『元SSSランクの最強暗殺者は再び無双する』
水の勇者はどこに? カレンの暴走?
「ここから、攻撃を行ったようですが……水の跡。この日差しでは、もう乾いて詳しくわわかりませんね」
メイルたちは、水の勇者が攻撃を行ったと思われる場所、砂漠のオアシスに移動した。 しかし、なんの痕跡も見つからない。
「何の成果もなしね。気配もない……まるで幽霊のようね」
「幽霊……」とメイルはカレンの言葉を繰り返した。
彼女が思い出したの『生と死の勇者』として蘇り、その後『魔王の勇者』を自称するソルの事だった。
「ん~ メイル」とエルマ。
「何を考えているのか想像はできるが、私たちが捜しているのは水の勇者だ。何らかの手段で気配を消して攻撃を行っているの……しかし、それはあくまで水に関わるもの……のはず」
「水……に関わる。本当にそうでしょうか?」
「むっ? それはどういう事だ」
「いえ、少し思ったのです。 師匠や姉さんが気配を読めない。もしかして、それは―――――人間ではないからではないでしょうか?」
「ん? ん~? なるほど、水の勇者が人間だというのは確かに我々の思い込みだが……勇者を決める神の意思が、人間以外を勇者に選ぶのは無理がないか?」
「確かに私もエルマちゃんも人間の気配を察知していた……はずよね? 私だけって事はないわよね?」とカレン。
「ん~」とエルマは頭を抱えた。
「いや、確かにそう言う事なのだろう。 勇者が人間ではないという盲点。それが答えとは思えないが……水の勇者には、何らかの盲点が存在している。そう言う事を言いたいのだろ?」
「そうです」とメイルは頷いた。
「それじゃ油断しない方がいいな」
「はい?」
「だって、ソイツ……まだ、この近くで隠れているかもしれないぞ」
「――――っ!」とメイルもその可能性を失念していた。
気配なき尋ね人。 水の勇者。
確かに、さっきは巨大な魔物に襲われているメイルを助けてくれたのだが……
それでも姿を見せないのは、何か目的があるのか? 何か理由があるのか?
それがわからない。 もしかしたら、それらの行為は、好意からくるものではなく――――悪意から来る可能性があるかもしれない。
「ねぇねぇ、メイルちゃんにエルマちゃん、少し私は考えてみたんだけれども……」
「……なんですか? お姉さん?」
「水の勇者って2パターンあるでしょ?」
「2パターン? ……ですか?」
「えぇ、水を操るタイプか。水を生み出すタイプね」
「それは、確かにそうですが……」
「もしも、もしもね? 前者の水を操るタイプだったら……このオアシスを破壊しちゃいましょうよ?」
「はい?」とメイルは思考が停止した。 いや、思考停止したのはメイルだけではなくエルマもだった。
だから――――
だから、この直後に行われたカレンの暴走とも言える行為を止めれる者はいなかった。
「それじゃいくわよ――――≪魂喰い≫」
魔力により具現化された刃。 かつて魔王の命すら刈り取ってみせた暗殺者――――いや、死神の刃は――――
砂漠で僅かに存在が許された生物の生命線であるオアシスに――――ぶっ放された。
メイルたちは、水の勇者が攻撃を行ったと思われる場所、砂漠のオアシスに移動した。 しかし、なんの痕跡も見つからない。
「何の成果もなしね。気配もない……まるで幽霊のようね」
「幽霊……」とメイルはカレンの言葉を繰り返した。
彼女が思い出したの『生と死の勇者』として蘇り、その後『魔王の勇者』を自称するソルの事だった。
「ん~ メイル」とエルマ。
「何を考えているのか想像はできるが、私たちが捜しているのは水の勇者だ。何らかの手段で気配を消して攻撃を行っているの……しかし、それはあくまで水に関わるもの……のはず」
「水……に関わる。本当にそうでしょうか?」
「むっ? それはどういう事だ」
「いえ、少し思ったのです。 師匠や姉さんが気配を読めない。もしかして、それは―――――人間ではないからではないでしょうか?」
「ん? ん~? なるほど、水の勇者が人間だというのは確かに我々の思い込みだが……勇者を決める神の意思が、人間以外を勇者に選ぶのは無理がないか?」
「確かに私もエルマちゃんも人間の気配を察知していた……はずよね? 私だけって事はないわよね?」とカレン。
「ん~」とエルマは頭を抱えた。
「いや、確かにそう言う事なのだろう。 勇者が人間ではないという盲点。それが答えとは思えないが……水の勇者には、何らかの盲点が存在している。そう言う事を言いたいのだろ?」
「そうです」とメイルは頷いた。
「それじゃ油断しない方がいいな」
「はい?」
「だって、ソイツ……まだ、この近くで隠れているかもしれないぞ」
「――――っ!」とメイルもその可能性を失念していた。
気配なき尋ね人。 水の勇者。
確かに、さっきは巨大な魔物に襲われているメイルを助けてくれたのだが……
それでも姿を見せないのは、何か目的があるのか? 何か理由があるのか?
それがわからない。 もしかしたら、それらの行為は、好意からくるものではなく――――悪意から来る可能性があるかもしれない。
「ねぇねぇ、メイルちゃんにエルマちゃん、少し私は考えてみたんだけれども……」
「……なんですか? お姉さん?」
「水の勇者って2パターンあるでしょ?」
「2パターン? ……ですか?」
「えぇ、水を操るタイプか。水を生み出すタイプね」
「それは、確かにそうですが……」
「もしも、もしもね? 前者の水を操るタイプだったら……このオアシスを破壊しちゃいましょうよ?」
「はい?」とメイルは思考が停止した。 いや、思考停止したのはメイルだけではなくエルマもだった。
だから――――
だから、この直後に行われたカレンの暴走とも言える行為を止めれる者はいなかった。
「それじゃいくわよ――――≪魂喰い≫」
魔力により具現化された刃。 かつて魔王の命すら刈り取ってみせた暗殺者――――いや、死神の刃は――――
砂漠で僅かに存在が許された生物の生命線であるオアシスに――――ぶっ放された。
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