魔王に召喚された真祖で偽な吸血鬼!種族チートで世界最強~
第26話 神竜
  俺達が扉の中へ入ると、イキナリ床が光だした。その光が収まると今までの10層ずつにあったボス部屋と同じような作りの空間があった。しかし、決定的に違うのは部屋の壁の中央にドラゴンの骨と思わしき巨大な骨が飾ってあり、その下に大きな卵が置いてあることと天井がかなり上にあることだ。
  
 「ダンジョンの入口に戻って来たわけでなさそうだな」
  その理由はもちろん、人が居ないのもあるが、それよりもこの馬鹿でかい魔力だ。
 「お前ら、俺の後ろにいろ」
 「け、賢人!それはダメ・・・・・・」
  スドォォオオン!!
  聖真が言っている最中に何か巨大な物が砂埃を撒き散らし堕ちてきた。
《汝ら、この場所に何の用だ?よもや、汝らも我の子を狙う訳では無かろうな?》
  渦巻く魔力が包み込む巨体。純白に輝く翼を持ち、全てを飲み込みそうな黄金の瞳。見た目はドラゴンだが、竜王が霞んで見えるほどの圧倒的な威圧感、その姿は神とも言えることから断言出来る。目の前にいるのは竜王如きではなく―神竜―だと。
 「ま、待ってくれ。俺達は突然ここに転移させられただけで」
 《ぬははは!そのような冗談、通じるわけがなかろうに》
 「で、でも」
  流石勇者と言うべきか。実力差はかなりあるというのは痛いほど分かっているはずなのに。アルと白咲さんもかなり辛そうだし、エリナに至っては気絶している。だが、これ以上は意味が無いだろう。もうアイツは怒りで周りが見えていないからな。
 「止めとけ。アイツはもう聞く気がないらしいぞ?」
 《黙れ!矮小なる人間風情が!さあ我と戦うが良い!》
  流石に聖真達には荷が重いか。なら、俺がやるしかないだろう!
 「お前ら、下がってろ!」
 「け、賢人。でも、勇者の俺が・・・」
 「今は肩書きなんかどうでも良い。それに、勇者なら生きなきゃな。アル、白咲さん、聖真を拘束してくれるか?」
  正直に言うと今の聖真達では足でまといだ。ただそれだけだ。別に一人で戦闘したいなんて思っていない。
 「分かりました。賢人さん、お気を付けて」
 「流石、アル。惚れそうだ」
 「え?ほ、惚れれれ!?」
 「・・・アル、冗談だからね?」
  白咲さんがそういうと辺り一面が凍りつくような冷気が押し寄せる。実際はそんなことないが俺の直感がガンガンと警報を鳴らしている。聖真はブルリと震え神竜も一瞬たじろいだように見えた。・・・あれ?白咲さんだけで神竜倒せるんじゃね?
 《・・・なんだ?その茶番は。我を放置したこと、あの世で悔い改めよ!》
  神竜はそう叫ぶとゴゥと音を立てるブレスを吐いてきた。少しほっとき過ぎたか。とはいえ、この威力はシャレにならんな。
 「『拒絶する空間』」
  俺は速攻で聖真達と自分に結界を貼る。〈拒絶する空間〉これは光の帝王級の魔法に位置する。俺の結界魔法の中でも1番強力で使い勝手の良い魔法だ。この魔法は指定した空間を周りの空間からずらすものだ。身を守ることに関しては最高の魔法だろう。
 《よく防いだな。まぐれにしてはやるではないか》
 「はぁ、相手の実力も分からないのか。まぐれで防げるならお前のブレスはどれだけ貧相なんだ?」
 《これ以上、我を愚弄するなぁぁああ!!》
  頭に血が上ったのか神竜はブレスを吐く。が、全て俺の魔法がそれを阻む。すると、次は自らを暴風で包み込み始めた。恐らく奴が使おうとしているのは風の超級魔法〈暴風の爆発〉だ。
 「くそっ、周りを見ろよ!」
  俺は俺自身に貼った結界を解除し、神竜の後ろへ転移する。次の瞬間、暴風が俺を巻き込み大爆発を起こし、俺の視界が真っ白に染った。
 
