『理外の無才者』〜不利すぎる状況でおれは強くなる〜
勇者編 第一話 サモンブレイブ
勇者編 第一話 サモンブレイブ
目の前を染めた『白』の光が収まっていき、視界を取り戻していく。
周りを見回すと、どうやら白い石……大理石?でできた円柱の部屋にいた。
真下の床は黒くなっており、その円の形をした床に白い線で複雑な魔法陣?のようなものがかなり広く描かれている。
そしておれたちを教会のシスターのような服装をした女の人と騎士?っぽい鎧を着た人たちが魔法陣?の外側を囲んでいる。
「やった……。やりました!勇者召喚に成功いたしました!」
シスター?が手を組んで祈りを捧げるようなポーズのまま声を上げて喜んでいた。
「え、ここどこ!」
水樹が立ち上がりながら叫び、
「おわ、なんだこの厨二病みてえな魔法陣は!」
金髪不良が座りながら下を見て驚いており、
「なにこれ、どこここ、教室にいたのに……」
担任が立ったまま静かに驚きながら呟き、
「は?」
光輝が座ったまま驚き固まっており、
「いったいなにが起きた……」
おれは驚き呟きながら頭を抑え、立ち上がった。
「勇者様方!ようこそ我が世界へお越しになられました!これから法王様から事情を説明しますので着いてきてください!」
さっき叫んでいてシスターが話しかけてきた、そして周りの騎士?たちはおれたちを着いて越させるように周りを囲み、この部屋に一つだけある大きな木製の扉に先導した。
「いったいなにが起きたんだよ。」
「ここどこなの……。」
「え、……これ夢なのかな?」
「とりあえず着いていくしかないのか?」
……etc
クラスメイトたちがざわついていく。
そんななか光輝が扉の方へ一歩踏み出したあと、おれたちがいるほうへ振り向き、
「事情を説明してくれるそうだから、とりあえず着いていこう!君たちは僕についてきてくれ!事情を聞いてから判断しよう!」
と言って、シスターの方へ歩きだした。
クラスメイトも静かになりながら着いていくので、おれも一番後ろ(と言っても騎士が囲んでいるのだが)で歩きはじめた。
扉の外は、先程の部屋より小さな細長い円柱の小部屋で、床は黒く、壁は緑色の金属のようなものでできていた。
全員が床に乗った瞬間、床が白く光りはじめ、上に動きはじめた。
「これは魔力式のエレベーターなんですよ!過去の勇者様が開発なさったんです!」
シスターが解説する。
おれが見る限り、この自称エレベーターは日本のものと違って扉はスライドせずに自分で開け締めするらしい、光ってはいるが、大した光量ではない。
自称エレベーターが上に上がっていくうちにおれは考え事をしていた。
「まるでラノベで読んだ異世界召喚物のようだな……。
さっき勇者召喚に成功したとか言ってたし……。
おれたちのことを勇者様とか読んでたしな……。
まさか本当にここが異世界なんてことがありうるのか?
いや、もしかしたら気絶させられてドッキリを仕掛けられたのかも、でもそれはそれで犯罪になりそうだしなぁ……。
他にも考えられるけど現実的なことが何一つ思い浮かばないなぁ……。」
「ねえ。」
少し独り言を呟いていたら水樹が話しかけてきた。
「なんだよ、水樹。」
「これってなに?」
「おれに聞かれても、質問の広さが広すぎるし、おれには今起きてることが一切わからん。事情を話すと言っていたから、そこで聞けよ。」
「あんたに質問したあたしが馬鹿だったわ……。はぁ……。」
床の動きが止まり、光が消える。どうやら着いたようだ。開閉式の扉が
「着きましたよ!この世界教会本部の一階です!ここをまっすぐに進めば『法王の間』です!」
「ここって教会だったのかよ。」
おっと、おれとしたことがシスターの言葉にうっかりツッコんでしまった。
なにせ目の前に広がるのは高そうな赤いカーペットが敷いてある白い廊下である。まるでどこかの貴族のような廊下だ。
そんなツッコミを無視してシスターが歩いていき、目の前の白い大理石?で作られた大きな扉を開ける。
「念話!」
突然シスターが叫んだ!するとーー
『発動『スキル『念話』』』
突然シスターの頭の上に日本語で文字が浮かんで、数秒で消えた。
「法王様、勇者召喚に成功いたしました。ですので、この法王の間まで連れてきてまいりました。」
誰もいない広い部屋で誰もいないところにシスターが話しかけている。するとーー
『発動『スキル『空間魔法『テレポートゲート』』』』
また、今度は何もない高いところに文字が浮かび、その下に白い扉のようなものが現れ、その扉を開けて、一人の男が出てきた。
そしてすぐ白い扉は霧のように消えてしまった。
法王と呼ばれた男はいかにも教会の神父と言ったような白い服装をした男だ。
神父のような白い帽子?を被っていて、白いひげをサンタのように伸ばしてある、落ち着いた雰囲気をした老人だ。
「ようこそ、異世界から着た勇者たちよ。今から説明をするからそこの椅子に座って聞いておくれ。」
法王と呼ばれたその老人は部屋にあるいかにも教会にありそうな横長で複数人が座れる白い木製の椅子を指差した。
クラスメイトが座っていく。おれも左端の後ろのほうの椅子へ座った。
「シスター長は、国王様へ報告に言ってくれ。あと、シスターたちに複数回使用可能な鑑定オーブを持ってこさせるように言ってくれ。」
「かしこまりました、法王様。」
そして、法王が前にある白い木製の教壇の前に立つと話しはじめた。
