黄金(きん)と壮麗の華

リナ

Wonder 現在編-33 Who are you?

読んで下さりありがとうございます。
それでは本編始まります。


その場に倒れ込んでしまった麗花は苦しそうにレオンの方を見る。

麗花)「お前は………誰?」

レオン)「・・・・・。」

レオンは何も答えなかった。

麗花)「答えて!!レオンに、レオンに化けるなんて、絶対に許さない!!」

麗花は偽レオンに向かって叫ぶ。

麗花)「じゃあ質問を変えるわ。お前の主は………×○×?アイツなの?」

レオンは麗花の質問に一言も答えないままその場に立っていた。

そして、急に話しだす。

レオン)「麗花は敵。麗花を再起不能にして、主の所へ連れて行く。抵抗した場合は殺すのを許可する。何が何でも主の所へ連れて行く。死にたくなければ抵抗はオススメしない。顔にだけは傷をつけるな。麗花は俺の憎むべき相手。昔俺を見殺しにした、いや殺した最低のヤツ。絶対に情けをかけてはいけない。絶対に許さない。絶対に許さない。絶対に許さない。絶対に許さn……。」

そう話す偽レオンの姿は、狂った人形のようだった。

麗花)「黙れ!!お前が、レオンの声で、その姿で私の名前を呼ばないで!!」

麗花はレオンの言葉を遮ってそう言った。

レオン)「・・・・・。」

レオン)「主から帰還命令がきた。今日の所は引き返すよ、じゃあね。麗花。」

そう言ったレオンの顔はさっきの優しい顔に戻っていた。




レオンが去った後、私はすぐに麗花に駆け寄った。

碧)「麗花、大丈夫?」

麗花)「……うん。ごめん、私、行かなきゃ…………。」

麗花は重傷を負っているにもかかわらず、よろよろと歩き出した。

碧)「えっ、ちょ、麗花っ!?」

私は驚いて叫ぶ。

私の叫びには何も反応せずに、麗花は漆黒の翼を生やした。

そして、どこかへ向かって飛んでいく。

方向からして自分の屋敷に向かっているようだった。

碧)[もう、追いつけないよね………。とりあえず、蘇芳達に今日あったことを話しておこう。]

私は今日のことを蘇芳達に連絡した。

そして話し合った結果、麗花の屋敷にすぐ向かおうという話になった。




麗花の屋敷

ピーンポーン

私達がピンポンを押すと出てきたのはハイトだった。

ハイト)「碧様方、何のご用ですか?」

碧)「麗花に、会わせて欲しいんです。」

ハイト)「申し訳ありません。アリス様は面会拒絶しております。」

碧)「そこを何とか、お願いします。」

ハイト)「できません。申し訳ありません。」

私達は必死に頼んだがハイトは了承してくれなかった。

ハイト)「………今日何があったか教えて下さいませんか?」

「アリス様は何も話そうとはしないので。」

碧)「数日前、私達の隣のクラスにレオンさんが転校生としてやってきました。」

「レオンさんが来てから麗花はすごく幸せそうだった。」

「でも今日、レオンさんが麗花に攻撃して………。麗花は、その後レオンさんに主は誰?と聞いていました。もしかして、アイツなのか、と…………。」

私のその言葉にハイトはピクッと反応した。

その後、全てを悟ったような顔になった。

そして私達に言った。

ハイト)「とりあえず今のところは、アリス様の事は任せて下さい。」

「何かあったら連絡します。」

そして、私達はハイトの連絡先を教えてもらい、各自の家に帰ったのだった。


読んで下さりありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!






コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品