“無能”から始まる世界最強

つかっちゃ

No.7 ダンジョン攻略

扉を開けるとそこには────


何も無かった。

「ん?ここってボス部屋だよな?なんで何もいなi…」
『マスター!!正面からとてつもない魔力を感じます!!気をつけてください!』

すると

【ほほぅ…やっとここまでたどり着いた者が居たか…】

奥の方から頭の中に直接響く様な声がしてきた。

「お前は誰だ??」
【ふん…低俗な生物のくせに妾に問うか…?妾はこの世界を統べる“原始竜”よ…】
「原始竜…?」
【なんじゃ…?原始竜をしらないのか?はぁ…この世界はここまで廃れてしまったのか……なら話すこと等何も無い。死ね。】

真っ黒な鱗をしている威厳を感じさせる原始竜はそう言ってブレスを放ってきた。それも横幅10m以上のものを。
それを横に飛び退く事で回避できた。割とギリギリで。

「っ!!あっぶねぇろ広い場所で助かった…」
【ほぅ…妾のブレスを目視してから避けたか…さすがはここまでたどり着いた者という事か。だが次はどうかな?】

雅久は猛烈に嫌な予感がしたのでその場から後ろに飛び退いた。すると元居た場所の地面から針山が、その真上から鋭い氷塊が降ってきた。
そして氷が地面に刺さって3秒ほどするとその氷塊が突然蒸発した。
間もなく黒色の雨が降ってきた。


その後5分ほど一方的に攻撃されていると突然足に力が入らなくなった。

【やっと効いてきたか…】
「なにを…したんだ?」
【さっきからダンジョンなのに雨が降ってきておかしいと思わなかったのか?これは死の雨デスレインと言って水魔法の超級の魔法。本来は触れた瞬間に死ぬのだが貴様はその強さ故に効果があまり無かったがな。】
「くっ…」

どんどん体が冷えてきた。遂に跪くほど体力が無くなった。
そろそろやばいなと感じた雅久は

「……はぁ…はぁ……それじゃ…奥の手、使うか…」
【ほぅ…その状態で一体何ができるというのだ?死にぞこないはさっさと死ぬが良い。】

そして俺に向かってブレスを吐いてきた。

「これが俺の…奥の手だ…“神竜化”」

その瞬間、薄暗かったダンジョン内が昼間の外の様に明るくなった。そしてその中心には――――――――


後光輪を纏い、見ただけで平伏したくなる様な神々しさを放つ1匹のドラゴンが佇んでいた。







〖ふぅ…初めて神竜化を使ってみたけどなかなかにいいな…〗
【なっ……その姿は…………神竜様……】

そして原始竜は平伏してしまった。

〖……は?なんで平伏してんの?〗
【まさか…神竜様だったとは……数々の非礼、お許しください…いえ、私めの命で良いならそれで……怒りを…収めてくださりませんでしょうか……】

突然敬語になった挙句なんか凄く謝ってくる原始竜さん。あれ?なんかぷるぷるしてない?怖がってる?まじで??なんか言ってあげないといけないパターン??

〖ええ…別に怒ってねぇし、そんな改まらなくてもいいんだが…というかこっちが困るし頭上げろよ…〗
【あ、あ、ありがたき幸せ!!神竜様……頭を上げてもよろしいのでしょうか……?】
〖そう言ってんだろ?〗
【…………美しい………】
〖は?〗

そして原始竜は目に涙を貯め始めた。えぇ…

すると原始竜が突然輝き始めた。すると―――――

原始竜が居なくなり、そこには一人の美女が跪いて居た。

「神竜様。この度の非礼の数々、心よりお詫び申し上げます。」

相手も人間化したのでこっちも人間にもどる。
そして近寄り、

「別にいいって言ってるだろ。顔を上げてくれ。」


その女性は顔をあげて潤んだ目でこちらを見上げてくる。
改めて見るととても綺麗な人だ。銀髪で髪を櫛で結っていて、元いた世界には絶対に居ないような綺麗な顔で、服装が和装なのでより華やかさが際立ってくる。

「あぁ…神竜様は人間状態でもお美しいですね…」
「……やりずれぇ」

面と向かってそんな事言うなよ…恥ずかしい…

顔が赤くなっているのが自分でもわかる。なので話を変える。

「うぅ…む…、その神竜様っていうのやめてくれるか?あと敬語。そんなに改まるなよ。俺は谷渕 雅久だ。よろしくな」
「敬語をやめろと言うのならお言葉に甘えて。妾はリオ・カレーシャじゃ。よろしくしてたもう、ご主人様。」
「ご、ご主人様…?」
「これから妾はご主人様に付いていくことを決めたのじゃ。」
「そ、そうなのか……じゃねぇよ。仮にもボスだろ?出ても大丈夫なのか?」

なんなんだこのボス。というかなんか言葉使いがこっちのほうがしっくりくるな。何というか変質したときから何か違和感があったが言葉使いだったのか…
ま、どうでもいいが。

「ここにはだいたい9000年程いたのでな、そろそろ外の世界にも出ても良いころじゃろう。」
「9000年!??そんな長く居たのか。一人で?」
「もちろんじゃ」

よく9000年も一人で居たものだな。

「9000年と言ってもほとんどが封印されてたからの、年も取ってないようじゃしの。実際は500年程しか生きてないようなものじゃ。」
「いや、それでも十分長いから」
「でもご主人様は神竜であろう?もっと長い時を生きておるのじゃろ?」
「いや、それが―――」

これまでの話をリオに話した。
こことは別の世界に居たこと。そこでは周りの人から“無能”と呼ばれていた事。王国の魔法使い達によって召喚されたこと。そしてクラスメイト達によって殺されかけた事など。
気づけばリオは涙ぐんでいた。そして抱きついてきた。

「ぐすっ…それは辛かったのぉ……ぐすっ」

おい、当たってるんだが…狙ってんのか?

本当は色々と言いたいが平静を保ち聞いた。

「そんな泣くことか?9000年間封印よりはマシだと思うが…………」
「妾はそうでもなかったがのぉ」
「こっちからしたらそっちのほうが大変そうだが…」
「フフッご主人様は優しいのだな」
「そうか?普通だと思うぞ?」
「いいや、妾にはわかるのじゃ。ご主人様が澄むような心の持ち主じゃとの」

そんな事を上目遣いで言ってくる。狙ってるなこれ。

「さて、そろそろダンジョンでるか」
「そうじゃな。地上に出るにはあそこに行けば転送魔法で地上に出れるのじゃ」

リオが指差す場所に行くと地面が光り始め、俺達を包み込んでゆく。


――――――やっと地上に戻れるな…!!!






今回はちょっと気合が入りすぎました 

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コメント

  • ノベルバユーザー312769

    ありふれたやな笑笑

    0
  • 小鳥遊 悠希

    ティオ(まとも版)?

    0
  • ノベルバユーザー294662

    いい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

    2
  • ノベルバユーザー30469

    大体、どんな魔法でも使えるようになってるから転移魔法使えよwww

    2
  • 四季

    ここでドラゴンが泣く理由なくね?
    だって普通理解出来ねぇだろ。

    2
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