剣と魔法の輪廻譚 《Drake-route》

にぃずな

再来のアイツ

緩やかに、時は流れていく。
とはいっても、実際まぁまぁなご長寿な私はすで多少早く感じている。
実年齢と今の年齢があっていないのがなんとも言えない。
「ねぇ、ミフユちゃん!今日空いてる?」
「ん?今日?空いてるけど」
唐突にシロハに話し掛けられたけど、気配は感じていたら驚きは一切ない。
皆がよくやる後ろから驚かすのも私には全く無意味なので、前にやられたときは凄く残念がられた。
とはいえ、別に今回はそう言う目的ではないので関係ないんだけど。
「あのさ、央都シュバルーンににゃんにゃこまっていう動物を飼っていて、触れ合えるところあるから行かない?」
ちなみに、にゃんにゃこまっていうのはぷにぷにもちもちした二足歩行のマスコットみたいな猫のこと。
一応魔物の一種ではあるけど、普通に人になつくし、うまい具合に共存している。
可愛いから見に行きたいというのは、わからなくもないけども。
(にゃんにゃこま…ふれあいゾーン的なのか…?)
色々な色のにゃんにゃこまがいるから、飽きなさそうではあるかな?
地味に
「………楽しみだなぁ」


……放課後
「よし、行こう」
ちゃちゃっと片付けをして、シロハを待つ。
10分後、
シロハが急いでこっちへ来た。
そして
「うぅ…ごめん。居残り模擬戦しなきゃいけなくなっちゃった…。今日は無しで良いよ。ごめんね」
まぁ、比較的シロハはこのクラスの中でも高ステータスだからかな。
何かしらで付き合わされてるんだろう。
「いや、待ってるから良いよ。好き勝手やってきな」
「良いの?ありがとう!急いで終わらせてくる!」
しょぼんとした顔から一転、目をキラキラさせ、走っていった。
「…勢い凄いな」
と、内心思ったけど。
そして、訓練所まで移動するシロハを見届けてから、後を追う。
(のんびり待とう)
訓練所付近で座って待っていると。
(知ってる気配……、しかもよりによってアイツか…)
ため息をついた私の前に立ったのは。
「見つけたぞ、良くもこの俺を差し置いて、Aに入ったな…!!」
勝手に因縁つけてきた、アスタだった。
「………それは、実力の問題じゃないんですか?」
「だまれぇ!貴様さえいなければ…俺はAに入れたのだ!」
厄介な人に絡まれてしまった。
早々にけりをつけたい。
(シロハとの約束があるのに…)
「あの、私はこれから用事があるので…」
「今は誰かを待っているのだろう?ならば一戦ぐらい良いだろう?」
(こいつ…、鋭いし、地味に時間配慮してやがるっ!)
根はいい奴なのではと思ってしまいそうになる。
(思いたく無いんだけどね!)
先伸ばしにしたら面倒なので。
「はぁ、わかりました。一戦だけです」
「ルールは、相手に一撃いれること。魔法、木剣はあり。その他はなしだ」
「わかりました」
(早々にけりをつける…!)
「それでは、この開始合図のコインを投げますね」
「わかった」
コインを弾き、地に落ち甲高い音が響く。
落ちた瞬間、木剣を抜剣する。
「《ファイアボール》!」
(この距離なら、普通に考えて)
「剣の方が速いっ!」
鋭い風切り音を鳴らしながら、《ファイアボール》を切り裂く。
そして、一瞬でアスタとの距離を詰め、頭を叩く。
「うっ」
情けない呻きと共に崩れ落ちるアスタ。
「勝負有り、だね」
「………ぐっ、一撃で…」
「ホント、これっきりにしてほしい。私はあんたにずっと構っていられるほど、寛大じゃない。まぁ、どうせ言うこと聞かずに次もあるんだろうけど……次来るんなら、もっと強くなってなきゃだよ」
言っても無意味、ならばあえて楽しめる方へ。
「今日はもう無理だから、じゃあね」
短い一言を別れの挨拶にし、ちょうど出てきたシロハと共に、予定の場所に向かうのだった。


はい、どうも。
にぃずなです。
こちらのシロハとミフユちゃんのにゃんにゃこまの下りは次回になるか、もしくは番外編となります。
まぁ、それはいいや。
ここ最近は外伝の方へかまけていたのでこちらが少し疎かになっていました。
まぁ、両立は少々難しいので考えものですが。
とりあえず、今日はここまでで。
次回の更新も勿論不定期です。
では。

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