ゴブリン転生ファンタジー 〜異世界?いいえ、地球です。〜
第10話 限界
それは、曲がり角を曲がった時のことだった。
「うわあああああああああぁぁぁぁ!!!!」
俺がみっともなく悲鳴をあげたのには理由がある。
そりゃ、叫ぶのには理由があるのは当たり前だ。何の理由もなく突然叫ぶ奴はただの狂人だろう。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。
俺が洞窟を歩いていると曲がり角に差し掛かったわけである。
当たり前のようにそこを曲がるとそこにやつはいたのだ。
人間の形をしていたがそこには圧倒的に足りていない物があった。
皮膚、筋肉、内蔵、眼球とか色々なかった。
そいつには、骨しかなかったのだ。全身を形成するものが人間の骨格だけだったのだ。
こんな遠まわしに言わなくても俺はその全身骨の動く骸骨の正体に心当たりがあったのだが。
俺は、曲がり角を曲がった先で、ファンタジー小説でお馴染みのゴブリンに並ぶ雑魚キャラである、所謂スケルトンに出会ったのだ。
俺の悲鳴を聞き俺の存在に気づいたそいつは、ゆっくりと俺に近づいてくるのだった。
急に動く骸骨なんて見ちまったからびっくりして悲鳴をあげてしまったが、ここは異世界だ。そりゃスケルトンだっているだろう。
だが、いままでネズミばっかだったから油断していた。
俺は、洞窟を随分と進み、スケルトンに会うまでに10匹以上のネズミを倒してきたのだ。その分の経験値も溜まったがその間、ネズミにしか遭遇しなかったため、ここでスケルトンに遭遇したのおも本当に予想外だったのだ。
ネズミを倒しまくって経験値も溜まり強くなったお陰でネズミをワンパンで倒せるようになったので戦闘の効率も上がりネズミ相手なら楽に戦えるようになった。
だが、今回の相手はスケルトンである。どんな攻撃をしてくるのかも不明だし勝てる確証もない。
でもあいつを倒さないと先には進めない。
戦うしかないか。
動く骸骨である時点であいつも魔物なのだろう。あいつを倒せば経験値も手に入るだろうし、ネズミ以外で初めて出会った魔物だ。戦う他ないだろう。もしも敵わなかったら逃げれば良いだけだしな。
「びびらせてもらったお礼をしっかりさせてもらうぞ」
生憎と今の俺は負ける気がしない。
俺は、こちらに近づいてくるスケルトンへと歩き出した。
「カタカタカタカタカタ」
スケルトンは、こちらを見下ろすと馬鹿にするように歯を打ち鳴らして笑っていた。ように見えた。
スケルトンは、右腕を振り上げるとこちらへと勢いよく振り下ろしてきた。
それを横に飛んでかわす。ネズミを倒し続け経験値を得たお陰で強くなったおれにとって俺にとってスケルトンの攻撃は遅すぎた。
スケルトンは、今度は左腕を振り上げると同じように振り下ろして攻撃してきたが、それも余裕をもってかわす。
今度はこちらの番だ。
俺は、スケルトンの脚にタックルする。
スケルトンの身体をたおし、頭蓋骨に攻撃しようと考えたのだ。
作戦通り、スケルトンの軽い身体は俺のタックルで簡単にたおれた。
俺は、たおれたスケルトンの身体に馬乗りになり、無防備なその頭へと拳を叩きつけた。
俺に殴られたスケルトンの頭は、簡単に砕けた。
頭が砕けると身体のほうも動かなくなり、淡い光を放ちだした。
どうやら勝ったらしい。あまりにも呆気なくて拍子抜けだ。
いや、俺が強くなったのだろう。
しかし、スケルトンの経験値を得ると考えないようにしていたことが現実味を帯びてきた。
「あんまり信じたくはなかったなけどな、、」
それは、限界だ。
ネズミを何匹か倒したころに、自分のこのゴブリンの身体に収まる経験値が限界に近づいてきたのをなんとなくだが感じたのだ。
今回、スケルトンを倒したことで得た経験値により、それは確信に変わった。
自分のゴブリンとしての器に限界が近づいてきている。
例えるなら俺というコップがあったとする。その中に経験値という水を注いでいたら、溢れそうになって入りきらなくなってきたって感じだ。
自分の強くなれる限界がここまで早いとは思っていなかったのでショックが大きい。
ゴブリンの種族としての限界には抗うことができない。
多分だが、あと1,2匹倒すと限界が来るだろう。
だが、悲観的にもなっていられない。俺はこの世界で生きていくと決めたのだから出来ることは何でもやろう。それでもし死んだら自分のゴブリンに転生した不幸を呪うしかないだろう。
「まあ、まだ本当に限界が近づいてるって決まった訳じゃないんだ。諦めるのは早いだろう」
俺の勘違いって可能性もあるわけだしな。
そうだ。取り敢えず、自分に出来ることをやろう。今の俺にはそれしか出来ないんだからな。
