チートじみた転生ボーナスを全て相棒に捧げた召喚士の俺は、この異世界を全力で無双する。
番外編第6話、センス
「いざ鎌倉!」カチッピンポーン
勢いよくリーダーが玄関のボタンを押したにゃ。
ミーが優の家に来るのはこれで……3、4回目ぐらいかにゃ?
ちなみに今までの訪問でも、ミーは実際に優のお母さんの姿は見たことないにゃ。優のお母さん、授業参観にも来ないから、たぶん普段から忙しいんだろうにゃー。
ピンポーン
「……あっ、はーい!今行きますー」
お?家の中から艶のある大人の女性の声が聞こえたにゃ。色っぽいにゃ。
「上月だ!時間になったから来たぞ、開けてくれ!」
ちょ、年上には敬語使えにゃ。リーダーそういうとこにゃぞ。
少し経ってから、玄関の黒い扉がガチャっと開いたにゃ。
「おまたせ、いらっしゃい…あら?初めて見る子が2人も…」
「「!?」」
若くて見た目がメチャクチャえっっっろい人出てきた!服装は普通だけど…いやマジで何にゃこの美人!?黒髪ロングのストレートヘアーで、長身(175cmぐらい有りそうにゃ)で巨乳!要はエロい!
美しさ…いや、エロさと言う概念の天井を見た気がするにゃ…例えば、サキュバス?
いやこのエロスは、文にするには限界があるにゃ、つまり、色気が……えっと、ほぇー……。
「エッッッッ……!!!江戸過ぎて明治になるわ…w」
「綺麗な人だにゃぁ…」
…ハッ!惚けてる場合じゃない、挨拶しにゃきゃ!
「にゃ、えっと、はじめまして、ミーは…四月一日 美依って言います、にゃ。貴女様は…優のお母さんですにゃ?」
いや貴女様て!おおお落ち着けにゃ私、ミー!
「……うふふ、そうよ。所で後ろのオス…こほん、男の子は、なんて名前なの?」
お姉さんかと思ったにゃ…この若い見た目で人妻…果てしなくエロい……全ての言葉が意味深に聞こえるにゃもん…。
……って、あれ?今ブタオのこと…気のせいかにゃ。
「拙者、ブタオと申します。奥さん、お綺麗ですね。この後デートにでも出かけませんか……はっ!?」
はっ!?…じゃねぇニャ!何言ってんに"ゃお前ェ!身の程をわきまえ
「あら、デート?良いわよー」
えぇぇぇぇぇぇぇ!!?!?
「ばかもーん!!やめろ!結女、早く本題に移るぞ!!」
うおぉびっくりした!リ、リーダーがちょっと怒ってるにゃ…?
なんで……あぁー!さっきのはこのお姉さんなりのジョークだったにゃ!?エロすぎて分かりづらい(?)にゃ……。
そしてブタオのボケに即座に対応するどころか、ボケ返して来るにゃんて、もしかして結構お茶目な人なのかにゃ…?うぅーむ、わかにゃん。
……と言うかリーダー、結女って…?
あっ、このお姉さんの名前にゃんね!つまりこのエロい人のフルネームは…内津 結女さんにゃんね。にゃるほど。
「ふふ……もう、冗談よー。さて、玄関で話すのも疲れるでしょう…?ほら、皆入りなさい」
所作の一つ一つが優雅にゃ…!!結女さんの微笑みだけで、地球上の男どもは確実に恋に落ちるにゃ…!
大袈裟に聞こえるかも知れにゃいけど、割と本気でそう思うぐらいにはエロ…いや、見目麗しいにゃ、この人。
「あ…あざーすwww」
「お邪魔します…にゃー」
美人過ぎて妙に緊張しちゃうにゃ。ブタオもいつもより動きがぎこちないにゃー。
「……うーむ(いつ見ても普通の家にゃ)」キョロキョロ
優のママンに案内されて、茶の間まで来たにゃ。テレビのリモコンがテーブルの上の、取りやすい位置に置いてあったりして、生活感もあるし、奥には片付いた台所が見えるしで、至って普通の家にゃ。意外に。
ミーは優のことを悪く言うつもりは無いんにゃけど、最初の頃は正直、もっとやべー内装の家を想像してたってのはあるにゃ。
だって普通の一般家庭であんなヤバい洞察力の少年が育つとは思えにゃいし…何か有ると思うのが普通にゃ?
