可愛い男の子は嫌いですか?
プロローグ
誰だってやりたいことある。
好きなことはある。
俺はただ、それをやりたいだけ。
誰に何と言われても。
たとえ命を狙われようとも。
まあそんなことはないだろうけど。
俺は可愛くなることは絶対に諦めたくない。
小さい頃、男に生まれたはずの俺はずっと可愛くなることを求めていた。
男の子の飛行機だとか車だとか、そういった服を着ることを嫌がった。
髪も切りたくなかった。
それくらい昔から、俺は可愛いを求めていた。
でも、自分の性別は男。
自分の性認識も男。
おちんちんに違和感はなかった。
だって自分は男だから。
男という性別そのものを否定している訳ではなく、男はかっこよく、女は可愛くいるのが当たり前だと言う事に違和感を覚えた。
男が可愛い、女がかっこいいを求めたって何も間違ってないはずだ。
それを決めるのは絶対自分自身だろう。
ただ俺は男だけど可愛くなりたかっただけの話。
そのきっかけは、単純と言えば単純、だが俺にとって人生を大きく変えた出来事があった。
○
4歳の頃、公園ですごく可愛い女の子2人に遊んでもらったんだ。
今思えば小学校低学年くらいだろうか。
砂場も、滑り台も、色々一緒に遊んでくれた。
すごく可愛かった。綺麗だった。顔がハッキリ思い出せる訳では無いが、天使かお姫様かと思った。
その時俺はこう言った。
「お姉ちゃん2人ともお姫様なの!?」
そうすると2人は顔を見合わせてクスクスと可憐に笑った。
背の低い方の女の子が口を開く。
「私もこの子もお姫様なんかじゃないよ!
それにこの子は男の子なんだ!」
「おと...このこ?」
次に少し背の高い子が話す。
「うん!僕は男の子なんだ。
騙したみたいでごめんね。
一緒に可愛くなろうって決めたんだ!」
「ぼく、男の子が可愛いの初めて見た。
僕も可愛くなれるのかな...。」
「きっとなれるよ!
君も何時か可愛くなって会おう!
その時まで僕はずっと可愛くなれるように頑張るから!」
「うん!ぼくも可愛くなる!!」
そうこの時、俺はすぐに可愛くなると決心した。
可愛くなれるんだと知った。
可愛くなりたいと思った。
またあの子達に会うために。。。
コメント
ward8
続きを。あと、イラストも…気になる…