異世界エルフの奴隷ちゃん
不思議な買い物(後編)
「オジサン。小麦粉2袋下さい」
「ほいきた。今日は商品の売れ行きが良いからね。10パーセント引きの54コルでいいよ」
「ありがとうございます」
商人の男との会話をエルフちゃんは怪訝な眼差しで見つめていた。
「お姉さん。ショウガを1パック下さい」
「はいは~い。お兄さんの顔が昔飼っていたペットの犬に似ているからね。1割引で良いわよ」
「ありがとうございます」
商人のお姉さんとの会話をエルフちゃんは恐怖の表情で見つめていた。
「オバサン。ニンニク一袋下さい」
「あいよ。今日のアタシは機嫌が良いからね。代金から10パーセント値引いておくよ」
「ありがとうございます」
そこまで聞いたところでエルフちゃんは我慢の限界を迎えることになった。
「洗脳ですか!? 怖すぎます!」
こういうことは過去に何度もあった。
ご主人さまが買物をしようとすると、商人は意味不明な理屈をつけて、絶対に10パーセント値引こうとするのである。
「ハハハ。日ごろの行いが良いからなんだろうね。得しちゃったな」
照れくさそうに頭を掻いたご主人さまは、白々しい説明をしていた。
値引き交渉 等級A パッシブ
(店で売られているアイテムを1割引で購入するスキル)
ご主人さまが商品を安く購入することができるのは、勇者スキルである『値引き交渉』を保有しているからなのだが――。
当然ながらそれはエルフちゃんにとって知る由もないことであった。
「ほいきた。今日は商品の売れ行きが良いからね。10パーセント引きの54コルでいいよ」
「ありがとうございます」
商人の男との会話をエルフちゃんは怪訝な眼差しで見つめていた。
「お姉さん。ショウガを1パック下さい」
「はいは~い。お兄さんの顔が昔飼っていたペットの犬に似ているからね。1割引で良いわよ」
「ありがとうございます」
商人のお姉さんとの会話をエルフちゃんは恐怖の表情で見つめていた。
「オバサン。ニンニク一袋下さい」
「あいよ。今日のアタシは機嫌が良いからね。代金から10パーセント値引いておくよ」
「ありがとうございます」
そこまで聞いたところでエルフちゃんは我慢の限界を迎えることになった。
「洗脳ですか!? 怖すぎます!」
こういうことは過去に何度もあった。
ご主人さまが買物をしようとすると、商人は意味不明な理屈をつけて、絶対に10パーセント値引こうとするのである。
「ハハハ。日ごろの行いが良いからなんだろうね。得しちゃったな」
照れくさそうに頭を掻いたご主人さまは、白々しい説明をしていた。
値引き交渉 等級A パッシブ
(店で売られているアイテムを1割引で購入するスキル)
ご主人さまが商品を安く購入することができるのは、勇者スキルである『値引き交渉』を保有しているからなのだが――。
当然ながらそれはエルフちゃんにとって知る由もないことであった。
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