黄金(きん)と壮麗の華
Wonder 現在編-19 転校生 楓
読んで下さりありがとうございます。
それでは、本編始まります。
今日、うちのクラスに転校生がやって来た。
碧)[珍しいな……。この時期に来るなんて…………。]
私はそう思いながら転校生を迎えた。
転校生は男子だった。
「えっと……。あの…………。隣町から引っ越してきました。朝比奈楓です。」
「………よろしくお願いします。」
気弱な挨拶を発した声は男子とは思えないほど可愛いものだった。
休み時間になると、みんなは一斉に転校生の机に集まる。
私は後で空いてから話しかけに行こう、と思い、麗花の机の方に行った。
麗花)「すごいね。あんなにみんな話しかけに行ってる。」
碧)「やっぱり、転校生っていうものには誰でも興味津々になるよ。」
麗花)「そうだね。」
私達が教室から出て行こうとすると、誰かが私の名前を呼んだ。
「あっ、碧ちゃん!!」
碧)「えっ!?」
私が振り返ると、私の名前を呼んだのは転校生だった。
碧)「えっ……。何で?私の名前を……」
楓)「あっ、えっと、覚えてない?僕のこと?」
そう言って首を傾げる姿が昔仲良かった幼なじみと重なった。
碧)「って、あの楓くん!?」
楓)「やっと思い出してくれたんだ。碧ちゃん、久しぶり。」
碧)「うん!また会えるとは思ってなかったよ!」
麗花)「誰?」
麗花は楓を不審そうな目で見ていた。
碧)「あっ、えっと、幼い頃仲良かった幼なじみの楓くんだよ。」
麗花)「ふーん。幼なじみの……。」
碧)「楓くん、この子は麗花。私の親友なの。」
麗花)「しんゆー・・・。」
麗花は私の言葉を繰り返していた。
碧)[フフッ。嬉しいのかな。]
楓)「えっと、麗花さん、よろしくお願いします。」
麗花)「・・・ええ、よろしく。」
私が楓のことを説明してからも、何故か麗花は不審そうな目で楓を見ていた。
放課後
私は、用事があるからと先に帰っていた。
すると楓が麗花に話しかけた。
楓)「あのっ、麗花さん。」
麗花)「何?」
麗花はまだ警戒を解いていなかった。
楓)「あのっ、麗花さんはアリス様なんですか?」
麗花は眉をぴくっと動かした。
麗花)「何でそれを?」
楓)「あっ、クラスメイトの人が言ってて。」
楓)「気を悪くさせてしまいましたか?」
麗花)「別に、大丈夫。」
麗花はスタスタと帰ろうとする。
楓)「あのっ、今から帰るんですか?一緒に帰りましょう!」
麗花)「遠慮しておきます。私に関わらないで。」
楓)「まぁまぁ。そんな事言わないで下さい。」
そう言って楓は麗花についていく。
麗花と楓が一緒に帰っている(楓が麗花につきまとっているのが真実)場面を見てしまった人がいた。
それは、、、
琥珀だった。
琥珀)[えっ!?何で?麗花が男子と一緒に帰ってる!?]
盛大に勘違いをした琥珀は話しかけられないまま、とぼとぼと帰って行った。
麗花)「あなた、何が目的?」
楓)「えー、何のことですか?」
麗花)「碧の幼なじみというのは本当みたいだけど、そんなに必死に私にまとわりつくのは何か裏があるとしか思えない。」
楓)「そんな事ないですよー。僕はただ仲良くなりたいだけです。噂のアリス様と。」
麗花は楓をギロッと睨むとそそくさと家に帰って行った。
読んで下さりありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!
それでは、本編始まります。
今日、うちのクラスに転校生がやって来た。
碧)[珍しいな……。この時期に来るなんて…………。]
私はそう思いながら転校生を迎えた。
転校生は男子だった。
「えっと……。あの…………。隣町から引っ越してきました。朝比奈楓です。」
「………よろしくお願いします。」
気弱な挨拶を発した声は男子とは思えないほど可愛いものだった。
休み時間になると、みんなは一斉に転校生の机に集まる。
私は後で空いてから話しかけに行こう、と思い、麗花の机の方に行った。
麗花)「すごいね。あんなにみんな話しかけに行ってる。」
碧)「やっぱり、転校生っていうものには誰でも興味津々になるよ。」
麗花)「そうだね。」
私達が教室から出て行こうとすると、誰かが私の名前を呼んだ。
「あっ、碧ちゃん!!」
碧)「えっ!?」
私が振り返ると、私の名前を呼んだのは転校生だった。
碧)「えっ……。何で?私の名前を……」
楓)「あっ、えっと、覚えてない?僕のこと?」
そう言って首を傾げる姿が昔仲良かった幼なじみと重なった。
碧)「って、あの楓くん!?」
楓)「やっと思い出してくれたんだ。碧ちゃん、久しぶり。」
碧)「うん!また会えるとは思ってなかったよ!」
麗花)「誰?」
麗花は楓を不審そうな目で見ていた。
碧)「あっ、えっと、幼い頃仲良かった幼なじみの楓くんだよ。」
麗花)「ふーん。幼なじみの……。」
碧)「楓くん、この子は麗花。私の親友なの。」
麗花)「しんゆー・・・。」
麗花は私の言葉を繰り返していた。
碧)[フフッ。嬉しいのかな。]
楓)「えっと、麗花さん、よろしくお願いします。」
麗花)「・・・ええ、よろしく。」
私が楓のことを説明してからも、何故か麗花は不審そうな目で楓を見ていた。
放課後
私は、用事があるからと先に帰っていた。
すると楓が麗花に話しかけた。
楓)「あのっ、麗花さん。」
麗花)「何?」
麗花はまだ警戒を解いていなかった。
楓)「あのっ、麗花さんはアリス様なんですか?」
麗花は眉をぴくっと動かした。
麗花)「何でそれを?」
楓)「あっ、クラスメイトの人が言ってて。」
楓)「気を悪くさせてしまいましたか?」
麗花)「別に、大丈夫。」
麗花はスタスタと帰ろうとする。
楓)「あのっ、今から帰るんですか?一緒に帰りましょう!」
麗花)「遠慮しておきます。私に関わらないで。」
楓)「まぁまぁ。そんな事言わないで下さい。」
そう言って楓は麗花についていく。
麗花と楓が一緒に帰っている(楓が麗花につきまとっているのが真実)場面を見てしまった人がいた。
それは、、、
琥珀だった。
琥珀)[えっ!?何で?麗花が男子と一緒に帰ってる!?]
盛大に勘違いをした琥珀は話しかけられないまま、とぼとぼと帰って行った。
麗花)「あなた、何が目的?」
楓)「えー、何のことですか?」
麗花)「碧の幼なじみというのは本当みたいだけど、そんなに必死に私にまとわりつくのは何か裏があるとしか思えない。」
楓)「そんな事ないですよー。僕はただ仲良くなりたいだけです。噂のアリス様と。」
麗花は楓をギロッと睨むとそそくさと家に帰って行った。
読んで下さりありがとうございました。
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