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ゴブリン転生ファンタジー 〜異世界?いいえ、地球です。〜

バナナキムチ

第5話 黒いネズミ

俺が洞窟の探索を始めてから数分がたった。
スキルの暗視のおかげなのか、暗い洞窟の中でも隅々まで見渡すことが出来ている。
一切、光源のない場所なのにしっかりと見えていることにまだ少し慣れないがいずれ慣れるだろう。

「しっかし、結構歩いたはずなのに何にもな、ん?」

視界の端で何かが動いたのが目に入った。
洞窟の壁際の隅っこのほうで黒い何かが移動していた。

「あれは、、、ネズミか?」

そこには、黒い毛の赤い目をした不気味な雰囲気をしたネズミがいた。
まあ、ここは洞窟だしネズミだっているのだろう。
いやしかし、でかいな。
そのネズミは、俺が今まで見たことのあるネズミとは、比べ物にならないくらいに大きかった。
目測で50cmくらいだ。ねずみにしては、でかすぎだろ。いやでも海外には、あれくらいのネズミもいると聞いたことがあった気がするな。
まあ、ここ異世界だしな。ああいうのもいるんだろ。

そのネズミは、壁に沿って進み段々とこちらに近づいてきていた。
この道は、今のところ一本道なのであのネズミがUターンとかしない限りいずれここまで来るだろう。

というか、きた。
壁際を走っていたのでわざわざ壁までよって道をふさいでやった。
異世界に来て初めて出会った生き物で興味が湧いた、というのもあるしなぜだか知らんがあのネズミを見ていると無償にお腹が減ってしまったのだ。
俺の目の前まで来たネズミは、すぐに俺に気づき、俺に対して威嚇し始めた。

「キシャアアアッ!!」

「おおう、ネズミらしくチューチュー鳴くわけじゃないんだな」

しかしなぜだろう。このネズミがとてもおいしそうに見えてしまう。
考えてもみると、転生してから何にも食べてなかったな。
お腹が空いていたのかも知れない。
しかし、空腹の対象がネズミっていうのは、どうかと思うが、これもゴブリンになったからなのかな。
きっとそうだ。人間だったときは、ネズミなんか見ても美味しそうなんて思わなかったし。
昔、学校の先生に世界では、ネズミを食べる国があると聞いたときは、かなりびっくりしたものだ。

「よく見れば可愛く見えないこともないか、な?」

やっぱり、まだネズミを食べるっていうのは抵抗があったし、食べるという事はまずこのネズミを殺さないといけないって事だしそっちにも抵抗があった。
というか、むしろそっちの方が抵抗が強かった。
だって、いままで生き物の命を奪うなんてことしたことなかったし、罪悪感というか人間だったときに培った価値観が邪魔をする。

俺が悩んでるうちにネズミの方は、臨戦態勢を整えてやる気であった。
しかし、体のサイズも俺の方が大きいし、ネズミの体では武器は小さい牙と爪ぐらいなもんだろう。
頑張れば俺が負けることもないだろう。

そう、余裕ぶっこいていたらネズミの方に変化があった。
大きく口を開けて、口の中から前歯を覗かせていた。
そのネズミの姿は、まるで口からビームでも出しそうな感じだ。

突然のネズミの行動に構えていると、ネズミの口の前に見えない何かが集中していくのがわかった。

「なんだ? 本当にビームでも出すのか?」

俺がそう言った次の瞬間、ネズミの口の前に火の玉が出現し、一直線に俺めがけて飛んできた。

「はっ?!」

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