前世をめぐる物語
第5話 旅立ち
エース達の元に訪れたカウロはエース達を教会に招いた教会の奥には小さい部屋が小分けにある。村のちょっとした休憩室も兼ねている。
その一室でカウロはお茶を用意してエース達を座らせると話し始めた。
「前は話を途中で切り上げてすまなかった。祠の確認をする必要があったのでな。祠の状態を見る限り、君たちの話は夢と言うわけではないようだな。それでは話そう……何があったのかを。」
そう言いながらカウロは「ついにいうときがきたか。」とおもっていた。エース達がごくりと意気込む。
「まず、急に出てきたといっていた剣だがあれは大昔の勇者が封印したとされていた剣だ世間一般では『伝説の剣A』と呼ばれているらしい。」カウロがそう言い終わると、エースは「伝説の剣Aか……」そうつぶやいた。そんなエースの内心は「きたーー!!伝説の剣きたーー!これってあとから冒険に出て魔王とか倒すやつじゃん」などと一人でテンションが上がっている。やはりこれは前世はオタクだったんじゃ。などと思っていると、カウロが会話を再会した。
「伝説の剣についてはそれだけだ。そして謎の声についてだが……それについては我々にも分からない。ただ祠にいた、もしくは封印されていた何かだと予想できる。すまんな祠守といっても隠されていることが多くあるようだ。ちなみに剣だがおそらく今はエース、君のものになっていると思う。なぜ今出てきてないのかは分からんが、まだ完全に顕現するには何か足りないのだと思う。」そう言われて「そうですか」と答えるエース。
その後にカウロが言った。「非常に言いにくいことなんだが……おそらく伝説の剣が今になって解放されたのは何かがおこるからだと思うんだ。みたことのない魔物が出たと言っていたのも何か関係があるのかもしれない……そこで提案なのだが……旅に出てみてはどうだろうか?何もなければそれでいいし、旅の中でシーカちゃんの記憶が戻ることもあるかもしれない……どうだろうか?」
エースは少し考えた。否、考えた振りをした。なぜならエースの内心は「テンプレきたーー!ここでさくっと旅に出て魔王倒して世界を救ってやりますかー」などと考えていたのだ。
少しの間のあと、エースは答えた。「ああ、もちろんそうするつもりだ。それが何かの縁だって言うんなら行ってみる価値は大いにある」
その言葉を聞くとカウロは「そうか」とつぶやき、「それでは旅の無事を祈る」と言い残して、去って行った。
アンが話し出した。「どう?シーカ、何か思い出した?」と聞くとシーカは首を横に振り「ううん。」と答えると「でも……旅をしたら……きっと…何かが分かる気がするから……私は…行ってみたい。……エースと一緒に」と言うとエースの目を真っ直ぐに見つめ、エースもまた、その目を見つめ返した。
「本気の目だ。何かを決意した力強い目。決心はついたようだな」そう思うとエースは立ち上がり、シーカに言った。
「よしじゃあ一緒にいこうかシーカ。お前の記憶を探し、あの剣の秘密を知るための旅に」
シーカうれしそうな顔をするとコクっと1度頷いた。
「それじゃあ、明日の朝に出発しよう。冒険の準備は今から取りかかれば大丈夫だろ」エースがそう言い終わると、アンが急に立ち上がり言った。
「わ、私もついて行ってあげる。どうせ何を準備したらいいのかも分かってないんでしょ?このまま旅に出たら頼りないエースじゃシーカがかわいそうだわ」そう言うと、シーカに「ね?」と念を押すように目線を向けた。
エースは「別についてきて困ることはないし、むしろ助かるけど……宿屋はどうするんだよ。開けとくわけにはいかないだろ?」そう言うとトニーが、
「それなら俺が見といてやるよ。そもそも俺の家族は代々門番を引き継いでるからな結局旅にはついて行けないしな」そう言うとアンは、
「ありがとうトニー。お店はあなたに任せるわ」
トニーは自慢げにしている。なぜだろう?そんなことを思いながらエースは「それじゃあ、明日に備えて村で旅の準備を始めよう。必要なものは……アンに決めてもらった方がいいか?」
「任せなさい。宿屋の娘よ。冒険者の知識は結構あるわよ」
「なら、任せた。それじゃあ行こうか」
そう言って全員で村で準備を始めた。
まず、アンのすすめで薬を買うことにした。村の薬屋ではたいしたものは売ってなかったみたいだが、アンがいうにはここら辺なら下級のもので大丈夫らしい。
次に武器を買いに行った。シーカの力で伝説の剣を出せるとは言え、確実に顕現するかはわからないからという判断だ。カウロの話を聞くまでの間、何度か練習したが顕現させることはできなかった。
村には万屋と周期的にくる旅商人、そして薬屋だけだ。
武器も万屋に売っている〈ライトソード〉というどこにでもある鉱石で造られた剣だけだ。防具のほうは次の町でそろえることにした。
夕方ごろ用意し終えたエース達は「また明日な」といって分かれた。家までへの帰り道エースの家に泊まることになったシーカはエースに話した。
「ありがとう…旅に出るのを…決めて…くれて…」
「気にすんな、俺も冒険に憧れてたんだ。それにシーカが困っているのをほっとけないだろ?俺に任せとけ。全部解決してやるよ」
「……ありがとう」
次の日…
村の人々に見送られながらエース、アン、シーカは旅に出るのだった。
