の考えてることが、見透かされているんじゃないか?)
俺は驚きと同時に恐怖と不信感を抱いた。
「あの…AIさん。少し聞きたいことがあるんですけど、質問いいですか?」
「はい?いいですよ。どうぞ質問して下さい。」
俺は恐る恐る聞いてみた。
「まさか…俺の心の声とか…あと俺が考えてること分かってたりします?」
その質問を聞いた瞬間、AIは少しキョトンとした表情をし、その後すぐにニコッと笑顔で答えてくれた。
「いえ?そんなことはありませんよ。龍一様の感情などを膨大なビックデータに基づき、様々なデータを照らし合わせ、分析し、導き出された結果から龍一様が望むものを言い当てただけであって、その…具体的な考えや心の声?と言うのは理解していませんよ。」
「そうなんですか…。あはは…いやちょっと不安になっちゃいまして。すいませんね。」
俺もニコッと笑顔で返したが、心の中は気が気ではない。俺は平常心をとりあえず保つように心がけた。
(いや、十分ヤベェよ…。感情に関しては見透かされてるよって言ってるようなもんじゃん!…ん?てことはゲーム内のNPCも同じ感じなのか?一応聞いておこう。)
「あの〜もう一つ質問いいですか?」
おもむろに俺は手を挙げて質問をする。
「はい。どうぞ幾らでもご質問下さい。」
「じゃあ遠慮なく…もしかしてゲーム内のNPCとかも俺の感情を感じとれたりするんですか?」
「いえ、そんなことはございません。この【Vease:Day】に存在するNPCは、一部を除いて私みたいに感情を読み取るという行動はできません。」
「一部を除いて…か。その一部っていうのはどんなヤツなんだ?」
この質問を聞いた瞬間、AIの表情が困った表情になり、しばらく沈黙した。
 「…すいません。それに関してはお教することができません。申し訳ございません。」
(教える情報を制限してるのか。後々制限される情報もあるかも知れないし、今のうちに聞いとくべきことは聞いたほうがいいな。)
そう考えた俺は次々に質問をする。
「いいよ!大丈夫だから。じゃあNPCたちはAIが行動を管理して動かしてるってことか?」
「いえ…そういう訳ではなく一つ一つ全てがAIですよ。正確には【Vease:Day】内で生をうけたと言う認識でAI達は生活しています。ですからほとんどのNPC達は自分達が住んでいる場所がゲームだとは気づいていません」
「えっじゃあ皆そこが現実だと思って生活してるってことかよ…。マジで異世界じゃん…。」
その話を聞いた俺は言われようもない不気味な感情が沸き起こった。なぜなら、実質違う世界を作り出したのだからだ。そして俺はそこで1番不安に思ったことを質問した。
「あの……ログアウト出来ないってことないよね?」
AIは面を食らったような顔をしたが、その後苦笑気味に答えた。
「あっ、えっと、それなら大丈夫ですよ。」
(まぁそんなことないよね。〔あの有名なラノベじゃあるまいし。〕そんなのおこったら大問題だし…。)
「ところで龍一様、ゲームは開始しないのですか?」
「あっごめんごめん。今から行くよ。」
他にも質問したかったが、早くプレイしたいという感情もあり、【Vease:Day】へ行くことにした。
俺は深く深呼吸をして、心を整えた。やっと行けると思うとワクワクが止まらかった。
(…よし!行くぞ!)
「…【Vease:Day】!!」
そして俺は待機部屋から消えた。
            〈第一章 第1話 完〉
ーーあれから約1年がたった。
俺はバイトを辞めゲームを快適にプレイする為に引っ越し、寝心地のいいベットを買った。
そして今日、やっと!!、ついに!!、我が家に!!
「【DREAM】が来た〜!」
(いや〜長かった〜。【DREAM】どれだけ待ってたか!でも販売価格298万は高すぎウチだぞ。まぁその価値があるからね〜。さて、これから稼ぎまくるぞ〜!)
