『理外の無才者』〜不利すぎる状況でおれは強くなる〜
勇者編 第十五話 デモンシステム
勇者編 第十五話 デモンシステム
「ふう、着いたぞ、ここが、王都の周りに存在する、『森』だ!」
おれたちは、王都の南門を出た。騎士団長と知られていたからか、すぐ通れたのだが……
「ここ、外壁の周りと整備された道以外、まるっきり、森やんけ! もっと開拓とかしなかったのかよ!?」
「魔物が出るところに行くと言っただろ……。」
「もうちょい草原とか、原っぱとか、そんなところだと思うだろ! 弱い魔物しかでないんだから!」
「草原も原っぱもあるぞ?」
「おい! あるならそっちにしてくれよ!」
そっちのほうが、楽そうなんだけど。
「草原とか原っぱは、隠れられるところが少ないから、隠れる必要がない強い魔物ばかりいるんだぞ?」
「マジで? 森のほうが弱いのかよ!」
「なんで驚いてるんだ?」
「異世界人からしたら、驚きだよ……。RPGなんかは、最初は大体草原だから、そのイメージが強いんだろうな。」
周りには、騎士たちが見守り、クラスメイトが、戦っている。
「ん? すまない、ラインハルト、私は少し用事ができた。一人で戦っていてくれ。 じゃあな!」
「え! もういねえ……。」
なんか、ヴァルキリーが走っていなくなってしまった。よくあんな重そうな鎧着てて速く走れるな!
「ギギギ!」
「おっと、こいつは、見た感じゴブリンかな?しかし……。」
肌がダークグリーンの禿げた小さいおっさんのような魔物が出てきた。
「ガガー!」
「こいつ、いや、よく見ると、クラスメイトが戦っているゴブリンとかも、……魂がない!」
はてさて、どうなってるんだろ?
「ギー!」
素手のゴブリン?が飛び上がったので、横に避ける。
そのまま、ゴブリンが地面に頭をぶつけて倒れた。
「魂がないのに動いてる……。なんなんだろ、とりあえずおれの魂をこいつの中に入れてみるか、なにがわかるかもしれない。」
「ゴゴゴ……。」
手のひらをゴブリンの背中に触れさせ、魂を入れてみた。
「ガフッ、な、なんだ?」
なにかが、おれを動かそうとしている!
「ギギッ……え?」
とっさにおれは手を離した。おれの口から、さっきからゴブリンが喋ってた、変な鳴き声がおれの口から出たからだ。
「魔物って、生き物じゃないのか?どちらかというと、ロボットなのか?」
たぶんだけど……
「肉体を制御するプログラムのようななにかが、一瞬おれを支配しかけた?」
なに言ってんのかわからんかもしれんけど、おれが思ったのは、ロボットだった。
「まさか……この世界がほんとにRPGゲームやラノベを参考にしてるなら……死体は時間経過で消えて、ドロップアイテムが残るんじゃないか?」
おれは、城から貸し出された『二振りの鉄剣』でゴブリンをバッテンに切り裂いた。
切り裂いたところから、血は流れず、緑色の光が溢れ、傷が消えた。
「そうか、魔物にもHPがあるのか、おれのステータスゼロだから、1ダメージずつしか与えられない、めんどくさいな。」
何回も切り裂く、てか、なんでこいつ起き上がらないんだ?
起き上がっても大丈夫なように警戒はしてるけどさぁ。
そして、数十回の斬撃を浴びせたとき、ゴブリンは白い霧となって消え、『透明な石?』と『骨付きのゴブリンの生肉?』が残っていた。
「HPが尽きたらすぐ肉体が消えて、ドロップアイテムが残るのね。」
やっぱり、魔物はロボットのようなものだな。
「死んでも肉体が残らないところといい、
魂がないところといい、
行動すらも何かによって定められているところといい、
やっぱ生き物じゃねえわ、もしかしたら、魔法とかかもしれねえな?」
生き物じゃないのなら、心は傷まないけど、生きてるものと戦うときが来たら、おれは動けるだろうか?
