俺の考えはあたらない

大空 ヒロト

なんか近い!?

「ただいまー って誰もいないか」

現在午後5時、帰宅した。この時間家には誰もいない
お父さんは小さいころ病気で死んでしまったし、お母さんは働きにいっているからだ。けれど最初こそ寂しいとも思ったが今ではこの静けさになれてしまっている。イスに座り体を机に向け今日を振り返る

大山紅葉…俺のクラスの女の子で委員長、俺を副委員長に指名したやつだ。でもなんで俺なんだ?

「大山紅葉か……うっ!?」

大山のことを考えたとき頭に変な痛みがはしった。よく分からない変な痛み…
だがそれはすぐにおさまった
なんだったんだ
びっくりしたが特に気にすることでもないと思い考えを再開する。
明日になったらいろいろと聞いてみるとするか。でもどんな感じで話しかければいいんだ?などと考えている内に俺の意識はとぎれた。



「おはよう!竜介!」

「ああ…おはよう海翔」

登校中話しかけてきたこいつは
浦部 海翔 (うらべかいと)
俺のクラスメートだ。
席が近かったこともあり俺に話しかけてくる。

「どうした竜介?なやみでもあんのか?なんかあんなら友達の俺が相談にのるぜ!」

「ってもう友達なのかよ」

「まだ少しだけ話しただけじゃないか」

「おう!」

めちゃくちゃはやい返事が返ってきた。
まぁいいやこいつに聞いてみるか。

「じゃあ委員長と少し話をしようとおもうんだがどのタイミングで話しかければいいとおもう?」

「あぁ?そんなことでなやんでんのか」

「しかたないだろ!今までそんなに女子と話したことないし」

「そうだなぁ弁当でも一緒に食おうってさそってみるのはどうだ?」

「わざわざか?なんで俺を指名したのか聞いたりするだけだぞ?」

「いいからそれならゆっくりはなせるだろ
分かったよ…」

半ば無理やり決められてしまった。なんか海翔はいやにニヤニヤしてやがったし。



キーンコーンカーンコーン
ついに4時間目の終わりを告げるかねがなった。
「やだな…」
めっちゃ緊張するが俺を指名してきた理由をしりたいからしかたない(海翔もニヤニヤ見てるし)
そして話しかけようとしたそのとき今まで考えていたことがすべてふっとんでいった

「竜介君一緒にお弁当たべない?」

向こうからさそってきたからだ。

「え…え、ええう、うんいいよ」

なんか予想外すぎて返事がなんて言ってんのか分からなくなってしまった。心をおちつける。

「俺も誘おうとおもってたからちょうどよかった」

「そっか!」

またもやあのまぶしすぎるほどの笑顔がかえってきた。
一緒に弁当を食べ始める。大山の弁当は女の子らしいかわいいものだった。

「私を誘うつもりだったって言ってたけど何か用があったの?」

「あ、ああ なんで俺を指名したのか聞きたかったんだ。昨日はちゃんと答えてもらえなかったから」

「え?答えたじゃん」
「え?」

「あの通りだよ なんとなくなんとなく
え?嘘だよね?」

「嘘じゃないよ」

何を言ってるのって顔で言ってきた。

「はぁ」

いったん心を整理する時間をください。
5秒後、ありがとうございました。

「まぁいいや、そういえばそっちは何か俺に用事があったの?」

「ううんべつに~ただ一緒に食べようとおもって」

「そ…そうか」

ちなみになぜが大山の位置がだんだんよってきてるような気がした。

「午後からは本格的に授業が始まるな」

「そうだね~」

「委員長をやるくらいだ、頭もめっちゃいいんだろどうせ」

「そんなことないよ私はバカだから…」

大山が一瞬悲しそうな顔をした気がした。

「そんなことないだろー」

「ほんとだよ~じゃあ午後の授業みててよ~」

「おう、分かった しっかりと見てるからな」

そんな会話をしつつかたずけはじめた。その頃には初めの位置から半分くらいの近さに大山がいた。

午後の授業が始まった。ちなみに教科は数学だ。なのに先生の声すらしていない。ある一人の発言によって教室が凍りついた。

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