 「賢人っ!!」
 「賢人さん!!」
 「賢人君!!」
 「だ、大丈夫だ。『サークレッドハイヒール』」
  くっ!咄嗟に防御魔法を使ったが殺しきれなかったか。まぁ、回復したし目的も達成したから良しとするか。
 《何故だ!?我とは真剣に勝負する気も無いのか!!》
 「『身体強化+硬化+怪力』」
  俺の体が膨大な魔力によって光り輝く。
  そして、俺はその場から消えた。
 《な!?どこへ!?》
  俺は魔力の質と量を大幅に上げ、防御出来ないよう壁を蹴りながら移動する。神竜が完全に俺を見失ったのを見計らい、腕に力を込め思い切り拳骨を振り抜く。
 「頭、冷やせっ!」
  ズガァァアアアンッ!!
  俺の拳骨は見事クリーンヒットし。神竜は頭部を地面に埋めた。
 (あの魔力、威圧感、もしもコイツが冷静だったらこうはいかないないだろうな)
  俺がそんなことを考えていると、突如、神竜の身体に真っ黒な槍が無数に突き刺さった。
  
 「・・・・・・・・・は?」
  俺じゃない。聖真、白咲さん、アル、エリナ、全員違う。なら誰が?一体、誰がやった?
 「くははははっ!まさか神竜をのしちまうとはな。わざわざ転移させたかいがあったわ。助かったぜぇ?コイツには手を焼いてたからなぁ」
  すると、突然頭上から声がしてソイツは降りてきた。どこか神々しく禍々しい魔力を見に纏い、キリッとした切れ目に全身黒の外套。見た目は人のそれであるが中身は全くの別物。しかし、そんなことはどうでも良い。目の前にいたのに気づくことも出来ず、守れなかった。俺は、大切なものを守ると、そう誓ったはずなのに、目の前の者も助けられないのか。なんて無力、こんなので守るなんて言語道断だ。でも、それよりも、今はコイツを・・・。
 「ぶっ殺す!!」
  
 「ダンジョンの入口に戻って来たわけでなさそうだな」
  その理由はもちろん、人が居ないのもあるが、それよりもこの馬鹿でかい魔力だ。
 「お前ら、俺の後ろにいろ」
 「け、賢人!それはダメ・・・・・・」
  スドォォオオン!!
  聖真が言っている最中に何か巨大な物が砂埃を撒き散らし堕ちてきた。
《汝ら、この場所に何の用だ?よもや、汝らも我の子を狙う訳では無かろうな?》
  渦巻く魔力が包み込む巨体。純白に輝く翼を持ち、全てを飲み込みそうな黄金の瞳。見た目はドラゴンだが、竜王が霞んで見えるほどの圧倒的な威圧感、その姿は神とも言えることから断言出来る。目の前にいるのは竜王如きではなく―神竜―だと。
 「ま、待ってくれ。俺達は突然ここに転移させられただけで」
 《ぬははは!そのような冗談、通じるわけがなかろうに》
 「で、でも」
  流石勇者と言うべきか。実力差はかなりあるというのは痛いほど分かっているはずなのに。アルと白咲さんもかなり辛そうだし、エリナに至っては気絶している。だが、これ以上は意味が無いだろう。もうアイツは怒りで周りが見えていないからな。
 「止めとけ。アイツはもう聞く気がないらしいぞ?」
 《黙れ!矮小なる人間風情が!さあ我と戦うが良い!》
  流石に聖真達には荷が重いか。なら、俺がやるしかないだろう!
 「お前ら、下がってろ!」
 「け、賢人。でも、勇者の俺が・・・」
 「今は肩書きなんかどうでも良い。それに、勇者なら生きなきゃな。アル、白咲さん、聖真を拘束してくれるか?」
  正直に言うと今の聖真達では足でまといだ。ただそれだけだ。別に一人で戦闘したいなんて思っていない。
 「分かりました。賢人さん、お気を付けて」
 「流石、アル。惚れそうだ」
 「え?ほ、惚れれれ!?」
 「・・・アル、冗談だからね?」
  白咲さんがそういうと辺り一面が凍りつくような冷気が押し寄せる。実際はそんなことないが俺の直感がガンガンと警報を鳴らしている。聖真はブルリと震え神竜も一瞬たじろいだように見えた。・・・あれ?白咲さんだけで神竜倒せるんじゃね?
 《・・・なんだ?その茶番は。我を放置したこと、あの世で悔い改めよ!》
  神竜はそう叫ぶとゴゥと音を立てるブレスを吐いてきた。少しほっとき過ぎたか。とはいえ、この威力はシャレにならんな。
 「『拒絶する空間』」
  俺は速攻で聖真達と自分に結界を貼る。〈拒絶する空間〉これは光の帝王級の魔法に位置する。俺の結界魔法の中でも1番強力で使い勝手の良い魔法だ。この魔法は指定した空間を周りの空間からずらすものだ。身を守ることに関しては最高の魔法だろう。
 《よく防いだな。まぐれにしてはやるではないか》
 「はぁ、相手の実力も分からないのか。まぐれで防げるならお前のブレスはどれだけ貧相なんだ?」
 《これ以上、我を愚弄するなぁぁああ!!》
  頭に血が上ったのか神竜はブレスを吐く。が、全て俺の魔法がそれを阻む。すると、次は自らを暴風で包み込み始めた。恐らく奴が使おうとしているのは風の超級魔法〈暴風の爆発〉だ。
 「くそっ、周りを見ろよ!」
  俺は俺自身に貼った結界を解除し、神竜の後ろへ転移する。次の瞬間、暴風が俺を巻き込み大爆発を起こし、俺の視界が真っ白に染った。
 
