俺の許嫁は幼女!?
46話 また遅れてしまったようです
「射的か。いいよ、やろうぜ!」
「うん!」
俺たちは、射的をやっている屋台の前へ行く。
そして、俺は、屋台のおじちゃんにお金を渡す。
「おう、小僧。ちゃんと弾、入れれるか?」
「な、なめんなよ!これくらい余裕だ!」
俺は、銃に弾を入れながらそう言い放った。さすがにもう10歳だ。入れられないわけがない。
俺は、銃に弾を入れ終わるとそれを待っていた幼女に話しかけた。
「よし!これで大丈夫だ。ほら、やってみろよ。」
「う、うん……う〜んしょっ!」
幼女は、俺が渡した銃を重そうに抱えている。
「ははっ、大丈夫?」
「う〜ん〜重い〜」
「なら、一緒に持つか。っとその前にまずは……」
俺は、幼女を抱え台の上に座らせた。
「おじちゃん、ここに座らせてもいい?」
「それは座らせる前に言ってくれ。……まぁ、いいよ。気をつけるんだぞ?」
「「は〜い!」」
俺たちは、おじちゃんの許可を貰うと二人で銃を構える。
「何が欲しい?」
「ん〜………あれ!」
「ぬいぐるみか。分かった、なら、一緒に狙うぞ。」
「うん!」
幼女が要望したのはクマのぬいぐるみだった。
俺たちは、それに銃を構え弾を放つ。その弾は、どこにも反れることなくクマのぬいぐるみに当たるがそれは落ちるどころか揺れることすらしなかった。
「なっ!?い、今当たっただろ!?」
「ははっ、落ちなきゃ意味が無いんだよ。」
「あんなの本当に落ちるのかよ!」
その後も弾を放ち続ける。だが、結果的に落ちることは無かった。
「くっそ!もう一回!」
「ははっ、諦めた方がいいと思うぜ?」
「やるよ!絶対に落としてやる!」
俺は、お金を払い弾を貰う。だが、結果はまた一緒だった。
「クソっ!今度こそ!」
俺は、その屋台で自分の持ってきたお金を全て使ってしまった。
「………も、もう、金がない……」
「ざ、残念だったな小僧。」
「………ごめんな、取ってあげれなくて。」
「ううん、別にいいよ。頑張ってくれてありがとう。」
その幼女は、笑顔で俺を慰めてくれた。3歳の幼女に慰めてもらう10歳の俺……恥ずかしい。
「本当にありがとね、お兄ちゃん。」
「いや、お礼なんか言わないでくれよ。景品は取れなかったんだから。」
「ううん、それでもお礼が言いたいの。頑張って私のために頑張ってくれてるお兄ちゃん、すごい格好よかったよ!」
その幼女は、とても可愛らしい笑顔で格好よかったと言ってくれた。
「まぁ、小僧もよく頑張ったことだしあのぬいぐるみはやることは出来ねぇがこいつをやるよ。兄妹仲良くやるんだぞ。」
おじちゃんは、そう言って景品に置いてあったお菓子を2つ取って俺にくれた。
それとどうやら俺とこの幼女のことを兄妹と勘違いしてるらしい。
まぁ、訂正しなくてもいっかと思い俺とその幼女は貰ったお菓子を持って屋台から離れた。
〜〜〜回想終了〜〜〜
「ってことがあって今度こそはあの子にちゃんと喜んで貰えるように頑張ろうって思って射的の練習をしたんだ。」
「へぇ〜、陽一君、そんなことがあったんだね!知らなかった。」
俺は、話を終えて射的が得意だっていう説明をした。
その説明をすごく聞きたがっていた静香は、少し顔を赤くさせていた。
「どうしたんだ、静香?」
「っ!な、なんでもないわよ!そ、それよりもその女の子はどうなったの?」
「ん?すぐに親が見つかって帰って行ったよ。親の方も随分と心配していたからね。」
「それでその女の子とはもう会ってないの?」
「ん?あ、いや…………どうなんだろうな。分からない。」
「そう、分からないのね。」
静香は、少し悲しそうに顔を俯かせながらそう言った。
どうしたんだ、この残念そうな態度?静香には関係のない話なのに。
と、そんなことを考えているとポケットに入れて置いたスマホに電話がかかってきた。相手は、太輔からだ。
「もしもし、どうしたんだ?」
『どうしたじゃねぇよ!もう約束の時間とっくに過ぎてるぞ!?』
「え!?うそっ!?」
俺は、そう言ってスマホで時間を確認する。すると時間は、花火が上がる10分前だった。