「うわあああああああああぁぁぁぁ!!!!」
俺がみっともなく悲鳴をあげたのには理由がある。
そりゃ、叫ぶのには理由があるのは当たり前だ。何の理由もなく突然叫ぶ奴はただの狂人だろう。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。
俺が洞窟を歩いていると曲がり角に差し掛かったわけである。
当たり前のようにそこを曲がるとそこにやつはいたのだ。
人間の形をしていたがそこには圧倒的に足りていない物があった。
皮膚、筋肉、内蔵、眼球とか色々なかった。
そいつには、骨しかなかったのだ。全身を形成するものが人間の骨格だけだったのだ。
こんな遠まわしに言わなくても俺はその全身骨の動く骸骨の正体に心当たりがあったのだが。
俺は、曲がり角を曲がった先で、ファンタジー小説でお馴染みのゴブリンに並ぶ雑魚キャラである、所謂スケルトンに出会ったのだ。
俺の悲鳴を聞き俺の存在に気づいたそいつは、ゆっくりと俺に近づいてくるのだった。
急に動く骸骨なんて見ちまったからびっくりして悲鳴をあげてしまったが、ここは異世界だ。そりゃスケルトンだっているだろう。
だが、いままでネズミばっかだったから油断していた。
俺は、洞窟を随分と進み、スケルトンに会うまでに10匹以上のネズミを倒してきたのだ。その分の経験値も溜まったがその間、ネズミにしか遭遇しなかったため、ここでスケルトンに遭遇したのおも本当に予想外だったのだ。
ネズミを倒しまくって経験値も溜まり強くなったお陰でネズミをワンパンで倒せるようになったので戦闘の効率も上がりネズミ相手なら楽に戦えるようになった。
だが、今回の相手はスケルトンである。どんな攻撃をしてくるのかも不明だし勝てる確証もない。
でもあいつを倒さないと先には進めない。
戦うしかないか。
動く骸骨である時点であいつも魔物なのだろう。あいつを倒せば経験値も手に入るだろうし、ネズミ以外で初めて出会った魔物だ。戦う他ないだろう。もしも敵わなかったら逃げれば良いだけだしな。
「びびらせてもらったお礼をしっかりさせてもらうぞ」
生憎と今の俺は負ける気がしない。
俺は、こちらに近づいてくるスケルトンへと歩き出した。
「カタカタカタカタカタ」
スケルトンは、こちらを見下ろすと馬鹿にするように歯を打ち鳴らして笑っていた。ように見えた。
スケルトンは、右腕を振り上げるとこちらへと勢いよく振り下ろしてきた。
それを横に飛んでかわす。ネズミを倒し続け経験値を得たお陰で強くなったおれにとって俺にとってスケルトンの攻撃は遅すぎた。
スケルトンは、今度は左腕を振り上げると同じように振り下ろして攻撃してきたが、それも余裕をもってかわす。
今度はこちらの番だ。
俺は、スケルトンの脚にタックルする。
スケルトンの身体をたおし、頭蓋骨に攻撃しようと考えたのだ。
作戦通り、スケルトンの軽い身体は俺のタックルで簡単にたおれた。
俺は、たおれたスケルトンの身体に馬乗りになり、無防備なその頭へと拳を叩きつけた。
俺に殴られたスケルトンの頭は、簡単に砕けた。
頭が砕けると身体のほうも動かなくなり、淡い光を放ちだした。
どうやら勝ったらしい。あまりにも呆気なくて拍子抜けだ。
いや、俺が強くなったのだろう。
しかし、スケルトンの経験値を得ると考えないようにしていたことが現実味を帯びてきた。
「あんまり信じたくはなかったなけどな、、」
それは、限界だ。
ネズミを何匹か倒したころに、自分のこのゴブリンの身体に収まる経験値が限界に近づいてきたのをなんとなくだが感じたのだ。
今回、スケルトンを倒したことで得た経験値により、それは確信に変わった。
自分のゴブリンとしての器に限界が近づいてきている。
例えるなら俺というコップがあったとする。その中に経験値という水を注いでいたら、溢れそうになって入りきらなくなってきたって感じだ。
自分の強くなれる限界がここまで早いとは思っていなかったのでショックが大きい。
ゴブリンの種族としての限界には抗うことができない。
多分だが、あと1,2匹倒すと限界が来るだろう。
だが、悲観的にもなっていられない。俺はこの世界で生きていくと決めたのだから出来ることは何でもやろう。それでもし死んだら自分のゴブリンに転生した不幸を呪うしかないだろう。
「まあ、まだ本当に限界が近づいてるって決まった訳じゃないんだ。諦めるのは早いだろう」
俺の勘違いって可能性もあるわけだしな。
そうだ。取り敢えず、自分に出来ることをやろう。今の俺にはそれしか出来ないんだからな。
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