そうにゃ、きっと優の部屋にだけ深い闇が隠されて…うん、これ以上は失礼すぎるにゃ。他所の人の家を探索するのはやめとくにゃ、気になりはするけど。
「よいしょっと…さて。大事な話って、何かしら?」
お茶を用意してくれていた結女さんが、最後に椅子に座って、ミー達は4人でテーブルを囲う感じになったにゃ。
ここからが優についての本格的な話にゃんね。よし、気張るにゃ。
「早速だが……結女、優について分かることが有れば、話して欲しい」
リーダーが凛とした口調で、目の前の絶世の美女相手にも、いつもと変わらず話しかけてるにゃ。すげぇ。
「分かったわ〜。えっとね、優さんの気配がこっちの方にはもう無いからぁ……多分既に、別の次元…或いは、別の世界に飛ばされたんじゃないかしら?」
……お、おう。え?どうなのにゃ、これ。話の規模が普段のソレと違い過ぎて、ミーにはこのお姉さんの推測が合ってるのか合ってないのかすら分からないんにゃけど。
「…だな、私もそう思う。大福丸が昨日は特にプルプルしていたからな……時空門に何か、起きたのかも知れん…」
………リーダー?え、錯乱してるにゃ?或いは既にミーが術中に嵌められてる?
大福丸って何だよ…!!時空門ってにゃんにゃんだよ…!
「う、うしwwwwこの流れのまま、昨日俺が調べたデータ晒して良いすか?wwwww」
やっと筋の通った話が出てきたにゃ……ブタオしかまともに話してるやつ居ない可能性があるにゃ?
「よし、良いぞ!」
「は、早く見せろにゃ」
なんか妙に疎外感感じるにゃ。ミーだけ何もしてないからかにゃ……。
「うぇーいwwwこれ、昨日のトラックの映像www」
んなもん既に見たにゃ。
「んで、これが俺が調べた、トラックによる周囲の被害と目撃情報のまとめwwwww」
そう言うと、ブタオは懐から1枚の折り畳まれた紙を取り出して、ミーに渡して来たにゃ。
「んにゃ?これ、ミーが開けるにゃ?」
「どうぞどうぞwwwww」
なんでそんな大切なモノ自分で開けにゃいの!…まぁ良いけどにゃ。
「そーっと…そーっと……」
紙を破かない様に慎重に、細心の注意を払いつつ、開けるにゃ。
「開い…た、あ、あれ?白紙…?ブタオ、これ何も書いてないんにゃけど、ミーに渡す紙間違えたにゃ?馬鹿?」
「……うふふっ」
結女さんに少し笑われた…?え?な、にゃんで……。
「騙して悪いが………紙はあってまーーーーーすwwwwwwwそう!周囲に被害も、目撃者も居ない!トラックは実在せず、このカメラにしか写って無かったんだよ!!!」
「………」イラッ
騙したな、このミーを………死ね…氏ねじゃなくて死ね……。
「な、何だと!?本当かブタオ!?」
「間違いないッスわwwwwそう、つまり!w」
「つまり…なんにゃ、早く言えにゃ…八つ裂きにするぞ…」
キレつつ、重要な情報をしっかり理解するため、ブタオの話にイヤイヤ耳を傾けるにゃ。
「ごめんなさい、詰みました……w」
「は?」
よし、テーブルの下でこっそりブタオの足を蹴るにゃ。20発ぐらい。
ベシベシ!!
「ちょ、やめてwwwwだって仕方ないやんこんなのwwwww完全にゴッドオブステルスインパクトだもんwwwwwww」
長ぇよ!神隠しで良いにゃ!死ね!
「……いや、良くやった!ブタオ!トラックがこの世ならざる物ということが分かったのは、とても大きな一歩だぞ!!」
えぇー?…マジかよ。でもリーダー、それって分かっても割とどうしようも無い情報じゃにゃい?
「確かにねぇ…ふふ、意外と出来る男なのね、ブタオ君って……」ジッ
「ニャッ…!?」
結女さんが獲物を狙う女の目をしてるにゃ!!