ここから待ち合わせ場所には10分以上かかる。さすがにそれまでみんなを待たせる訳にはいかない。
「ご、ごめん!色々あって時間のこと気にしてなかった!3人で花火見える所に行ってくれ!俺たちは、違う場所を探すから。」
『はぁ、全く。分かったよ。じゃ、花火が終わったらここに集合な。忘れんなよ。』
「わ、分かった。それじゃあな。」
俺は、太輔に詫びを言って電話を切った。
「悪い、二人とも。俺の話が長くて待ち合わせ場所に間に合わなかった。本当にごめん!」
「う、ううん、別にいいよ、陽一君。」
「もうっ!何してるのよ。」
「話を聞きたいって言ったのは静香だけどな。」
「う、う、うっさい!」
「それで陽一君、どうするの?みんなのところに行くの?」
「いや、もう行っても混んでて分からないから俺たちだけで見るぞ!見る場所なら任せろ!この近くにすっごい眺めのいい場所があるからよ!」
「どうしてそれをみんなに言わなかったのよ……」
「あはは………忘れてた。」
俺がそう言うと静香は呆れて優奈は苦笑していた。
俺は、それを無視して静香の手を持ち歩き出す。
「ほら、行くぞ!急がないと始まるぞ!」
「うん!行こう!」
「ちょ、そんなに早く走れないわよ!」
「ははっ、ごめん。でも、そのペースだと絶対に間に合わないからな。ほら、乗って。」
「はぁ!?む、無理に決まってるじゃない!」
「大丈夫、大丈夫。」
「何が大丈夫なのよ!?」
俺は、静香におんぶしてあげるように腰を低くして手を後ろに回した。
さすがにこんなところじゃ無理か?
と、思った瞬間。
「し、仕方ないわね……時間がないんでしょ?なら……うん……」
静香は、なにか自分に言い聞かせるようにして俺の背中に乗った。
俺は、しっかりと静香を抱えて立ち上がる。
「優奈!行くぞ!」
「う、うん!………静香ちゃん……怪しい……それとずるい……」
優奈は、最後何か言ってたような気がするがもう時間もないのでそれを聞き返すことはしない。
俺たちは、急いで俺の言っていた場所に行く。
そして俺たちがその場所に着いた瞬間……
「うん!」
俺たちは、射的をやっている屋台の前へ行く。
そして、俺は、屋台のおじちゃんにお金を渡す。
「おう、小僧。ちゃんと弾、入れれるか?」
「な、なめんなよ!これくらい余裕だ!」
俺は、銃に弾を入れながらそう言い放った。さすがにもう10歳だ。入れられないわけがない。
俺は、銃に弾を入れ終わるとそれを待っていた幼女に話しかけた。
「よし!これで大丈夫だ。ほら、やってみろよ。」
「う、うん……う〜んしょっ!」
幼女は、俺が渡した銃を重そうに抱えている。
「ははっ、大丈夫?」
「う〜ん〜重い〜」
「なら、一緒に持つか。っとその前にまずは……」
俺は、幼女を抱え台の上に座らせた。
「おじちゃん、ここに座らせてもいい?」
「それは座らせる前に言ってくれ。……まぁ、いいよ。気をつけるんだぞ?」
「「は〜い!」」
俺たちは、おじちゃんの許可を貰うと二人で銃を構える。
「何が欲しい?」
「ん〜………あれ!」
「ぬいぐるみか。分かった、なら、一緒に狙うぞ。」
「うん!」
幼女が要望したのはクマのぬいぐるみだった。
俺たちは、それに銃を構え弾を放つ。その弾は、どこにも反れることなくクマのぬいぐるみに当たるがそれは落ちるどころか揺れることすらしなかった。
「なっ!?い、今当たっただろ!?」
「ははっ、落ちなきゃ意味が無いんだよ。」
「あんなの本当に落ちるのかよ!」
その後も弾を放ち続ける。だが、結果的に落ちることは無かった。
「くっそ!もう一回!」
「ははっ、諦めた方がいいと思うぜ?」
「やるよ!絶対に落としてやる!」
俺は、お金を払い弾を貰う。だが、結果はまた一緒だった。
「クソっ!今度こそ!」
俺は、その屋台で自分の持ってきたお金を全て使ってしまった。
「………も、もう、金がない……」
「ざ、残念だったな小僧。」
「………ごめんな、取ってあげれなくて。」
「ううん、別にいいよ。頑張ってくれてありがとう。」
