黄金(きん)と壮麗の華
Wonder 現在編-16 麗花って?
読んで下さり、ありがとうございます。
それでは本編始まります。
文化祭2日目(最終日)
今日は文化祭2日目だ。
昨日来たお客さんの中で再度来ている人もいるみたいだ。
碧)「今日も蘇芳達来るんだよね…?」
麗花)「うん。そう言ってたけど……。」
麗花)「でも、恥ずかしいな……この姿、見られるの。」
麗花は恥ずかしそうに俯いた。
碧)「大丈夫だよ。絶対可愛いって言ってくれるから。」
麗花)「そういう問題じゃないってばぁ。」
私達は二人で笑いあった。
ガラガラッ
喫茶が開店して早々にやって来たのは蘇芳達だった。
碧)「あれっ、今日は早いね!」
私はすぐさま声をかける。
そして、琥珀に耳打ちした。
碧)「今日、麗花、メイド服姿だよ。」
琥珀の顔が赤くなるのが分かる。
琥珀を見ていると私はあることに気が付いた。
碧)「あれっ、琥珀。今日の格好いつもと違うね…。」
琥珀)「ああ。いちよう、変装してる。」
碧)[そうか。琥珀は読モやってるから、ファンにバレたら、大騒ぎになるよね。]
琥珀はそのことに気を使ってるみたいだった。
麗花)「えっと、いらっしゃいませ。ご主人さm......。って、みんな!?」
麗花は琥珀達だと思わずにお決まりのセリフを言ってしまったようだった。
麗花の顔が真っ赤に染まる。
麗花)「えっ……と、あの……、席に…ご案内いたします。」
麗花は消え入りそうな声でそう言った。
つられて、蘇芳、琥珀、蒼馬も赤面する。
凜紅だけはただ笑っていた。
私はからかうように、琥珀を見て言った。
碧)「ねぇ、琥珀。今日の麗花、どう思う?」
琥珀)「えっ……と、その……可愛いと思う。」
碧)「だって、麗花。良かったね…!」
麗花)「えっ、うん//」
「あっ、そこのメイドさん。ちょっといいですか?」
麗花が誰かから呼ばれた。
男の人のようだ。
麗花)「はい!」
麗花はその人のところへ向かった。
「あのっ、一目惚れしました!付き合って下さい!」
誰かが告白した声がクラス中に響き渡る。
告白されていたのは、麗花だった。
麗花)「えっと、ごめんなさい。付き合えないです。」
麗花)「でも、ありがとうございます。」
男の人は残念そうに、友達に慰められながら帰って行った。
蘇芳達は別のクラスも回ってくると言って、教室から出て行った。
それから、数時間後。午後
私が客引きに行こうとすると執事服に着替えた麗花がついてきた。
買い出しを頼まれたのだと言う。
碧)「楽しかったね…でも、もうすぐ終わりかぁ。」
麗花)「そうだね。なんか、寂しいなぁ。」
碧)「うん。」
麗花)「・・・碧、ちょっとごめん!」
麗花はそう言って、校舎の壁に向かった
碧)「えっ!?」
碧)[何かあったのかな……って、あれは!!]
そう。
校舎の5階の窓から、女子生徒が落ちそうになっていた。
碧)[麗花はあの子を助けるために!?でもどうやって……。]
私達が今いるのは校庭。
でも、あの子は5階の窓。
普通に階段を上っても間に合わない距離だった。
すると、麗花は校庭の木に登った。
麗花はスルスルと木を登っていく。
碧)「あっ、女の子がっ!!」
落ちそうになっていた女の子がついに身を投げ出して、落ちてしまった。
たぶん、後ろにいた人がぶつかってしまったのだろう。
麗花は意を決したように木の幹をけり、その子に向かって手を伸ばした。
麗花)「あっ!!」
麗花の髪の毛が木の枝に引っかかり、そのウィッグが外れた。
そして、麗花の金髪が露わになった。
麗花の金髪が日に照らされて、綺麗に輝いた。
麗花)[やばい。ウィッグが………。どうする!?もう、ごまかせないよね…。]
麗花は女の子を抱えたまま見事に着地すると、私の方に向かって歩いてきた。
碧)「麗花、その金髪………。」
麗花)「ごめんなさい。私……」
麗花が何かを言いかけたその時、琥珀達がやって来た。
琥珀)「アリス姉!やっぱり、麗花がアリス姉だったんだ。」
麗花はビクッと肩を震わせる。
琥珀)「何で!?何で聞いた時に言ってくれなかったの!?」
麗花)「えっと……それは……」
麗花)[だって、琥珀は私が人殺しだって知らないから。]
麗花)[私の正体がバレた時、みんなが離れていかなかったのは奇跡なんだよ。]
麗花)[でも、みんなも私が人殺しだって知ってしまったら、今度こそ………。]
碧)「えっ、どういうこと?琥珀は何か知ってるの!?」
琥珀)「えっと、あの……」
麗花)「あのっ、ごめんなさい。少し考える時間を下さい。」
麗花は泣きそうな声でそう言った。
麗花以外)「「「「「えっ!?」」」」」
そう言った麗花は何故か足を少し引きずりながら去って行った。
それから麗花は、学校に来なかった。
読んで下さり、ありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!
