異界共闘記

totoma

教会

  教会へ行く日の朝を迎えた

  いよいよ召喚石が貰えるのか

  両親と共に馬車で教会まで向かった



「到着致しました」

「あぁ、
   じゃあクロ降りるぞ」
  
  馬車から降りるとそこには50人近くの子供がいた

  これまで屋敷の中と、裏庭でしか生活していなかったから同い年の子供と会うのは今回が初めてだ


両親は俺に友達が居ないことを心配しているようだが俺からすると楽なので助かっている。



少しすると教会から神官のような人が出てきて高い台のようなところに立って話し始めた

  
「それでは今から召喚石を配布致します
   皆さんご存知の通り召喚には人それぞれのタイミングがあります。周りが出来るからといってあなたが出来るとは限りません。決して挫けず頑張って下さい。」

  そこにいた子供達が1列に並び始めた俺もそれにつられて並んだ





  召喚石は無事貰うことが出来た
  

「それでは皆様に神の御加護がありますように」


  そう言って神官は戻って行ってしまった





  召喚石を貰った子供達は皆石に魔力を込めようと必死にやっている。1人か2人召喚に成功したようでその周りには人集りができていた。

  犬とねずみのような生き物が召喚されたようだ

  俺も石に魔力を込めようとするが全く手応えがない。魔力量は問題ないだろうからあるとすれば、個人で魔法が使える点だと思う。


  そう感じた俺は目に魔力を集め他の子供達の魔力を視てみようと思った。

  これは魔力操作の練習をしていた時に発見した方法で体全体に魔力を纏うと身体能力が向上する事を知った
  そして、その魔力を目に集中させると魔力を視る事が出来るようになった。

  子供達の魔力を視てみると皆無色透明なのが分かった。
  それに対して俺は様々な色が混ざって虹色のようになってる。そして、魔力量は比べ物にならないほど多いようだ。魔力を使う際にはその中から使う色が出て来るような感じだ。

  魔法の練習には目には見えない風属性を使用していたため召喚石には風属性の緑色の魔力を込めていたらしい。
  そこで、無属性の魔力を込めてみようとしたがこれも手応えが全くない。

  召喚は出来なさそうだし、このまま両親を待たせるのも可哀想だったから両親の元へ戻ることにした。


「さすがにクロでも初日には召喚出来なかったか!」

「気にすることは無いわよ
   貴族の子は比較的早い年齢で召喚に成功すると言われているから焦らずやっていけばいいわ」


  相変わらず子供思いの優しい親だな


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