黄金(きん)と壮麗の華

リナ

Wonder 現在編-29 海で遊ぼう!

読んで下さりありがとうございます。
それでは本編始まります。


ある日、麗花は私達探偵チームのメンバーと楓を呼んだ。

麗花)「えっと、実は今度家の別荘の敷地の海で一般公開があるんだけど…………みんなで行かない?」

碧)「えっ、もちろん!楽しそうだね!」

麗花&碧以外)「「「「ああ、行こうぜ!」」」」

楓)「それって僕も行っていいんですか!?」

麗花)「ダメ!」

楓が泣きそうな顔になる。

麗花)「………って言うと思った?いいに決まってるじゃない。」

麗花はからかうように笑っている。

楓)「もう、意地悪しないでください!」

その様子を見て私達は笑っていた。


麗花)[この日々がずっと続けばいいのに………。]

麗花は何故か悲しそうに微笑んだ。




海にて

碧)「わーい!!海だぁ!!」

私は久しぶりの海にはしゃいだ。

碧)[やっぱりまずは泳がないとね!]

私はそう思い、麗花に声をかけた。

碧)「麗花。泳ごう!」

麗花)「うん!」

そして私達は水着姿になった。

その麗花に琥珀はこっそりと見とれていた。



麗花)「楽しいね!私、何か飲み物買ってくるよ!」

碧)「あっ、私も行く!」

そうして、私達は飲み物を買いに行った。


私達が自販機の前で飲み物を買っていると、見知らぬ男性達が話しかけてきた。

「お嬢さん達、二人だけ?」

「寂しいでしょ!?俺らと一緒に遊ぼうよ!」

私が返事をするより先に麗花が話す。

麗花)「ごめんなさい。私達、連れと来てるので……。」

麗花が丁重に謝る。

「そんなこと気にしないでさ………。俺らと遊んだ方が絶対楽しいから。」

しかし、その人達はなかなか引いてくれない。

碧)「どうしよう、麗花?」

私は麗花に小声で聞く。

麗花)「もしものために、碧は私の後ろに下がってて。」

碧)「わかった。」

私は頷く。

麗花)[はぁ、でも本当にどうしよう?]

麗花)「本当にごめんなさい。もう行きます。」

麗花が強引に去ろうとする。

するとその人達の一人が麗花の腕を掴む。

「ちょっと待ってよ!なんで分からないのかなぁ。」

「俺らは君達のために………。」

麗花)「私達のため・・・・・?その私達がいいって行ってるんです!」

麗花)「碧、走るよ!」

麗花は男の手を振り払うと走り出す。

しかし、男達も走って追いかけてくる。

麗花)[やっぱり、あの人達は普通のナンパじゃない。私を狙った奴ら?]

[それにしても、しつこいのは嫌いなのに!]

私達が男達から必死に逃げていると聞き慣れた声がした。

琥珀)「麗花っ!!」 蘇芳)「碧っ!!」

琥珀と蘇芳が私達のことを呼ぶ。

二人が近寄ってきて、その後ろに楓と凜紅と蒼馬の姿が見える。

凜紅)「良かったよ!二人とも無事で!」

蒼馬)「あまりに遅かったからな………。」

楓)「ほんとです!心配したじゃないですかぁ~!」

みんな、心配してくれたようだ。


その後、琥珀達は男達と向き合う。

楓だけは男達をじっと睨んでいた。

麗花&碧以外)「「「「あの、俺達の連れに何か用ですか?」」」」

「い、いや、別に…………。」

そう言って、男達は去っていった。

蘇芳)「……あいつらに追いかけられてたのか?」

碧)「うん。ちょっとしつこかったの。」

麗花)「ごめんね……。あの人達は多分、私を狙った奴らだから。」

琥珀)「えっ、そうなの?」

麗花)「うん。まあ、多分もともとナンパ目的なのを利用されただけのようだし……もう大丈夫だと思うよ。」

琥珀)「麗花のせいじゃないよ。ついて行かなかった俺達も悪いんだし……。」

琥珀がそう言うと蘇芳達は何回も頷く。

碧&麗花)「「ありがとう!!」」

私達が満面の笑みになると、琥珀と蘇芳の顔が赤く染まる。

私達はその様子に首を傾げていたが、凜紅と蒼馬は理由がわかったみたいで、二人をからかっていた。

楓は少し頬を膨らませて、

楓)「ずるいですよ!その空気!僕も入れてください!!」

と言っていた。


読んで下さりありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!


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