えっ?どうやって稼ぐかって?実はあの動画の後も色々情報が開示されてね。
その中に【Vease:Day】の中で使える金貨…つまりゲーム内で使うお金だが、小金貨1枚をAP(いわばTポイントみたいなもの)1P分として両替できるのだ!
えっ?ポイントだけじゃ生きてけないって?まぁそう言う意見が出ることは分かる。がしかし!、このAPめちゃくちゃ万能なのである!。
例えばこのAPはそのまま電子マネーに変換できて、その電子マネーはクレジットカードの支払いにあてる事ができるのである!
今の時代、電気代や水道代などの公共料金はクレジットカードで支払い可能!
しかも、今住んでるこのマンションは天使グループのもので(オール電化)、天使グループ系列のクレジットカードがあれば家賃がクレジットカードで支払い可能!
食料は天使グループが運営するネットショッピング天国販通があるので問題ない!故にこの【Vease:Day】で金貨を稼げば稼ぐほど生活が潤うと言うことなのだ!
そう、つまり天使様様なのだ!!
まぁ他にも稼ぐ方法があるがそれは一旦置いといて…
「さっそく設置するか!」
俺は早くやりたいと言う気持ちが先走っていた。それは無理もない。なぜなら心から待ち望んでいた仮想現実がそこにあるからだ。
(では早速、ZOZOスーツ的なものに着替えて、ヘッドギアをセット。スタンバイOK。)
「いざ【DREAM】の世界へ!!」
俺は耳のあたりにあるスイッチを押した。その瞬間俺はすぅっと眠りについた。
…
……
………
…………冷たいような暖かいような、言われようもないものに包まれる。俺は目を見開いた。周りは青白い空間になっており壁に囲まれた部屋になっていた。
「なんだ?これ?まさかネット空間みたいなとこなのか?ヤベェ、マジで来たんだ!」
俺は喜びに満ちたと言う感覚が、生まれて初めて感じたかもしれない。それぐらい嬉しかった。
「当社の【DREAM】を購入して頂き、まことにありがとうございます。」
いきなり後ろから女性の声がした。驚いて振り返ると未来の受付嬢みたいな格好をした女性が立っていた。
「えっと…あなたは?」
俺がそう女性に尋ねるとその女性はニコッと笑って説明をはじめた。
「私は貴方様の…えーとっ、つまり梶谷 龍一様の担当を任せられているAIプログラム。通称AIです。気軽にAIとお呼びくださいませ。」
俺は唖然とした。なぜならふつうに会話できるんじゃないかってくらいの自然さがあったからだ。と言うか違和感がない!
あいた口が塞がらないとはこの事だろう。そんなこともつゆ知らずAIは淡々と事務的に説明する。
「では早速説明に移らせて頂きます。
ここ【DREAM】の中では天使グループ系列の電子マネー、またはAPで天国販通でネット通販をご利用頂けます。
さらに動画投稿サイトの閲覧、又は投稿ができ、さらに直接ネットで検索などができたりと様々なコンテンツを利用できます。」
「なっ…なるほど。」
「ここ待機部屋では、心で念じれば自分の好きなようにインテリアができますよ!
あとMakiPhone(巻き物型のiPhone)を
【DREAM】本体に差し込めば電話もできて、通知も確認出来ますよ。」
「へぇ〜。後でやってみよ。」
「そして龍一様が気になってるであろう【DREAM】専用ゲーム【Vease:Day】。こちらをプレイすることが可能です。」
「きた!元はといえば、これをやる為に買ったんだ。」
俺は迷わず【Vease:Day】をプレイすることに決めた。
「あの…AIさんでしたっけ?その【Vease:Day】って言うゲームやりたいんだけどどうすれば出来るの?」
するとAIはまたニコッと笑って
【Vease:Day】の説明をはじめた。
「簡単ですよ。そのまま【Vease:Day】と開始したい意思をもって唱えればプレイできますよ。」
(なるほど?開始したい………意思?そんな感情的なもの、データとしてとれるのか?)
