『元SSSランクの最強暗殺者は再び無双する』
メイルとアンデットたち
≪真実の弾丸(トゥールショット)≫
メイルはアンデットたちに突きつけた破邪の杖。
そこから放出される聖なる弾丸は、いともたやすく亡者たちを天へと帰す。
「うおりゃりゃりゃりゃ……です!」
それが弾丸のバーゲンセールと言わんばかりの連続打ち。
途切れない弾幕を張り、接近を許さない。 けれでも、処刑場から送られる咎人たちの成れの果て……その業は、あまりにも深く、亡者となっても特質的な存在になる。
メイルの弾幕を浴び、それでも前に出る者。そのアンデットは巨大な盾を持っていた。
生前の形見として埋められた物ではないはずだ。
なぜなら、あまりにも悪趣味すぎる。 骨をモチーフにした盾で海賊旗のように髑髏が書かれている。
「そんな盾如きで私を! うおりゃです!」
メイルは杖を槍のように素早く突き出す。 それをアンデットは盾で受けるが……
蒸発して溶けるような異音が盾から聞こえる。 いや、実際に突かれた場所が溶けているのだ。
メイルの破邪の力は、それほどに上達している。
元々、彼女は聖女。
魔に属す者や神の摂理に反する者に対して――――勇者を並ぶほどの戦闘力を有しているのだ。
「来なさい! 槍神と言われるノリスさん直伝の槍をお見舞いしますよ! うおりぁぁぁぁぁ!」
その突きは一撃必殺。 アンデット限定ではあるも掠るどころか、近くを通過しただけで浄化されていった。
「いや、驚きましたね。まさかメイルさんが、ここまで強くなるとは」と勇者候補。
「そうだな。魔王を倒した後、大聖教に相応しい立場も用意されていたらしいが、まだ修行不足として、自ら断ったそうだ」
「それ、大好きな義兄さんと離れたくないからじゃないですかね?」
「はっはっ……そうかもしれないな。 あれ、お前? どうしてそれを……」
「そんな事より、何か様子がおかしくありません?」
「むっ!」とベルトも違和感に気づく。アンデットは殺気ではなく怨念で動くため、ベルトの感知能力に遅れが出たのだ。
「なんだか地面が盛り上がって……動いているな」とベルト。
「動いていますね」と勇者候補が相槌を打つと――――
地面が爆ぜた。
そこから出現したのは大きな……大きなアンデットだった。
「巨人族? あれ伝説クラスじゃないか!」
人よりも大きな体を有する巨人族ではあるが、それでも100年に一度、さらに巨大な特殊個体が生まれるという。
だが、ベルトたちの前に出現したのは、
「1000年に一度とか、1万年に一度とか、そういうレベルだ。 ドラゴンよりもデカい!……いや、デカすぎる!」
慌てて臨戦態勢になるベルトだったが……
「義兄さん……大丈夫です」とメイル。
「大丈夫って……これは」
「いいえ、大丈夫です。まだ私、高く飛べる気がするんです。義兄さんの横に立てるくらいに!」
そう言うとメイルは駆け出していた。 巨大アンデットに向かって……
メイルはアンデットたちに突きつけた破邪の杖。
そこから放出される聖なる弾丸は、いともたやすく亡者たちを天へと帰す。
「うおりゃりゃりゃりゃ……です!」
それが弾丸のバーゲンセールと言わんばかりの連続打ち。
途切れない弾幕を張り、接近を許さない。 けれでも、処刑場から送られる咎人たちの成れの果て……その業は、あまりにも深く、亡者となっても特質的な存在になる。
メイルの弾幕を浴び、それでも前に出る者。そのアンデットは巨大な盾を持っていた。
生前の形見として埋められた物ではないはずだ。
なぜなら、あまりにも悪趣味すぎる。 骨をモチーフにした盾で海賊旗のように髑髏が書かれている。
「そんな盾如きで私を! うおりゃです!」
メイルは杖を槍のように素早く突き出す。 それをアンデットは盾で受けるが……
蒸発して溶けるような異音が盾から聞こえる。 いや、実際に突かれた場所が溶けているのだ。
メイルの破邪の力は、それほどに上達している。
元々、彼女は聖女。
魔に属す者や神の摂理に反する者に対して――――勇者を並ぶほどの戦闘力を有しているのだ。
「来なさい! 槍神と言われるノリスさん直伝の槍をお見舞いしますよ! うおりぁぁぁぁぁ!」
その突きは一撃必殺。 アンデット限定ではあるも掠るどころか、近くを通過しただけで浄化されていった。
「いや、驚きましたね。まさかメイルさんが、ここまで強くなるとは」と勇者候補。
「そうだな。魔王を倒した後、大聖教に相応しい立場も用意されていたらしいが、まだ修行不足として、自ら断ったそうだ」
「それ、大好きな義兄さんと離れたくないからじゃないですかね?」
「はっはっ……そうかもしれないな。 あれ、お前? どうしてそれを……」
「そんな事より、何か様子がおかしくありません?」
「むっ!」とベルトも違和感に気づく。アンデットは殺気ではなく怨念で動くため、ベルトの感知能力に遅れが出たのだ。
「なんだか地面が盛り上がって……動いているな」とベルト。
「動いていますね」と勇者候補が相槌を打つと――――
地面が爆ぜた。
そこから出現したのは大きな……大きなアンデットだった。
「巨人族? あれ伝説クラスじゃないか!」
人よりも大きな体を有する巨人族ではあるが、それでも100年に一度、さらに巨大な特殊個体が生まれるという。
だが、ベルトたちの前に出現したのは、
「1000年に一度とか、1万年に一度とか、そういうレベルだ。 ドラゴンよりもデカい!……いや、デカすぎる!」
慌てて臨戦態勢になるベルトだったが……
「義兄さん……大丈夫です」とメイル。
「大丈夫って……これは」
「いいえ、大丈夫です。まだ私、高く飛べる気がするんです。義兄さんの横に立てるくらいに!」
そう言うとメイルは駆け出していた。 巨大アンデットに向かって……
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