それでは本編始まります。
文化祭2日目(最終日)
今日は文化祭2日目だ。
昨日来たお客さんの中で再度来ている人もいるみたいだ。
碧)「今日も蘇芳達来るんだよね…?」
麗花)「うん。そう言ってたけど……。」
麗花)「でも、恥ずかしいな……この姿、見られるの。」
麗花は恥ずかしそうに俯いた。
碧)「大丈夫だよ。絶対可愛いって言ってくれるから。」
麗花)「そういう問題じゃないってばぁ。」
私達は二人で笑いあった。
ガラガラッ
喫茶が開店して早々にやって来たのは蘇芳達だった。
碧)「あれっ、今日は早いね!」
私はすぐさま声をかける。
そして、琥珀に耳打ちした。
碧)「今日、麗花、メイド服姿だよ。」
琥珀の顔が赤くなるのが分かる。
琥珀を見ていると私はあることに気が付いた。
碧)「あれっ、琥珀。今日の格好いつもと違うね…。」
琥珀)「ああ。いちよう、変装してる。」
碧)[そうか。琥珀は読モやってるから、ファンにバレたら、大騒ぎになるよね。]
琥珀はそのことに気を使ってるみたいだった。
麗花)「えっと、いらっしゃいませ。ご主人さm......。って、みんな!?」
麗花は琥珀達だと思わずにお決まりのセリフを言ってしまったようだった。
麗花の顔が真っ赤に染まる。
麗花)「えっ……と、あの……、席に…ご案内いたします。」
麗花は消え入りそうな声でそう言った。
つられて、蘇芳、琥珀、蒼馬も赤面する。
凜紅だけはただ笑っていた。
私はからかうように、琥珀を見て言った。
碧)「ねぇ、琥珀。今日の麗花、どう思う?」
琥珀)「えっ……と、その……可愛いと思う。」
碧)「だって、麗花。良かったね…!」
麗花)「えっ、うん//」
「あっ、そこのメイドさん。ちょっといいですか?」
麗花が誰かから呼ばれた。
男の人のようだ。
麗花)「はい!」
麗花はその人のところへ向かった。
「あのっ、一目惚れしました!付き合って下さい!」
誰かが告白した声がクラス中に響き渡る。
告白されていたのは、麗花だった。
麗花)「えっと、ごめんなさい。付き合えないです。」
麗花)「でも、ありがとうございます。」
男の人は残念そうに、友達に慰められながら帰って行った。
蘇芳達は別のクラスも回ってくると言って、教室から出て行った。
それから、数時間後。午後
私が客引きに行こうとすると執事服に着替えた麗花がついてきた。
買い出しを頼まれたのだと言う。
碧)「楽しかったね…でも、もうすぐ終わりかぁ。」
麗花)「そうだね。なんか、寂しいなぁ。」
碧)「うん。」
麗花)「・・・碧、ちょっとごめん!」
麗花はそう言って、校舎の壁に向かった
碧)「えっ!?」
碧)[何かあったのかな……って、あれは!!]
そう。
校舎の5階の窓から、女子生徒が落ちそうになっていた。
碧)[麗花はあの子を助けるために!?でもどうやって……。]
私達が今いるのは校庭。
でも、あの子は5階の窓。
普通に階段を上っても間に合わない距離だった。
すると、麗花は校庭の木に登った。
麗花はスルスルと木を登っていく。
碧)「あっ、女の子がっ!!」
落ちそうになっていた女の子がついに身を投げ出して、落ちてしまった。
たぶん、後ろにいた人がぶつかってしまったのだろう。
麗花は意を決したように木の幹をけり、その子に向かって手を伸ばした。
麗花)「あっ!!」
麗花の髪の毛が木の枝に引っかかり、そのウィッグが外れた。
そして、麗花の金髪が露わになった。
麗花の金髪が日に照らされて、綺麗に輝いた。
麗花)[やばい。ウィッグが………。どうする!?もう、ごまかせないよね…。]
麗花は女の子を抱えたまま見事に着地すると、私の方に向かって歩いてきた。
碧)「麗花、その金髪………。」
麗花)「ごめんなさい。私……」
麗花が何かを言いかけたその時、琥珀達がやって来た。
琥珀)「アリス姉!やっぱり、麗花がアリス姉だったんだ。」
麗花はビクッと肩を震わせる。
琥珀)「何で!?何で聞いた時に言ってくれなかったの!?」
麗花)「えっと……それは……」
麗花)[だって、琥珀は私が人殺しだって知らないから。]
麗花)[私の正体がバレた時、みんなが離れていかなかったのは奇跡なんだよ。]
麗花)[でも、みんなも私が人殺しだって知ってしまったら、今度こそ………。]
碧)「えっ、どういうこと?琥珀は何か知ってるの!?」
琥珀)「えっと、あの……」
麗花)「あのっ、ごめんなさい。少し考える時間を下さい。」
麗花は泣きそうな声でそう言った。
麗花以外)「「「「「えっ!?」」」」」
そう言った麗花は何故か足を少し引きずりながら去って行った。
それから麗花は、学校に来なかった。
読んで下さり、ありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!
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