その時俺は、自分の心を覗かれているような気がした。
(そういえばさっき「龍一様が気になっている」とか言ってたな。もしかして俺の考えてることが、見透かされているんじゃないか?)
俺は驚きと同時に恐怖と不信感を抱いた。
「あの…AIさん。少し聞きたいことがあるんですけど、質問いいですか?」
「はい?いいですよ。どうぞ質問して下さい。」
俺は恐る恐る聞いてみた。
「まさか…俺の心の声とか…あと俺が考えてること分かってたりします?」
その質問を聞いた瞬間、AIは少しキョトンとした表情をし、その後すぐにニコッと笑顔で答えてくれた。
「いえ?そんなことはありませんよ。龍一様の感情などを膨大なビックデータに基づき、様々なデータを照らし合わせ、分析し、導き出された結果から龍一様が望むものを言い当てただけであって、その…具体的な考えや心の声?と言うのは理解していませんよ。」
「そうなんですか…。あはは…いやちょっと不安になっちゃいまして。すいませんね。」
俺もニコッと笑顔で返したが、心の中は気が気ではない。俺は平常心をとりあえず保つように心がけた。
(いや、十分ヤベェよ…。感情に関しては見透かされてるよって言ってるようなもんじゃん!…ん?てことはゲーム内のNPCも同じ感じなのか?一応聞いておこう。)
「あの〜もう一つ質問いいですか?」
おもむろに俺は手を挙げて質問をする。
「はい。どうぞ幾らでもご質問下さい。」
「じゃあ遠慮なく…もしかしてゲーム内のNPCとかも俺の感情を感じとれたりするんですか?」
「いえ、そんなことはございません。この【Vease:Day】に存在するNPCは、一部を除いて私みたいに感情を読み取るという行動はできません。」
「一部を除いて…か。その一部っていうのはどんなヤツなんだ?」
この質問を聞いた瞬間、AIの表情が困った表情になり、しばらく沈黙した。
 「…すいません。それに関してはお教することができません。申し訳ございません。」
(教える情報を制限してるのか。後々制限される情報もあるかも知れないし、今のうちに聞いとくべきことは聞いたほうがいいな。)
そう考えた俺は次々に質問をする。
「いいよ!大丈夫だから。じゃあNPCたちはAIが行動を管理して動かしてるってことか?」
「いえ…そういう訳ではなく一つ一つ全てがAIですよ。正確には【Vease:Day】内で生をうけたと言う認識でAI達は生活しています。ですからほとんどのNPC達は自分達が住んでいる場所がゲームだとは気づいていません」
「えっじゃあ皆そこが現実だと思って生活してるってことかよ…。マジで異世界じゃん…。」
その話を聞いた俺は言われようもない不気味な感情が沸き起こった。なぜなら、実質違う世界を作り出したのだからだ。そして俺はそこで1番不安に思ったことを質問した。
「あの……ログアウト出来ないってことないよね?」
AIは面を食らったような顔をしたが、その後苦笑気味に答えた。
「あっ、えっと、それなら大丈夫ですよ。」
(まぁそんなことないよね。〔あの有名なラノベじゃあるまいし。〕そんなのおこったら大問題だし…。)
「ところで龍一様、ゲームは開始しないのですか?」
「あっごめんごめん。今から行くよ。」
他にも質問したかったが、早くプレイしたいという感情もあり、【Vease:Day】へ行くことにした。
俺は深く深呼吸をして、心を整えた。やっと行けると思うとワクワクが止まらかった。
(…よし!行くぞ!)
「…【Vease:Day】!!」
そして俺は待機部屋から消えた。
            〈第一章 第1話 完〉
「SF」の人気作品
-
-
1,798
-
1.8万
-
-
1,274
-
1.2万
-
-
477
-
3,004
-
-
452
-
98
-
-
432
-
947
-
-
432
-
816
-
-
415
-
688
-
-
369
-
994
-
-
362
-
192
コメント