異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜

カズヤ

異世界転生は突然に③

「では何故あなたがこの世界に呼ばれたのかを説明致します。
先程説明したようにこの世界には4つの種族がいて、互いにバランスを取り合って均衡を保っていました。
しかし3年前、魔族が召喚した異世界人が魔族の指導者になった途端、急速に勢力拡大を行い始めました。
そして現在、その標的となっているのが人間であり、このままではあと数年の内に侵略され滅ぼされることになるでしょう。
しかしそうなってはこの世界のバランスが崩れ、他の種族にも影響が出るばかりかこの世界そのものを滅ぼしかねないのです。
そこであなたには人間達の救世主となってもらい魔族の指導者を倒して貰いたいのです。
方法はお任せします。」

先程来たばかりの世界でいきなり魔族の指導者と戦って下さいと言われても中々返答に困ってしまう。
魔法の使い方も知らなければ、自分の強さも分からない。そんな状況で軽はずみに了承など出来ないでいた。

「勿論私達もあなただけに全てを押し付けようとは考えていません。この世界の理や戦い方などは私が教えます。回復系魔法は得意ですから戦闘でもお役に立てると思います。」

「なるほどね。ご丁寧にチュートリアル付きってことか。」

それならばある程度リスクは回避出来る。さらに回復系魔法を使えるメンバーがパーティにいれば始めから安定した戦闘も可能だ。
まぁどの道1回無くした命だ。別の世界とはいえ世の中の為に使うのも悪くないと思う。

「分かった。何とかやってみるよ。でも彼方の指導者ってのも俺と同じ異世界人なんだろ?女神様特製の身体で能力が上がってるつってもホントに俺で大丈夫なのか?」

「えぇ。あなたを選んだ私達を信用して下さい。あなたならきっとこの世界の救世主になれます。」

「了解!それじゃあこれからよろしくな!アリシア。」

「ありがとうございます。此方こそ宜しくお願い致します。ワタルさん。」

そんな訳で俺の異世界生活は突然幕を開けたのだった。

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