“無能”から始まる世界最強

つかっちゃ

No.58 新たな冒険2

雅久が行ったあとに次はリオがダンジョン(?)から出た。

「さて、出てきたはいいものの。……Lv.10000は流石にきついのう…妾でもそこまでレベルを効率よくあげる方法が分からないのじゃ…」

リオは早速行き詰まっていた。それもそうだろう。歴史上誰も行き着いても、ましてはそこまで強くなろうと考えた者は居ないのだから。
リオはドラゴンだが魔法使いでもある。魔法使いのレベルの上げ方は他の職と同じくモンスターを倒す方法が一般的だ。しかしふと思い浮かんだ方法があった。それは───






「…ふぅ。こんなに長く飛んだのは久々じゃな。──────やっと来たぞ、魔法使いの村」

そう、リオが来たのは実際に存在するのかすら怪しかった伝説の村、ラウリーンだ。ここは魔法使いしか居ない村でひとりひとりがずば抜けた才能を持っており、伝説になっている。

「さて、真相はいかに。早速近づくとするかの」

リオはそういって空中から近づくとあることに気づく。

「……結界、じゃな」

そう。しかも途轍もない強度で確かにそこに存在している。ずば抜けた実力を持つ魔法使いがいる事も分かった。結界はかなり厄介だ。なので

「────歪めよ」

リオがそう呟くと、全身が軽く白い光に覆われる。そして結界に触れた瞬間、結界は突然硬度を失ったかのように拉げた。マンガなら効果音に〘グニャあ〙と書かれそうなほど見事に穴が開く。そして何事もなかったかのように降り立つと既にリオの存在はバレており、下に何人も集まられている。
リオはそれを気にせずゆったりと着地すると羽を仕舞った。

「………えっと、あの!」

何事もなく歩きだそうとしたリオに声がかかった。その方向を向くと眼鏡を掛けた12歳位の少女が立っていた。少しビクビクしているように見える。
なのでリオはゆっくり近づいて少し屈むと

「どうしたんじゃ?」
「!!…えっと、その…お姉さんは……竜人、なんですか?」
「ん?………まあ、そうじゃな」
「やっぱり!ならあの羽は本物だったんですね……凄いなぁ……」

その少女は目をキラキラさせながら遠くを見つめた。そしてあっという感じで

「あ、す、すみません…取り乱しました」
「いや大丈夫じゃよ。それよりここは魔法使いの村であってるかの?」
「魔法使いの村…?外ではそんな風に呼ばれているのですか?確かにこの村には魔法使いしか居ませんね」
「なら合ってるのじゃ。というより、なんで皆こんなに集まっているのじゃ?」

リオは「はて?」とばかりに頭を傾げる。少女はそのあまりの美しさに目を奪われてしまっている。そこに

「なぜこんなに集まっているのか、それはお主がこの結界を破っだからじゃよ」

人混みの間からスッと出てきたのは一人の老婆だった。

「…この結界はな、この村でも精鋭達が全力を振り絞り作ったものじゃ。それをいとも容易く破った者が気にならない者がいるはずが無かろう?」
「まあ、そうじゃな。どうやって破ったか、なんて簡単な話じゃよ。慣性魔法で結界に働いていた力の向きを反転させただけじゃ」
「…慣性魔法……こんな凄まじい魔法は儂でも初めて見たのじゃ。…そんな事より何しに来たのじゃ」
「何しに来た?それは一魔法使いとして魔法を使いこなす為じゃが」

リオは素直に話た。とある人と旅をしていたのだが自分の未熟さが分かった。そしてその人の足手まといになっているのではないか。そしてそのためにレベルを上げに来たことなど。それを周りの人共々聞いていた老婆は

「慣性魔法というこの世の理に触れる魔法を持っているお主が足手まといになるような者などこの世に存在するのか?」
「その人はそういう理に触れる魔法を幾つも持っている人じゃ。妾はこのような強い力を持っていても他の基本が成っていない」
「そのためにここに来た、と。…………邪念は無いのじゃな」

そして老婆は改めてリオの目を見ると

「………この村の滞在を許そう。儂はこの村の村長であるディハカ・サレ・メローネじゃ」
「なんと、村長であったか。妾はリオ・カレーシャという。宜しくしてたもう」

そうしてリオの魔法鍛錬の日々が始まるのだった。

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