「だ、駄目にゃ!!!」
にゃ…!?し、しまった、咄嗟に結女さんに大声で話してしまったにゃ…。
「ちょぉおま、美依殿www俺だって人並みには美人なお姉さんに褒められたいんだけどwwwww何で遮るんwwwww」
「あぅ、う、う、うるせー!ばか!おみゃーだけが褒められんのが気に食わにゃいだけにゃ!」ゲシゲシ
正直、自分でも良く分からなかったけど……何か、止めなきゃって思っただけにゃ。
「流石に理不尽過ぎでは?wwwwwあと蹴るのやめてwwww割と痛いからwww」
うるにゃァ!
「よし、ブタオ、美依。聞いてくれ。優が消えた元凶は恐らく神隠しだ。だから、2人には神の知り合いはいるか?」
なるほど、だから……え?…リーダー、天然過ぎ?そんなの居るわけないにゃ!……むしろ、神の知り合いって何にゃ!
「居るわけ無いにゃ、ミーは一般人にゃ」
「俺も神の知り合いは流石に居ねぇっすわwwwww…所で美依殿、その耳と尻尾は一般人…では、無いのでは?w」
「……!黙れ!」ゲシゲシ
そう言えばこの家に来た時に帽子も取っちゃったし、完全に隠し忘れてたけど、結女さんには耳と尻尾については指摘されてにゃい…なぜ!?
まぁ優の母親にゃしね、優からミーについての話を聞かされてても、別に不思議じゃにゃーな、うん。
「おぅふwwwww」
「そうか…結女はどうだ?いるか?」
リーダーが至って真面目に神について聞くから、茶化せる雰囲気じゃないのがジワジワくるにゃ。草。
「神の知り合い、ねぇ……というかそれって私…あ!そ、そうじゃなくて…えっと、まぁ知り合い自体は居るけど……それより、サキさんはどうなの?」
いま……いや、気にしないで置くにゃ。ミーは大人だからにゃ。
「えっ結女さんって神なんすか!?!?wwwwwwww」
「おいお前ぇ!やめろにゃ!人が自重したことを!」ゲシゲシ
「痛てぇwwww」
スルーしろにゃ!どう考えてもちょっと選ぶ言葉をミスっただけだろ!
「え、えぇと……はっ!?そうだサキさん、大丈夫、話を続けて…」オロオロ
結女さんは、何かを危惧するかのように、リーダーに話をさせようとしてるにゃ。
確かに結女さんは有り得ないぐらい美女にゃし、発言も所々怪しいにゃけど、確証も無いのに疑うなんて、失礼だからミーはしないにゃ。
「ブタオ、結女をあまり困らせるな。彼女の邪神という立場は、優には絶対に秘密にしろと言われているんだぞ。それに、人を疑うのは良くない」
…いま……リーダー………い、いや、ミーは大人だから…スルーしなきゃ…。
「えっ結女さんって邪神なんすか!?!?!?」
「おいおまっ……うん。正直、実はミーもちょっと気になってるにゃ、リーダーのせいにゃ」
さっき神の知り合いが居るとかも言ってたし、おいまさか…まさか、マジにゃ?
「まぁ、うふふ……サ キ さ ん?」ニッコリ
あっ、声は穏やかだけど、気持ちは穏やかじゃ無さそうにゃ。
そりゃあ秘密を暴露されたら誰だってキレるにゃ、ミーだってキレるにゃ。
「……?おい、結女?急に怒ってどうし……はっ!しまった!!!!!!!!」
猫草。
「部長wwwしまったじゃねぇwwwwwマジっすかwwwwwwww」
「くっ…にゃははは!にゃふふ…結女さん、ごめんにゃ?誰にだって隠したいことの1つや2つあるにゃ。だから、秘密にしてるなら、このバカ達には別に話さなくて良いにゃ?」
つい変な話で盛り上がっちゃったけど、本題は優にゃ。
それと…例え本当に邪神であろうと、秘密にしてることを無理に聞き出すのは、人としてダメにゃ。
あ、リーダーのは純度100%のうっかりだから許すにゃ。と言うか、この人に隠し事は無理にゃ……ん?