目の前を染めた『白』の光が収まっていき、視界を取り戻していく。
周りを見回すと、どうやら白い石……大理石?でできた円柱の部屋にいた。
真下の床は黒くなっており、その円の形をした床に白い線で複雑な魔法陣?のようなものがかなり広く描かれている。
そしておれたちを教会のシスターのような服装をした女の人と騎士?っぽい鎧を着た人たちが魔法陣?の外側を囲んでいる。
「やった……。やりました!勇者召喚に成功いたしました!」
シスター?が手を組んで祈りを捧げるようなポーズのまま声を上げて喜んでいた。
「え、ここどこ!」
水樹が立ち上がりながら叫び、
「おわ、なんだこの厨二病みてえな魔法陣は!」
金髪不良が座りながら下を見て驚いており、
「なにこれ、どこここ、教室にいたのに……」
担任が立ったまま静かに驚きながら呟き、
「は?」
光輝が座ったまま驚き固まっており、
「いったいなにが起きた……」
おれは驚き呟きながら頭を抑え、立ち上がった。
「勇者様方!ようこそ我が世界へお越しになられました!これから法王様から事情を説明しますので着いてきてください!」
さっき叫んでいてシスターが話しかけてきた、そして周りの騎士?たちはおれたちを着いて越させるように周りを囲み、この部屋に一つだけある大きな木製の扉に先導した。
「いったいなにが起きたんだよ。」
「ここどこなの……。」
「え、……これ夢なのかな?」
「とりあえず着いていくしかないのか?」
……etc
クラスメイトたちがざわついていく。
そんななか光輝が扉の方へ一歩踏み出したあと、おれたちがいるほうへ振り向き、
「事情を説明してくれるそうだから、とりあえず着いていこう!君たちは僕についてきてくれ!事情を聞いてから判断しよう!」
と言って、シスターの方へ歩きだした。
クラスメイトも静かになりながら着いていくので、おれも一番後ろ(と言っても騎士が囲んでいるのだが)で歩きはじめた。
扉の外は、先程の部屋より小さな細長い円柱の小部屋で、床は黒く、壁は緑色の金属のようなものでできていた。
全員が床に乗った瞬間、床が白く光りはじめ、上に動きはじめた。
「これは魔力式のエレベーターなんですよ!過去の勇者様が開発なさったんです!」
シスターが解説する。
おれが見る限り、この自称エレベーターは日本のものと違って扉はスライドせずに自分で開け締めするらしい、光ってはいるが、大した光量ではない。
自称エレベーターが上に上がっていくうちにおれは考え事をしていた。
「まるでラノベで読んだ異世界召喚物のようだな……。
さっき勇者召喚に成功したとか言ってたし……。
おれたちのことを勇者様とか読んでたしな……。
まさか本当にここが異世界なんてことがありうるのか?
いや、もしかしたら気絶させられてドッキリを仕掛けられたのかも、でもそれはそれで犯罪になりそうだしなぁ……。
他にも考えられるけど現実的なことが何一つ思い浮かばないなぁ……。」
「ねえ。」
少し独り言を呟いていたら水樹が話しかけてきた。
「なんだよ、水樹。」
「これってなに?」
「おれに聞かれても、質問の広さが広すぎるし、おれには今起きてることが一切わからん。事情を話すと言っていたから、そこで聞けよ。」
「あんたに質問したあたしが馬鹿だったわ……。はぁ……。」
床の動きが止まり、光が消える。どうやら着いたようだ。開閉式の扉が
「着きましたよ!この世界教会本部の一階です!ここをまっすぐに進めば『法王の間』です!」
「ここって教会だったのかよ。」
おっと、おれとしたことがシスターの言葉にうっかりツッコんでしまった。
なにせ目の前に広がるのは高そうな赤いカーペットが敷いてある白い廊下である。まるでどこかの貴族のような廊下だ。
そんなツッコミを無視してシスターが歩いていき、目の前の白い大理石?で作られた大きな扉を開ける。
「念話!」
突然シスターが叫んだ!するとーー
『発動『スキル『念話』』』
突然シスターの頭の上に日本語で文字が浮かんで、数秒で消えた。
「法王様、勇者召喚に成功いたしました。ですので、この法王の間まで連れてきてまいりました。」
誰もいない広い部屋で誰もいないところにシスターが話しかけている。するとーー
『発動『スキル『空間魔法『テレポートゲート』』』』
また、今度は何もない高いところに文字が浮かび、その下に白い扉のようなものが現れ、その扉を開けて、一人の男が出てきた。
そしてすぐ白い扉は霧のように消えてしまった。
法王と呼ばれた男はいかにも教会の神父と言ったような白い服装をした男だ。
神父のような白い帽子?を被っていて、白いひげをサンタのように伸ばしてある、落ち着いた雰囲気をした老人だ。
「ようこそ、異世界から着た勇者たちよ。今から説明をするからそこの椅子に座って聞いておくれ。」
法王と呼ばれたその老人は部屋にあるいかにも教会にありそうな横長で複数人が座れる白い木製の椅子を指差した。
クラスメイトが座っていく。おれも左端の後ろのほうの椅子へ座った。
「シスター長は、国王様へ報告に言ってくれ。あと、シスターたちに複数回使用可能な鑑定オーブを持ってこさせるように言ってくれ。」
「かしこまりました、法王様。」
そして、法王が前にある白い木製の教壇の前に立つと話しはじめた。
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