黄金(きん)と壮麗の華

リナ

Wonder 現在編-24 麗花、碧に迫る危機

読んで下さりありがとうございます。
それでは本編始まります!


誘拐されてしまった私達は、どこかの倉庫に連れて行かれた。

「おい、お前達。アリス様に歓迎をしてやれ。死なない程度にな………。」

男がそう言うとしたっぱの男達が麗花(アリス)のことを蹴った。

麗花は手錠で繋がれていて抵抗出来なかった。

何回も何回も蹴られたり殴られたりされる。

麗花)「ガハッ………。」

麗花が血を吐く。

碧)「麗花っ!!」

私は泣きながら叫んだ。

「なかなか出てこねぇな……。」

男達がボソッと呟く。

麗花)[出てこない?コイツらの目的は、私の翼?]

麗花)[でも、天使の方か百鬼の方か分からない。迂闊に出すのは止めた方が良さそうね。]

「仕方ない。あの方法を使うか……。」

そう言って男達は技を発動した。

麗花)[私を狙って……?でも、あの向きは、まさか!]

麗花が気づいた時にはすでに遅かった。

男達の攻撃は碧目掛けてとんでいった。

麗花)「碧っ!」

麗花は手錠を引きちぎろうと動く。


私は、男達の攻撃で重傷を負った。

碧)「うぅ…………。いやぁぁぁぁぁ!!」

碧)[痛い。痛い!体が熱くて死んでしまいそう。]

麗花)[もう、こうなったら呑気なこと言ってられない!]

麗花)「ラミエル、力を借りるわ!」

麗花(ラミエル憑依時))「碧を癒やして!ヒーリング•アンジュレイション!」

碧の傷がみるみると癒えていく。


「フフフフフ。やっと出たな……」

麗花(ラミエル憑依時))[出たなってまさか!!]

男達は麗花が翼をしまうよりも早く、麗花の翼を鷲掴みにした。

麗花)[しまった!]

麗花)「いやっ……。やめて…………。」

男達は麗花の翼を何枚も何枚も引きちぎっていった。

麗花)「痛い。痛いっ!やだ、もうやめて……。」

麗花の翼から大量の血が流れ出す。

麗花は泣きながらそう訴えた。

私はその無惨な光景が恐くて、ただ目を瞑っていた。

麗花は何枚も何枚も繰り返し翼を引きちぎられた。

麗花)[やばい。もう視界がぼやけてきた。私が気を失ったら…碧が……。]


ドンッ


倉庫の扉が勢いよく開かれた。

「誰だっ!?」

男達が叫ぶ。

???)「アリス様…………。助けに来ました。」

扉を開けたのはハイトだった。

アリス(麗花)の姿を見ると、ハイトは怒りを露わにした。

ハイト)「誰ですか……?アリス様にこんな仕打ちをしたのは?」

ハイト)「・・・・・とりあえず、皆殺してしまいましょう。」

そう言ったハイトは技を発動した。

一瞬、目がくらみ、視界がはっきりしてくると、男達は皆倒れていた。


ハイトはまず、私に向かって歩いてきた。

碧)「ハイトさん…………。ありがとうございます……。」

私は涙をこらえながら、ハイトにお礼を言う。

ハイト)「碧様、もう大丈夫です。車までお運びしますね。」

ハイトは私を抱き上げると、車に乗せた。

次に、麗花の方に向かっていく。

ハイト)「アリス様、遅くなってしまい申し訳ありません。私がもう少し早ければこんな事には……。」

アリス)「ハイト、はぁはぁ…、お前が気に病む必要はないわ。助かった。はぁはぁ…、ありがとう。」

アリス)「ハイト、泣いてるの?大丈夫よ。私はまだ死ねないし、ハイトを置いてかないから。」

それを聞くとハイトは麗花を抱き上げ、車に運んだ。


バタバタッ


蘇芳達)「「「「碧っ!麗花っ!」」」」

麗花の姿を見た蘇芳達の顔が真っ青になった。

琥珀)「麗花っ!大丈夫?」

琥珀は麗花の姿を見て驚愕する。

麗花)「はぁはぁ…大丈夫だよ。」

ハイト)「あなた方も車に乗って下さい、早くっ。」

そうして、私達は麗花の家に向かったのだった。


読んで下さりありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!
















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