黄金(きん)と壮麗の華
Wonder 現在編-38 裏切り者?
読んで下さりありがとうございます!
それでは本編始まります!
ハイトは自分の背後を指さした。
そこには碧達が立っていた。
アリス)「な、なんで………!?ここに……。本当にハイトが裏切り者なの?」
「今まであんなに側にいて、沢山助けてくれたハイトが……?」
「そ、そんなの絶対に信じない!私はハイトのこと、信じてるわ!」
「だから、こっちに戻って来て。」
アリスは手招く。
しかし、ハイトはアリスの期待を遮るように言った。
ハイト)「残念ながら、私はアリス様の所へは行けません。」
アリス)「なんで?ハイトは裏切り者じゃない……よね?」
そのアリスの質問にハイトは答えなかった。
アリスとハイトがただ静かに視線を交わしている最中、私達は状況が読み込めてなかった。
碧)[どういう事?ハイトさんが裏切り者?と、とりあえず私達は麗花の側に行った方が良いのかな……。]
ふと、蘇芳達の方を向くとみんなも同じ事を考えているようだった。
碧)[でも、私達の前にはハイトさんとルイがいるし…………。]
どうしよう、と私が考えていると麗花の声が頭の中に響いた。
みんなも驚いた顔をしていたから、同じように麗花の声が聞こえたんだろう。
麗花は、私が今から技を使って全力でハイトとルイの邪魔をするから、その間に私の側に向かって走って来て。と言っていた。
私達は心の中で分かった、と答えた。
その答えはちゃんと麗花に聞こえていたようで、麗花は技を発動する。
アリス(麗花))「力の理の我が命ずる。火・風・水・地の精霊よ、我に仇成す力に天罰を与えたまえ。」
アリスがそう叫ぶと、火の精霊はサラマンダー、風の精霊はシルフ、水の精霊はウィンディーネ、地の精霊はノームの姿となって現れた。
そして、四大精霊はハイトとルイに向かって攻撃し始めた。
碧)[よし、今のうちに……。]
私はそう思って、みんなと一緒に麗花の側へ駆け寄った。
ハイトとルイに邪魔されることなく、順調に麗花の所へと辿り着くことが出来た。
神話の中でも有名な四大精霊にはハイト達も手を焼いているようだった。
アリス)「みんなっ、良かった。無事みたいだね。」
「ここに来てしまった以上、この戦いが終わるまでは外に出られないと思うの。」
「だから、私から離れないで!」
私達は静かに頷いた。
麗花はハイト達に向き直ると言った。
アリス(麗花))「ハイト………。あなたが本当に裏切り者だとしても、私は進む足を止めないわ。」
「私には、8年前の因縁に決着をつける為に、みんなを守る為に、果たさなければならないことがあるの。」
「さあ、行くわよ!!」
アリスはルイに向かって凄まじいスピードで走り始める。
再度始まった戦いに何故かハイトは割り込んできていなかった。
目にも止まらぬ速さで技を繰り出しルイを倒そうとするアリスと、それをガードしつつもアリスに向かって攻撃し続けるルイの戦いは誰かが横から入れるものではなかった。
碧)[麗花、頑張って!]
私はただ心の中でそう願った。
必死に目をつぶって願っていた私は、私目掛けてとんでくる技に気付いていなかった。
アリス)「碧っ!!!」
アリスは叫ぶ。
アリスがいる位置から碧がいる位置までは他のみんなよりも少し離れている。
アリスが技を発動して、その攻撃を防ぐのは難しそうだった。
そのことに気付いたアリスは何かを考えるよりも先に体を投げ出していた。
刹那、私の視界は赤く染まった。
麗花は私を庇って倒れていた。
静まり返った室内に、息苦しそうな麗花の吐息だけが痛々しく響いていた。
読んで下さり、ありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!
それでは本編始まります!
ハイトは自分の背後を指さした。
そこには碧達が立っていた。
アリス)「な、なんで………!?ここに……。本当にハイトが裏切り者なの?」
「今まであんなに側にいて、沢山助けてくれたハイトが……?」
「そ、そんなの絶対に信じない!私はハイトのこと、信じてるわ!」
「だから、こっちに戻って来て。」
アリスは手招く。
しかし、ハイトはアリスの期待を遮るように言った。
ハイト)「残念ながら、私はアリス様の所へは行けません。」
アリス)「なんで?ハイトは裏切り者じゃない……よね?」
そのアリスの質問にハイトは答えなかった。
アリスとハイトがただ静かに視線を交わしている最中、私達は状況が読み込めてなかった。
碧)[どういう事?ハイトさんが裏切り者?と、とりあえず私達は麗花の側に行った方が良いのかな……。]
ふと、蘇芳達の方を向くとみんなも同じ事を考えているようだった。
碧)[でも、私達の前にはハイトさんとルイがいるし…………。]
どうしよう、と私が考えていると麗花の声が頭の中に響いた。
みんなも驚いた顔をしていたから、同じように麗花の声が聞こえたんだろう。
麗花は、私が今から技を使って全力でハイトとルイの邪魔をするから、その間に私の側に向かって走って来て。と言っていた。
私達は心の中で分かった、と答えた。
その答えはちゃんと麗花に聞こえていたようで、麗花は技を発動する。
アリス(麗花))「力の理の我が命ずる。火・風・水・地の精霊よ、我に仇成す力に天罰を与えたまえ。」
アリスがそう叫ぶと、火の精霊はサラマンダー、風の精霊はシルフ、水の精霊はウィンディーネ、地の精霊はノームの姿となって現れた。
そして、四大精霊はハイトとルイに向かって攻撃し始めた。
碧)[よし、今のうちに……。]
私はそう思って、みんなと一緒に麗花の側へ駆け寄った。
ハイトとルイに邪魔されることなく、順調に麗花の所へと辿り着くことが出来た。
神話の中でも有名な四大精霊にはハイト達も手を焼いているようだった。
アリス)「みんなっ、良かった。無事みたいだね。」
「ここに来てしまった以上、この戦いが終わるまでは外に出られないと思うの。」
「だから、私から離れないで!」
私達は静かに頷いた。
麗花はハイト達に向き直ると言った。
アリス(麗花))「ハイト………。あなたが本当に裏切り者だとしても、私は進む足を止めないわ。」
「私には、8年前の因縁に決着をつける為に、みんなを守る為に、果たさなければならないことがあるの。」
「さあ、行くわよ!!」
アリスはルイに向かって凄まじいスピードで走り始める。
再度始まった戦いに何故かハイトは割り込んできていなかった。
目にも止まらぬ速さで技を繰り出しルイを倒そうとするアリスと、それをガードしつつもアリスに向かって攻撃し続けるルイの戦いは誰かが横から入れるものではなかった。
碧)[麗花、頑張って!]
私はただ心の中でそう願った。
必死に目をつぶって願っていた私は、私目掛けてとんでくる技に気付いていなかった。
アリス)「碧っ!!!」
アリスは叫ぶ。
アリスがいる位置から碧がいる位置までは他のみんなよりも少し離れている。
アリスが技を発動して、その攻撃を防ぐのは難しそうだった。
そのことに気付いたアリスは何かを考えるよりも先に体を投げ出していた。
刹那、私の視界は赤く染まった。
麗花は私を庇って倒れていた。
静まり返った室内に、息苦しそうな麗花の吐息だけが痛々しく響いていた。
読んで下さり、ありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!
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