不安が集ってきた。
「ふう、着いたぞ、ここが、王都の周りに存在する、『森』だ!」
おれたちは、王都の南門を出た。騎士団長と知られていたからか、すぐ通れたのだが……
「ここ、外壁の周りと整備された道以外、まるっきり、森やんけ! もっと開拓とかしなかったのかよ!?」
「魔物が出るところに行くと言っただろ……。」
「もうちょい草原とか、原っぱとか、そんなところだと思うだろ! 弱い魔物しかでないんだから!」
「草原も原っぱもあるぞ?」
「おい! あるならそっちにしてくれよ!」
そっちのほうが、楽そうなんだけど。
「草原とか原っぱは、隠れられるところが少ないから、隠れる必要がない強い魔物ばかりいるんだぞ?」
「マジで? 森のほうが弱いのかよ!」
「なんで驚いてるんだ?」
「異世界人からしたら、驚きだよ……。RPGなんかは、最初は大体草原だから、そのイメージが強いんだろうな。」
周りには、騎士たちが見守り、クラスメイトが、戦っている。
「ん? すまない、ラインハルト、私は少し用事ができた。一人で戦っていてくれ。 じゃあな!」
「え! もういねえ……。」
なんか、ヴァルキリーが走っていなくなってしまった。よくあんな重そうな鎧着てて速く走れるな!
「ギギギ!」
「おっと、こいつは、見た感じゴブリンかな?しかし……。」
肌がダークグリーンの禿げた小さいおっさんのような魔物が出てきた。
「ガガー!」
「こいつ、いや、よく見ると、クラスメイトが戦っているゴブリンとかも、……魂がない!」
はてさて、どうなってるんだろ?
「ギー!」
素手のゴブリン?が飛び上がったので、横に避ける。
そのまま、ゴブリンが地面に頭をぶつけて倒れた。
「魂がないのに動いてる……。なんなんだろ、とりあえずおれの魂をこいつの中に入れてみるか、なにがわかるかもしれない。」
「ゴゴゴ……。」
手のひらをゴブリンの背中に触れさせ、魂を入れてみた。
「ガフッ、な、なんだ?」
なにかが、おれを動かそうとしている!
「ギギッ……え?」
とっさにおれは手を離した。おれの口から、さっきからゴブリンが喋ってた、変な鳴き声がおれの口から出たからだ。
「魔物って、生き物じゃないのか?どちらかというと、ロボットなのか?」
たぶんだけど……
「肉体を制御するプログラムのようななにかが、一瞬おれを支配しかけた?」
なに言ってんのかわからんかもしれんけど、おれが思ったのは、ロボットだった。
「まさか……この世界がほんとにRPGゲームやラノベを参考にしてるなら……死体は時間経過で消えて、ドロップアイテムが残るんじゃないか?」
おれは、城から貸し出された『二振りの鉄剣』でゴブリンをバッテンに切り裂いた。
切り裂いたところから、血は流れず、緑色の光が溢れ、傷が消えた。
「そうか、魔物にもHPがあるのか、おれのステータスゼロだから、1ダメージずつしか与えられない、めんどくさいな。」
何回も切り裂く、てか、なんでこいつ起き上がらないんだ?
起き上がっても大丈夫なように警戒はしてるけどさぁ。
そして、数十回の斬撃を浴びせたとき、ゴブリンは白い霧となって消え、『透明な石?』と『骨付きのゴブリンの生肉?』が残っていた。
「HPが尽きたらすぐ肉体が消えて、ドロップアイテムが残るのね。」
やっぱり、魔物はロボットのようなものだな。
「死んでも肉体が残らないところといい、
魂がないところといい、
行動すらも何かによって定められているところといい、
やっぱ生き物じゃねえわ、もしかしたら、魔法とかかもしれねえな?」
生き物じゃないのなら、心は傷まないけど、生きてるものと戦うときが来たら、おれは動けるだろうか?
不安が集ってきた。
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