 「賢人っ!!」
 「賢人さん!!」
 「賢人君!!」
 「だ、大丈夫だ。『サークレッドハイヒール』」
  くっ!咄嗟に防御魔法を使ったが殺しきれなかったか。まぁ、回復したし目的も達成したから良しとするか。
 《何故だ!?我とは真剣に勝負する気も無いのか!!》
 「『身体強化+硬化+怪力』」
  俺の体が膨大な魔力によって光り輝く。
  そして、俺はその場から消えた。
 《な!?どこへ!?》
  俺は魔力の質と量を大幅に上げ、防御出来ないよう壁を蹴りながら移動する。神竜が完全に俺を見失ったのを見計らい、腕に力を込め思い切り拳骨を振り抜く。
 「頭、冷やせっ!」
  ズガァァアアアンッ!!
  俺の拳骨は見事クリーンヒットし。神竜は頭部を地面に埋めた。
 (あの魔力、威圧感、もしもコイツが冷静だったらこうはいかないないだろうな)
  俺がそんなことを考えていると、突如、神竜の身体に真っ黒な槍が無数に突き刺さった。
  
 「・・・・・・・・・は?」
  俺じゃない。聖真、白咲さん、アル、エリナ、全員違う。なら誰が?一体、誰がやった?
 「くははははっ!まさか神竜をのしちまうとはな。わざわざ転移させたかいがあったわ。助かったぜぇ?コイツには手を焼いてたからなぁ」
  すると、突然頭上から声がしてソイツは降りてきた。どこか神々しく禍々しい魔力を見に纏い、キリッとした切れ目に全身黒の外套。見た目は人のそれであるが中身は全くの別物。しかし、そんなことはどうでも良い。目の前にいたのに気づくことも出来ず、守れなかった。俺は、大切なものを守ると、そう誓ったはずなのに、目の前の者も助けられないのか。なんて無力、こんなので守るなんて言語道断だ。でも、それよりも、今はコイツを・・・。
 「ぶっ殺す!!」
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
2
-
-
4
-
-
89
-
-
1359
-
-
3395
-
-
11128
-
-
37
-
-
111
-
-
6
コメント
音街 麟
imosama
いや、そう思うんだったら何故そこでよむのやめなかったんだ?
imosama
一部丸々要らなくね?精神的な成長促すにしても登場人物、世界観、力もろとも全て失ってるんじゃ物語として破綻してる。
いきなりの展開で驚きはしたけど「それで?」って感じ。一時的な感動より「時間を無駄にした苛立ち」の方が大きく上回ってます。
ヒロインも死んでるしフラグ無しの唐突な裏切り。こんないきなりの展開ではもうどのキャラも信じられませんわ。アルラウネもどうせ裏切らんやろ?双子も殺されるんやろ?知ってます。
ラピュタ
よくある系かと思って見てたらまさかのシリアス展開でとても驚きました‼️