“無能”から始まる世界最強

つかっちゃ

No.30 討伐クエスト1

ゴーンから貰った地図にはレモラに付いて色々と書かれていた。

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レモラ…蛇のような体を持ち、顔がドラゴンの様になっている。魔法に対しては完全な耐性を持っていて物理攻撃もほどんど効かない。                     ―――――
                                           ↓
絶対に効かないわけではない。おそらく9割以上をカットしているような気がする。
一度だけ鱗の採集に成功し解析班に頼んだがどうやら魔力を吸収しそれを利用して体力回復、衝撃吸収などそれ一つ一つがまるで魔法具の様だった。

大きさは頭から尻尾までおよそ150mはあっただろうか。その大きさ硬さ故に未だに退けることは出来ても討伐まではまるで目処が立たない。

出没場所は南の沖合に出る。

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との事だった。これは研究用紙の一枚だったのか殴り書きしてあるようだった。しかしこれだけでかなりの情報を得ることが出来た。これをリオとエマに貸すと

「ほぉ…レモラはそれなりに厄介なんじゃな」
「え、これ倒せるんですか??無理ですよね?帰りましょう?」

とエマだけは少しずつもと来た場所を辿るように戻ろうとしたのでさっと後に回り込み首根っこを掴むと体の力が抜けてぷら〜んとした。そしてはっとなって手足をジタバタしだした。

「ち、ちょっと!帰りましょうよ〜!」
「何言ってんだ。ここまで来たんだ。倒す他無いだろう?あっこら股間触ってくんな」

とジタバタしつつさらっと股間に手を伸ばしてくるエマ。雅久は呆れつつ伸びてくる手を全てかわしつつ無理やり立たせて歩かせた。

「ほんと、エマってたまに図太いよな」
「ん〜?なんの事ですかね〜?ぴゅ〜ぴゅぴゅ〜」
「誤魔化せてないからな」

とエマにジト目をお送りしてやった。

「なんか最近妾の出番が少ない気がするのぅ…」






そして日が真上に上る頃、紙に書かれていた絵の場所と思われる場所まで来た。
しかし

「何もいないな」
「そうじゃな。気配すらしないのじゃ」
「そもそもここで合ってるんですか?」
「ああ。方角と場所ともにこの紙にあった方に来たんだがな。しかたない。ここで待つか」
「そうじゃな。静かで海の音が良く聞けていい場所じゃしな」
「眠くなりそうですね〜…」

といいつつエマは既にもう眠そうだ。

「ん?もう眠いのか?」
「すみません…最近ずっと朝早く起きる生活だったので体が慣れてなくて…」
「ふむ。ならここに臨時的な休憩場所作るか」

そういって雅久は創造魔法を発動させた。創造するのは簡易式テントだ。できるだけ床は柔らかく、虫とかも入ってこなくてしっかり海や空が見えて、自然の音も入ってくるように……
と思いながら作ると目の前に一辺5mほどの大きさのテント(?)が出来た。しかしそれは地球のものと違い、まず壁はつけていない。自然風や音を気に入った雅久ができるだけもっと聞きたいと思った結果だ。そして下には見るからにもこもこしたマットのような物が出来ていた。勿論ただのマットではなく防虫、魔物避け、弱くだが回復魔法、水魔法を応用して擬似的に作っている清潔にしてくれる魔法を付与している。
上には半透明な天蓋の様な屋根を風魔法で浮かしている。
マット、天蓋ともに空間魔法で固定しているので動く事はなく、もしも攻撃されてもそこで止まることになっている完全防御対策もしている。
その創造を見ていたエマはびっくりしたのか目をぱっちりと開いて居た。

「この下のマットで寝ても良いんですか?」
「勿論だ。そのために作ったんだからな」
「ありがとうございます!」

そう言うとエマは靴を脱いで大の字になってゴロンとした。

「え、このマット、今までの宿で寝たベッドなんかの比にならないほど柔らかいんですけど」
「そうじゃな…妾も眠くなってきたのじゃ…」

と、リオもエマの隣で履物を脱ぎごろんとしていた。エマも気持ちよかったのかもう既に夢に入りかけ始めていた。そして1分もしないうちにふたりともすやすやと寝息を立てて寝ていた。雅久はその様子を目を細めて眺めて、ついでに薄手の掛布を作り二人にそれぞれ掛けてあげた。

「ほんと、こうやって改めて見るとふたりともめっちゃ美人だよなぁ…守ってやりたい寝顔なんかしやがって…」

と一人ごちるのだった。

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コメント

  • ノベルバユーザー295182

    おそらく空間魔法を利用して内部は広くなってるんですよww

    2
  • 鴉色の殺人鬼

    1辺5cmのテントであってるんですか?

    2
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