『理外の無才者』〜不利すぎる状況でおれは強くなる〜
勇者編 第三十五話 バトルスタート
勇者編 第三十五話 バトルスタート
石の扉を開けると、すべてが黒い金属でできた『近未来』な闘技場が姿をあらわした。
だが、コートのようなものはない。進んだ先は黒い壁で囲まれている。
その上に観客席がある。戦場と観客席の間には、バリアがはられている。
観客はいない。観客席のこちらからみて右側にヴァルキリーとアルヴがいる。西だな。
こちらからみて左側に審判らしき人がいる。東だな。
まっすぐ先には、同じように石の扉がある。
そこから黒い鎧を来た金髪不良が入ってきた。
「『アナライズアイ』」
『発動『イメージ式魔法『アナライズアイ』』』
目で見て解析する魔法を使用する。
「金髪不良の総合ステータスランクはCか。四桁、比べておれはゼロじゃん」
それと、どうやら、この闘技場と金髪不良の鎧は同じ金属でできているらしい。
「……『アダマンタイト』か、神話で聞いたことがある金属だな。ただ、闘技場はSSSランクで、金髪不良の鎧はAランクか」
さらに相手の剣を見る。
「刀身がオリハルコンで出来た大剣か、Sランク、それと比べて、おれの剣は両方Fランクじゃねえか」
相手は剣を鞘にいれて、腰に刺している。
対しておれは、右側にブラックカーテンからもらった『オリハルコンの剣』を。
左側には、城から支給された鉄の剣を。
服はそのまま学ランである。
「なめてるのか?」
相手がこちらに話しかけてくる。
「なぜ、舐めていると思ったんだい?」
「てめえ、学ランじゃねえか! 城から鎧と剣が支給されたはずだろ! なのに、なんで来てこなかった! ふざけてんのか?」
まじか、支給されたものなのか。
「残念ながら、おれには鎧は支給はされなかったよ。支給されたのは鉄の剣だけさ。いいよねぇ〜、君は勇者だからねぇ〜」
「てめえ、そんなんで勝てると思ってるのか」
「勝てるさ」
そういって、剣を抜く。左は鉄なのに、右は真っ白な剣だ。
「あ? おれたちに配られたのと同じオリハルコンの剣を持ってんじゃねえか!」
「これは、ただの貰い物さ。さっさと始めようぜ……」
相手が剣を抜く。それは両手で扱う大剣で、柄は黒く、刃は白い。
「言うなれば、『オリハルコンの大剣』ってところだね」
ピーっという音が鳴り響いた。革の鎧を来た審判が白い笛を鳴らしていた。
「これより、『冒険者見習い』ラインハルト対『Cランク冒険者』勇者セイギとの決闘を始める!」
「……ほんとにCランクの冒険者になってるのか。国のおかげで……」
「勝利条件は、どちらかの気絶もとい死亡まで! また、死亡した場合は、教会にて蘇生とする!」
死んでも生き返れるってある意味冒険者ギルドってやばいよね。
「勝者には、エルフの奴隷、アルヴの所有権が渡るものとする!」
あれ、ちょっと待て。
「ちょっと待て、審判さん、おれはもともと所有権は持ってたんだぜ? おれにはメリットがないじゃないか?」
「え……そうは言われましても、そういう内容で急遽予約されましたので」
ヴァルキリーのほうを睨むと、目をそらしやがった。
「では、ラインハルトが勝った場合、なんでも一つ願いごとを聞かせられる契約を結ぶこととしよう」
ヴァルキリーが声をあげた。
「もうそれでいいよ……」
「では、決闘を開始する。はじめ!」
石の扉を開けると、すべてが黒い金属でできた『近未来』な闘技場が姿をあらわした。
だが、コートのようなものはない。進んだ先は黒い壁で囲まれている。
その上に観客席がある。戦場と観客席の間には、バリアがはられている。
観客はいない。観客席のこちらからみて右側にヴァルキリーとアルヴがいる。西だな。
こちらからみて左側に審判らしき人がいる。東だな。
まっすぐ先には、同じように石の扉がある。
そこから黒い鎧を来た金髪不良が入ってきた。
「『アナライズアイ』」
『発動『イメージ式魔法『アナライズアイ』』』
目で見て解析する魔法を使用する。
「金髪不良の総合ステータスランクはCか。四桁、比べておれはゼロじゃん」
それと、どうやら、この闘技場と金髪不良の鎧は同じ金属でできているらしい。
「……『アダマンタイト』か、神話で聞いたことがある金属だな。ただ、闘技場はSSSランクで、金髪不良の鎧はAランクか」
さらに相手の剣を見る。
「刀身がオリハルコンで出来た大剣か、Sランク、それと比べて、おれの剣は両方Fランクじゃねえか」
相手は剣を鞘にいれて、腰に刺している。
対しておれは、右側にブラックカーテンからもらった『オリハルコンの剣』を。
左側には、城から支給された鉄の剣を。
服はそのまま学ランである。
「なめてるのか?」
相手がこちらに話しかけてくる。
「なぜ、舐めていると思ったんだい?」
「てめえ、学ランじゃねえか! 城から鎧と剣が支給されたはずだろ! なのに、なんで来てこなかった! ふざけてんのか?」
まじか、支給されたものなのか。
「残念ながら、おれには鎧は支給はされなかったよ。支給されたのは鉄の剣だけさ。いいよねぇ〜、君は勇者だからねぇ〜」
「てめえ、そんなんで勝てると思ってるのか」
「勝てるさ」
そういって、剣を抜く。左は鉄なのに、右は真っ白な剣だ。
「あ? おれたちに配られたのと同じオリハルコンの剣を持ってんじゃねえか!」
「これは、ただの貰い物さ。さっさと始めようぜ……」
相手が剣を抜く。それは両手で扱う大剣で、柄は黒く、刃は白い。
「言うなれば、『オリハルコンの大剣』ってところだね」
ピーっという音が鳴り響いた。革の鎧を来た審判が白い笛を鳴らしていた。
「これより、『冒険者見習い』ラインハルト対『Cランク冒険者』勇者セイギとの決闘を始める!」
「……ほんとにCランクの冒険者になってるのか。国のおかげで……」
「勝利条件は、どちらかの気絶もとい死亡まで! また、死亡した場合は、教会にて蘇生とする!」
死んでも生き返れるってある意味冒険者ギルドってやばいよね。
「勝者には、エルフの奴隷、アルヴの所有権が渡るものとする!」
あれ、ちょっと待て。
「ちょっと待て、審判さん、おれはもともと所有権は持ってたんだぜ? おれにはメリットがないじゃないか?」
「え……そうは言われましても、そういう内容で急遽予約されましたので」
ヴァルキリーのほうを睨むと、目をそらしやがった。
「では、ラインハルトが勝った場合、なんでも一つ願いごとを聞かせられる契約を結ぶこととしよう」
ヴァルキリーが声をあげた。
「もうそれでいいよ……」
「では、決闘を開始する。はじめ!」
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