その幼女は、笑顔で俺を慰めてくれた。3歳の幼女に慰めてもらう10歳の俺……恥ずかしい。
「本当にありがとね、お兄ちゃん。」
「いや、お礼なんか言わないでくれよ。景品は取れなかったんだから。」
「ううん、それでもお礼が言いたいの。頑張って私のために頑張ってくれてるお兄ちゃん、すごい格好よかったよ!」
その幼女は、とても可愛らしい笑顔で格好よかったと言ってくれた。
「まぁ、小僧もよく頑張ったことだしあのぬいぐるみはやることは出来ねぇがこいつをやるよ。兄妹仲良くやるんだぞ。」
おじちゃんは、そう言って景品に置いてあったお菓子を2つ取って俺にくれた。
それとどうやら俺とこの幼女のことを兄妹と勘違いしてるらしい。
まぁ、訂正しなくてもいっかと思い俺とその幼女は貰ったお菓子を持って屋台から離れた。
〜〜〜回想終了〜〜〜
「ってことがあって今度こそはあの子にちゃんと喜んで貰えるように頑張ろうって思って射的の練習をしたんだ。」
「へぇ〜、陽一君、そんなことがあったんだね!知らなかった。」
俺は、話を終えて射的が得意だっていう説明をした。
その説明をすごく聞きたがっていた静香は、少し顔を赤くさせていた。
「どうしたんだ、静香?」
「っ!な、なんでもないわよ!そ、それよりもその女の子はどうなったの?」
「ん?すぐに親が見つかって帰って行ったよ。親の方も随分と心配していたからね。」
「それでその女の子とはもう会ってないの?」
「ん?あ、いや…………どうなんだろうな。分からない。」
「そう、分からないのね。」
静香は、少し悲しそうに顔を俯かせながらそう言った。
どうしたんだ、この残念そうな態度?静香には関係のない話なのに。
と、そんなことを考えているとポケットに入れて置いたスマホに電話がかかってきた。相手は、太輔からだ。
「もしもし、どうしたんだ?」
『どうしたじゃねぇよ!もう約束の時間とっくに過ぎてるぞ!?』
「え!?うそっ!?」
俺は、そう言ってスマホで時間を確認する。すると時間は、花火が上がる10分前だった。
ここから待ち合わせ場所には10分以上かかる。さすがにそれまでみんなを待たせる訳にはいかない。
「ご、ごめん!色々あって時間のこと気にしてなかった!3人で花火見える所に行ってくれ!俺たちは、違う場所を探すから。」
『はぁ、全く。分かったよ。じゃ、花火が終わったらここに集合な。忘れんなよ。』
「わ、分かった。それじゃあな。」
俺は、太輔に詫びを言って電話を切った。
「悪い、二人とも。俺の話が長くて待ち合わせ場所に間に合わなかった。本当にごめん!」
「う、ううん、別にいいよ、陽一君。」
「もうっ!何してるのよ。」
「話を聞きたいって言ったのは静香だけどな。」
「う、う、うっさい!」
「それで陽一君、どうするの?みんなのところに行くの?」
「いや、もう行っても混んでて分からないから俺たちだけで見るぞ!見る場所なら任せろ!この近くにすっごい眺めのいい場所があるからよ!」
「どうしてそれをみんなに言わなかったのよ……」
「あはは………忘れてた。」
俺がそう言うと静香は呆れて優奈は苦笑していた。
俺は、それを無視して静香の手を持ち歩き出す。
「ほら、行くぞ!急がないと始まるぞ!」
「うん!行こう!」
「ちょ、そんなに早く走れないわよ!」
「ははっ、ごめん。でも、そのペースだと絶対に間に合わないからな。ほら、乗って。」
「はぁ!?む、無理に決まってるじゃない!」
「大丈夫、大丈夫。」
「何が大丈夫なのよ!?」
俺は、静香におんぶしてあげるように腰を低くして手を後ろに回した。
さすがにこんなところじゃ無理か?
と、思った瞬間。
「し、仕方ないわね……時間がないんでしょ?なら……うん……」
静香は、なにか自分に言い聞かせるようにして俺の背中に乗った。
俺は、しっかりと静香を抱えて立ち上がる。
「優奈!行くぞ!」
「う、うん!………静香ちゃん……怪しい……それとずるい……」
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