その一室でカウロはお茶を用意してエース達を座らせると話し始めた。
「前は話を途中で切り上げてすまなかった。祠の確認をする必要があったのでな。祠の状態を見る限り、君たちの話は夢と言うわけではないようだな。それでは話そう……何があったのかを。」
そう言いながらカウロは「ついにいうときがきたか。」とおもっていた。エース達がごくりと意気込む。
「まず、急に出てきたといっていた剣だがあれは大昔の勇者が封印したとされていた剣だ世間一般では『伝説の剣A』と呼ばれているらしい。」カウロがそう言い終わると、エースは「伝説の剣Aか……」そうつぶやいた。そんなエースの内心は「きたーー!!伝説の剣きたーー!これってあとから冒険に出て魔王とか倒すやつじゃん」などと一人でテンションが上がっている。やはりこれは前世はオタクだったんじゃ。などと思っていると、カウロが会話を再会した。
「伝説の剣についてはそれだけだ。そして謎の声についてだが……それについては我々にも分からない。ただ祠にいた、もしくは封印されていた何かだと予想できる。すまんな祠守といっても隠されていることが多くあるようだ。ちなみに剣だがおそらく今はエース、君のものになっていると思う。なぜ今出てきてないのかは分からんが、まだ完全に顕現するには何か足りないのだと思う。」そう言われて「そうですか」と答えるエース。
その後にカウロが言った。「非常に言いにくいことなんだが……おそらく伝説の剣が今になって解放されたのは何かがおこるからだと思うんだ。みたことのない魔物が出たと言っていたのも何か関係があるのかもしれない……そこで提案なのだが……旅に出てみてはどうだろうか?何もなければそれでいいし、旅の中でシーカちゃんの記憶が戻ることもあるかもしれない……どうだろうか?」
エースは少し考えた。否、考えた振りをした。なぜならエースの内心は「テンプレきたーー!ここでさくっと旅に出て魔王倒して世界を救ってやりますかー」などと考えていたのだ。
少しの間のあと、エースは答えた。「ああ、もちろんそうするつもりだ。それが何かの縁だって言うんなら行ってみる価値は大いにある」
その言葉を聞くとカウロは「そうか」とつぶやき、「それでは旅の無事を祈る」と言い残して、去って行った。
アンが話し出した。「どう?シーカ、何か思い出した?」と聞くとシーカは首を横に振り「ううん。」と答えると「でも……旅をしたら……きっと…何かが分かる気がするから……私は…行ってみたい。……エースと一緒に」と言うとエースの目を真っ直ぐに見つめ、エースもまた、その目を見つめ返した。
「本気の目だ。何かを決意した力強い目。決心はついたようだな」そう思うとエースは立ち上がり、シーカに言った。
「よしじゃあ一緒にいこうかシーカ。お前の記憶を探し、あの剣の秘密を知るための旅に」
シーカうれしそうな顔をするとコクっと1度頷いた。
「それじゃあ、明日の朝に出発しよう。冒険の準備は今から取りかかれば大丈夫だろ」エースがそう言い終わると、アンが急に立ち上がり言った。
「わ、私もついて行ってあげる。どうせ何を準備したらいいのかも分かってないんでしょ?このまま旅に出たら頼りないエースじゃシーカがかわいそうだわ」そう言うと、シーカに「ね?」と念を押すように目線を向けた。
エースは「別についてきて困ることはないし、むしろ助かるけど……宿屋はどうするんだよ。開けとくわけにはいかないだろ?」そう言うとトニーが、
「それなら俺が見といてやるよ。そもそも俺の家族は代々門番を引き継いでるからな結局旅にはついて行けないしな」そう言うとアンは、
「ありがとうトニー。お店はあなたに任せるわ」
トニーは自慢げにしている。なぜだろう?そんなことを思いながらエースは「それじゃあ、明日に備えて村で旅の準備を始めよう。必要なものは……アンに決めてもらった方がいいか?」
「任せなさい。宿屋の娘よ。冒険者の知識は結構あるわよ」
「なら、任せた。それじゃあ行こうか」
そう言って全員で村で準備を始めた。
まず、アンのすすめで薬を買うことにした。村の薬屋ではたいしたものは売ってなかったみたいだが、アンがいうにはここら辺なら下級のもので大丈夫らしい。
次に武器を買いに行った。シーカの力で伝説の剣を出せるとは言え、確実に顕現するかはわからないからという判断だ。カウロの話を聞くまでの間、何度か練習したが顕現させることはできなかった。
村には万屋と周期的にくる旅商人、そして薬屋だけだ。
武器も万屋に売っている〈ライトソード〉というどこにでもある鉱石で造られた剣だけだ。防具のほうは次の町でそろえることにした。
夕方ごろ用意し終えたエース達は「また明日な」といって分かれた。家までへの帰り道エースの家に泊まることになったシーカはエースに話した。
「ありがとう…旅に出るのを…決めて…くれて…」
「気にすんな、俺も冒険に憧れてたんだ。それにシーカが困っているのをほっとけないだろ?俺に任せとけ。全部解決してやるよ」
「……ありがとう」
次の日…
村の人々に見送られながらエース、アン、シーカは旅に出るのだった。
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