あれ?そうにゃ……リーダーに秘密を守らせるのは絶望的なのに、それでも優が秘密にしておいてとリーダーに聞かせて置いたのは…何故にゃ?聞かせなければ秘密も何も無いハズにゃし…。
まさか……いや、流石に優でもそれは……。
「バカ達…!?」
「何で部長が驚いてるんすかwwwwwwwそれ俺のセリフwwwww」
バカ達は置いといて……結女さんの話を聞くにゃ。
「話さなくて良い……そうよね!もー、びっくりしたぁ……」
「………」
やっぱり、安心してる……その姿が、逆に自分が少なくとも人ではない…神か、他の何かであるということを…証明してる様なモノにゃ。
この事を優は、予めリーダーには話して、ミーとブタオには話していない……ミー達とは付き合いも長いし、それこそこんなバカでかい秘密、砂上の楼閣も良いところにゃ。ということは、まさかこれは、程々に隠しておきたかった、バレても良い隠し事……?
ミーの予想が外れて無ければ、恐らく優はこれら全てについて予想出来てるハズにゃ…そして、優はミー達にバレない秘密の守り方も、出来るハズなのに……なのに、リーダーに話しておくなんて……何でミー達にバレる様な隠し方をわざわざした?
「っ……!!」テコリン!
……そうか、違う!
これは、隠すためにリーダーに話した秘密じゃにゃい!
この秘密はミー達にバラす為に存在していた……言わば時限式の秘密にゃ。
優が失踪してから結女さんを尋ねたタイミングで………はっ!?
そうにゃ…違う、これも違う!!優が 失踪して から、じゃニャい!!
優が 失踪した からにゃ…!優が失踪したから、リーダーと共に、結女さんを尋ねた、から、この秘密がバレた……否、バレる様に優が仕込んでいた…!!
今の時点で、この事に気付いたのは割と察しの良いミーだけなハズ……でも、分からにゃい、ミーにだけ気付かせて、優はどうして欲しいのにゃ…?
うぅ…ダメにゃ。最早これまでにゃ…ミーが優の仕込みに気付けるのは……。
「…ぃ…い……美依!」
…!?
「にゃ、にゃっ!?」
はっ!?やべ、考えに集中し過ぎたにゃ。急いで顔を上げて、自分の世界から脱出するにゃ。
「大丈夫か?考えごとをしていた様だが…」
心配そうなリーダー…ミーは……よし、決めたにゃ。
「1つ…皆に話したいことが出来たにゃ……」
優……これで合ってるかは、ミーには分からないけど…優の思い通りに進んでることを祈るにゃ。
勢いよくリーダーが玄関のボタンを押したにゃ。
ミーが優の家に来るのはこれで……3、4回目ぐらいかにゃ?
ちなみに今までの訪問でも、ミーは実際に優のお母さんの姿は見たことないにゃ。優のお母さん、授業参観にも来ないから、たぶん普段から忙しいんだろうにゃー。
ピンポーン
「……あっ、はーい!今行きますー」
お?家の中から艶のある大人の女性の声が聞こえたにゃ。色っぽいにゃ。
「上月だ!時間になったから来たぞ、開けてくれ!」
ちょ、年上には敬語使えにゃ。リーダーそういうとこにゃぞ。
少し経ってから、玄関の黒い扉がガチャっと開いたにゃ。
「おまたせ、いらっしゃい…あら?初めて見る子が2人も…」
「「!?」」
若くて見た目がメチャクチャえっっっろい人出てきた!服装は普通だけど…いやマジで何にゃこの美人!?黒髪ロングのストレートヘアーで、長身(175cmぐらい有りそうにゃ)で巨乳!要はエロい!
美しさ…いや、エロさと言う概念の天井を見た気がするにゃ…例えば、サキュバス?
いやこのエロスは、文にするには限界があるにゃ、つまり、色気が……えっと、ほぇー……。
「エッッッッ……!!!江戸過ぎて明治になるわ…w」
「綺麗な人だにゃぁ…」
…ハッ!惚けてる場合じゃない、挨拶しにゃきゃ!
「にゃ、えっと、はじめまして、ミーは…四月一日 美依って言います、にゃ。貴女様は…優のお母さんですにゃ?」
いや貴女様て!おおお落ち着けにゃ私、ミー!
