黄金(きん)と壮麗の華
Wonder 現在編-35 少女の願い
読んで下さりありがとうございます。
それでは本編始まります。
ルイ)「私はアリス様に用があります。邪魔をしないで貰えませんか?」
麗花以外)「「「「「断る!!」」」」」
ルイ)「はぁ。面倒くさいですね………。なら仕方ありません。」
そう言ってルイはまず私に手を伸ばす。
ルイが何かをしようとしたところで誰かが叫んだ。
麗花)「やめて!!」
バリンッバリンッ
ルイのいる周辺の窓ガラスが全て割れる。
そのガラスの破片はまるで意志を持っているように私達を避けながらルイめがけて飛んでいった。
ルイは軽々と避けると静かに消え去った。
麗花)「はぁはぁ。ヴゥ……ヴゥ。」
麗花の様子が変だ。
私は心配で駆け寄った。
碧)「麗花?」
私が手を伸ばそうとすると、麗花は私を突き飛ばした。
碧)「キャアッ!」
麗花は私達にまで威嚇し出した。
琥珀)「まさか……。あの状態は……………。」
琥珀が何かを勘付いたところで誰かがやって来た。
ハイト)「皆さん!アリス様から離れてください!」
ハイトの声がいつも以上に焦っていたので私達はすぐに指示に従った。
ハイトの姿に気付くと、麗花はハイトにまで威嚇し出した。
ハイトは私達が遠くに避難したことを確認すると麗花に向き直って凄まじいスピードで走り出した。
二人の戦いぶりは人間じゃなかった。
ハイトは上手く麗花の隙をつくと、腹部を殴って気絶させた。
そして私達に向き直ると麗花を抱きかかえながら謝った。
ハイト)「申し訳ありません。今回のアリス様の覚醒は、先ほどの男から皆様を守る為に自発的にしたものでしょう。私がその後の処理をしなければならないのに、私はあなた方を危険な目に遭わせてしまいました。」
ハイトは自分を責めるように言う。
碧)「ハイトさんのせいじゃないですよ?もちろん麗花のせいでもないです。」
「誰のせいでもないと思います。誰もが、精一杯生きてるんですから!」
私がそう言うと蘇芳達は静かに何回も頷いてくれた。
ハイト)「………アリス様が、あなた方に気を許した本当の理由が分かった気がします。」
「アリス様のことは任せて下さい。あなた方は家で休んでください。」
蘇芳)「はい。お願いします。」
こうして、私達は各自家に帰ることにした。
ハイトはアリスに、寝ている間にしびれ薬を盛られていた。
ハイト)「・・・・・。」
「何故ですか?………アリス様。」
ハイトの声は震えていた。
「私を置いて行ってしまわれるんですか?何があっても死なないと約束したのに………?」
ハイトは悲しそうな顔でアリスを問い詰めた。
アリス)「ごめんね。ハイト。ごめんなさい。」
アリスは申し訳なさそうに俯く。
アリス)「でも、もうあなたは大丈夫。私がいなくたって充分やっていけるから。」
「この家のこと、碧達のこと頼むわ。」
ハイト)「それがアリス様の願いなのですか?」
アリス)「ええ。」
アリスは悲しそうに微笑んだ。
ハイト)「・・・・・。かしこまりました。」
「いってらっしゃいませ。」
「ことが済んだら迎えに行きます。」
アリスはハイトのその言葉に反応を示さずに去って行った。
「やっと来てくださいましたか………。最終決戦と致しましょう。アリス様。」
「ええ。もちろんよ。」
二人の人影の下、戦いが最後を迎えようとしていた。
読んで下さりありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!
それでは本編始まります。
ルイ)「私はアリス様に用があります。邪魔をしないで貰えませんか?」
麗花以外)「「「「「断る!!」」」」」
ルイ)「はぁ。面倒くさいですね………。なら仕方ありません。」
そう言ってルイはまず私に手を伸ばす。
ルイが何かをしようとしたところで誰かが叫んだ。
麗花)「やめて!!」
バリンッバリンッ
ルイのいる周辺の窓ガラスが全て割れる。
そのガラスの破片はまるで意志を持っているように私達を避けながらルイめがけて飛んでいった。
ルイは軽々と避けると静かに消え去った。
麗花)「はぁはぁ。ヴゥ……ヴゥ。」
麗花の様子が変だ。
私は心配で駆け寄った。
碧)「麗花?」
私が手を伸ばそうとすると、麗花は私を突き飛ばした。
碧)「キャアッ!」
麗花は私達にまで威嚇し出した。
琥珀)「まさか……。あの状態は……………。」
琥珀が何かを勘付いたところで誰かがやって来た。
ハイト)「皆さん!アリス様から離れてください!」
ハイトの声がいつも以上に焦っていたので私達はすぐに指示に従った。
ハイトの姿に気付くと、麗花はハイトにまで威嚇し出した。
ハイトは私達が遠くに避難したことを確認すると麗花に向き直って凄まじいスピードで走り出した。
二人の戦いぶりは人間じゃなかった。
ハイトは上手く麗花の隙をつくと、腹部を殴って気絶させた。
そして私達に向き直ると麗花を抱きかかえながら謝った。
ハイト)「申し訳ありません。今回のアリス様の覚醒は、先ほどの男から皆様を守る為に自発的にしたものでしょう。私がその後の処理をしなければならないのに、私はあなた方を危険な目に遭わせてしまいました。」
ハイトは自分を責めるように言う。
碧)「ハイトさんのせいじゃないですよ?もちろん麗花のせいでもないです。」
「誰のせいでもないと思います。誰もが、精一杯生きてるんですから!」
私がそう言うと蘇芳達は静かに何回も頷いてくれた。
ハイト)「………アリス様が、あなた方に気を許した本当の理由が分かった気がします。」
「アリス様のことは任せて下さい。あなた方は家で休んでください。」
蘇芳)「はい。お願いします。」
こうして、私達は各自家に帰ることにした。
ハイトはアリスに、寝ている間にしびれ薬を盛られていた。
ハイト)「・・・・・。」
「何故ですか?………アリス様。」
ハイトの声は震えていた。
「私を置いて行ってしまわれるんですか?何があっても死なないと約束したのに………?」
ハイトは悲しそうな顔でアリスを問い詰めた。
アリス)「ごめんね。ハイト。ごめんなさい。」
アリスは申し訳なさそうに俯く。
アリス)「でも、もうあなたは大丈夫。私がいなくたって充分やっていけるから。」
「この家のこと、碧達のこと頼むわ。」
ハイト)「それがアリス様の願いなのですか?」
アリス)「ええ。」
アリスは悲しそうに微笑んだ。
ハイト)「・・・・・。かしこまりました。」
「いってらっしゃいませ。」
「ことが済んだら迎えに行きます。」
アリスはハイトのその言葉に反応を示さずに去って行った。
「やっと来てくださいましたか………。最終決戦と致しましょう。アリス様。」
「ええ。もちろんよ。」
二人の人影の下、戦いが最後を迎えようとしていた。
読んで下さりありがとうございました。
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