「……うふふ、そうよ。所で後ろのオス…こほん、男の子は、なんて名前なの?」
お姉さんかと思ったにゃ…この若い見た目で人妻…果てしなくエロい……全ての言葉が意味深に聞こえるにゃもん…。
……って、あれ?今ブタオのこと…気のせいかにゃ。
「拙者、ブタオと申します。奥さん、お綺麗ですね。この後デートにでも出かけませんか……はっ!?」
はっ!?…じゃねぇニャ!何言ってんに"ゃお前ェ!身の程をわきまえ
「あら、デート?良いわよー」
えぇぇぇぇぇぇぇ!!?!?
「ばかもーん!!やめろ!結女、早く本題に移るぞ!!」
うおぉびっくりした!リ、リーダーがちょっと怒ってるにゃ…?
なんで……あぁー!さっきのはこのお姉さんなりのジョークだったにゃ!?エロすぎて分かりづらい(?)にゃ……。
そしてブタオのボケに即座に対応するどころか、ボケ返して来るにゃんて、もしかして結構お茶目な人なのかにゃ…?うぅーむ、わかにゃん。
……と言うかリーダー、結女って…?
あっ、このお姉さんの名前にゃんね!つまりこのエロい人のフルネームは…内津 結女さんにゃんね。にゃるほど。
「ふふ……もう、冗談よー。さて、玄関で話すのも疲れるでしょう…?ほら、皆入りなさい」
所作の一つ一つが優雅にゃ…!!結女さんの微笑みだけで、地球上の男どもは確実に恋に落ちるにゃ…!
大袈裟に聞こえるかも知れにゃいけど、割と本気でそう思うぐらいにはエロ…いや、見目麗しいにゃ、この人。
「あ…あざーすwww」
「お邪魔します…にゃー」
美人過ぎて妙に緊張しちゃうにゃ。ブタオもいつもより動きがぎこちないにゃー。
「……うーむ(いつ見ても普通の家にゃ)」キョロキョロ
優のママンに案内されて、茶の間まで来たにゃ。テレビのリモコンがテーブルの上の、取りやすい位置に置いてあったりして、生活感もあるし、奥には片付いた台所が見えるしで、至って普通の家にゃ。意外に。
ミーは優のことを悪く言うつもりは無いんにゃけど、最初の頃は正直、もっとやべー内装の家を想像してたってのはあるにゃ。
だって普通の一般家庭であんなヤバい洞察力の少年が育つとは思えにゃいし…何か有ると思うのが普通にゃ?
そうにゃ、きっと優の部屋にだけ深い闇が隠されて…うん、これ以上は失礼すぎるにゃ。他所の人の家を探索するのはやめとくにゃ、気になりはするけど。
「よいしょっと…さて。大事な話って、何かしら?」
お茶を用意してくれていた結女さんが、最後に椅子に座って、ミー達は4人でテーブルを囲う感じになったにゃ。
ここからが優についての本格的な話にゃんね。よし、気張るにゃ。
「早速だが……結女、優について分かることが有れば、話して欲しい」
リーダーが凛とした口調で、目の前の絶世の美女相手にも、いつもと変わらず話しかけてるにゃ。すげぇ。
「分かったわ〜。えっとね、優さんの気配がこっちの方にはもう無いからぁ……多分既に、別の次元…或いは、別の世界に飛ばされたんじゃないかしら?」
……お、おう。え?どうなのにゃ、これ。話の規模が普段のソレと違い過ぎて、ミーにはこのお姉さんの推測が合ってるのか合ってないのかすら分からないんにゃけど。
「…だな、私もそう思う。大福丸が昨日は特にプルプルしていたからな……時空門に何か、起きたのかも知れん…」
………リーダー?え、錯乱してるにゃ?或いは既にミーが術中に嵌められてる?
大福丸って何だよ…!!時空門ってにゃんにゃんだよ…!
「う、うしwwwwこの流れのまま、昨日俺が調べたデータ晒して良いすか?wwwww」
やっと筋の通った話が出てきたにゃ……ブタオしかまともに話してるやつ居ない可能性があるにゃ?
「よし、良いぞ!」
「は、早く見せろにゃ」
なんか妙に疎外感感じるにゃ。ミーだけ何もしてないからかにゃ……。
「うぇーいwwwこれ、昨日のトラックの映像www」
んなもん既に見たにゃ。
「んで、これが俺が調べた、トラックによる周囲の被害と目撃情報のまとめwwwww」
そう言うと、ブタオは懐から1枚の折り畳まれた紙を取り出して、ミーに渡して来たにゃ。
「んにゃ?これ、ミーが開けるにゃ?」
「どうぞどうぞwwwww」
なんでそんな大切なモノ自分で開けにゃいの!…まぁ良いけどにゃ。
「そーっと…そーっと……」
紙を破かない様に慎重に、細心の注意を払いつつ、開けるにゃ。
「開い…た、あ、あれ?白紙…?ブタオ、これ何も書いてないんにゃけど、ミーに渡す紙間違えたにゃ?馬鹿?」
「……うふふっ」
結女さんに少し笑われた…?え?な、にゃんで……。
「騙して悪いが………紙はあってまーーーーーすwwwwwwwそう!周囲に被害も、目撃者も居ない!トラックは実在せず、このカメラにしか写って無かったんだよ!!!」
「………」イラッ
騙したな、このミーを………死ね…氏ねじゃなくて死ね……。
「な、何だと!?本当かブタオ!?」
「間違いないッスわwwwwそう、つまり!w」
「つまり…なんにゃ、早く言えにゃ…八つ裂きにするぞ…」
キレつつ、重要な情報をしっかり理解するため、ブタオの話にイヤイヤ耳を傾けるにゃ。
「ごめんなさい、詰みました……w」
「は?」
よし、テーブルの下でこっそりブタオの足を蹴るにゃ。20発ぐらい。
ベシベシ!!
「ちょ、やめてwwwwだって仕方ないやんこんなのwwwww完全にゴッドオブステルスインパクトだもんwwwwwww」
長ぇよ!神隠しで良いにゃ!死ね!
「……いや、良くやった!ブタオ!トラックがこの世ならざる物ということが分かったのは、とても大きな一歩だぞ!!」
えぇー?…マジかよ。でもリーダー、それって分かっても割とどうしようも無い情報じゃにゃい?
「確かにねぇ…ふふ、意外と出来る男なのね、ブタオ君って……」ジッ
「ニャッ…!?」
結女さんが獲物を狙う女の目をしてるにゃ!!
「だ、駄目にゃ!!!」
にゃ…!?し、しまった、咄嗟に結女さんに大声で話してしまったにゃ…。
「ちょぉおま、美依殿www俺だって人並みには美人なお姉さんに褒められたいんだけどwwwww何で遮るんwwwww」
「あぅ、う、う、うるせー!ばか!おみゃーだけが褒められんのが気に食わにゃいだけにゃ!」ゲシゲシ
正直、自分でも良く分からなかったけど……何か、止めなきゃって思っただけにゃ。
「流石に理不尽過ぎでは?wwwwwあと蹴るのやめてwwww割と痛いからwww」
うるにゃァ!
「よし、ブタオ、美依。聞いてくれ。優が消えた元凶は恐らく神隠しだ。だから、2人には神の知り合いはいるか?」
なるほど、だから……え?…リーダー、天然過ぎ?そんなの居るわけないにゃ!……むしろ、神の知り合いって何にゃ!
「居るわけ無いにゃ、ミーは一般人にゃ」
「俺も神の知り合いは流石に居ねぇっすわwwwww…所で美依殿、その耳と尻尾は一般人…では、無いのでは?w」
「……!黙れ!」ゲシゲシ
そう言えばこの家に来た時に帽子も取っちゃったし、完全に隠し忘れてたけど、結女さんには耳と尻尾については指摘されてにゃい…なぜ!?
まぁ優の母親にゃしね、優からミーについての話を聞かされてても、別に不思議じゃにゃーな、うん。
「おぅふwwwww」
「そうか…結女はどうだ?いるか?」
リーダーが至って真面目に神について聞くから、茶化せる雰囲気じゃないのがジワジワくるにゃ。草。
「神の知り合い、ねぇ……というかそれって私…あ!そ、そうじゃなくて…えっと、まぁ知り合い自体は居るけど……それより、サキさんはどうなの?」
いま……いや、気にしないで置くにゃ。ミーは大人だからにゃ。
「えっ結女さんって神なんすか!?!?wwwwwwww」
「おいお前ぇ!やめろにゃ!人が自重したことを!」ゲシゲシ
「痛てぇwwww」
スルーしろにゃ!どう考えてもちょっと選ぶ言葉をミスっただけだろ!
「え、えぇと……はっ!?そうだサキさん、大丈夫、話を続けて…」オロオロ
結女さんは、何かを危惧するかのように、リーダーに話をさせようとしてるにゃ。
確かに結女さんは有り得ないぐらい美女にゃし、発言も所々怪しいにゃけど、確証も無いのに疑うなんて、失礼だからミーはしないにゃ。
「ブタオ、結女をあまり困らせるな。彼女の邪神という立場は、優には絶対に秘密にしろと言われているんだぞ。それに、人を疑うのは良くない」
…いま……リーダー………い、いや、ミーは大人だから…スルーしなきゃ…。
「えっ結女さんって邪神なんすか!?!?!?」
「おいおまっ……うん。正直、実はミーもちょっと気になってるにゃ、リーダーのせいにゃ」
さっき神の知り合いが居るとかも言ってたし、おいまさか…まさか、マジにゃ?
「まぁ、うふふ……サ キ さ ん?」ニッコリ
あっ、声は穏やかだけど、気持ちは穏やかじゃ無さそうにゃ。
そりゃあ秘密を暴露されたら誰だってキレるにゃ、ミーだってキレるにゃ。
「……?おい、結女?急に怒ってどうし……はっ!しまった!!!!!!!!」
猫草。
「部長wwwしまったじゃねぇwwwwwマジっすかwwwwwwww」
「くっ…にゃははは!にゃふふ…結女さん、ごめんにゃ?誰にだって隠したいことの1つや2つあるにゃ。だから、秘密にしてるなら、このバカ達には別に話さなくて良いにゃ?」
つい変な話で盛り上がっちゃったけど、本題は優にゃ。
それと…例え本当に邪神であろうと、秘密にしてることを無理に聞き出すのは、人としてダメにゃ。
あ、リーダーのは純度100%のうっかりだから許すにゃ。と言うか、この人に隠し事は無理にゃ……ん?
あれ?そうにゃ……リーダーに秘密を守らせるのは絶望的なのに、それでも優が秘密にしておいてとリーダーに聞かせて置いたのは…何故にゃ?聞かせなければ秘密も何も無いハズにゃし…。
まさか……いや、流石に優でもそれは……。
「バカ達…!?」
「何で部長が驚いてるんすかwwwwwwwそれ俺のセリフwwwww」
バカ達は置いといて……結女さんの話を聞くにゃ。
「話さなくて良い……そうよね!もー、びっくりしたぁ……」
「………」
やっぱり、安心してる……その姿が、逆に自分が少なくとも人ではない…神か、他の何かであるということを…証明してる様なモノにゃ。
この事を優は、予めリーダーには話して、ミーとブタオには話していない……ミー達とは付き合いも長いし、それこそこんなバカでかい秘密、砂上の楼閣も良いところにゃ。ということは、まさかこれは、程々に隠しておきたかった、バレても良い隠し事……?
ミーの予想が外れて無ければ、恐らく優はこれら全てについて予想出来てるハズにゃ…そして、優はミー達にバレない秘密の守り方も、出来るハズなのに……なのに、リーダーに話しておくなんて……何でミー達にバレる様な隠し方をわざわざした?
「っ……!!」テコリン!
……そうか、違う!
これは、隠すためにリーダーに話した秘密じゃにゃい!
この秘密はミー達にバラす為に存在していた……言わば時限式の秘密にゃ。
優が失踪してから結女さんを尋ねたタイミングで………はっ!?
そうにゃ…違う、これも違う!!優が 失踪して から、じゃニャい!!
優が 失踪した からにゃ…!優が失踪したから、リーダーと共に、結女さんを尋ねた、から、この秘密がバレた……否、バレる様に優が仕込んでいた…!!
今の時点で、この事に気付いたのは割と察しの良いミーだけなハズ……でも、分からにゃい、ミーにだけ気付かせて、優はどうして欲しいのにゃ…?
うぅ…ダメにゃ。最早これまでにゃ…ミーが優の仕込みに気付けるのは……。
「…ぃ…い……美依!」
…!?
「にゃ、にゃっ!?」
はっ!?やべ、考えに集中し過ぎたにゃ。急いで顔を上げて、自分の世界から脱出するにゃ。
「大丈夫か?考えごとをしていた様だが…」
心配そうなリーダー…ミーは……よし、決めたにゃ。
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