転生から始まる生活

キグチユウタ

4話

「んなっ!!」
「ご主人様ぁ〜?!」
「いくら奴隷でも、やっていい事と悪いことがありますよ。……ッテテ」と手から血を流しながら言うと
「んぁ!!誰だテメェ 」と小さめな男が片方の手で胸ぐらを掴んできて睨んでくる。正直喧嘩とか出来ないし怖かったけど獣人の子のことを考えると、恐怖なんて忘れてた。
「この子いくらで買ったんですか?」
「んあっ!!何だと」
「だから、いくらで買ったんですか?って聞いてるんです。」と2度言うと小さめな男が、タッパのでかい男に確認をとる。
「どうしやすか?教えますか?」
「あぁ、そのくらい教えてやれ。」とタッパのでかい男が言うのを聞いて小さめな男が
「だそうだから教えてやるよ。そこのクズは、金貨2枚で買ったんだ!!」
「金貨2枚ですね。要らなそうにしてるしこの子金貨5枚で売ってもらえないですか?」
と言うと獣人の子と男2人が驚いた表情を浮かべていた。
「どうしやすか?売りますか?」
「あぁ売ってやれ。」
「という事だ。早く金貨5枚よこせよ。」
「はい。じゃあ金貨5枚どうぞ。」と言って
金貨5枚を手渡す。
「これでこの子は僕のですので。手出ししたら容赦しませんよ。」と言いながら、殺気を隠さずに笑って見せる。その表情と気迫に驚き恐怖を覚えた2人は、急いでこの場から立ち去った。それを確認した後、獣人の女の子に話しかけようとすると、シエラが泪を流しながら、ジャンピングハグしながら抱きついてきた。
「ご主人様ぁ〜。無事で良かったよぅ。うえぇーん。」と泣いてしまったので、
「ごめんね、シエラ心配かけてしまって。」
と言いながら、頭を撫でてやる。そしてシエラの頭を撫でながら、再び獣人の女の子に話しかける。
「大丈夫だった?あっと僕は川満裕翔って言います。こっちは、僕の家族のシエラだよ。君は?」
「わ、私は、ティナメラニーと申しますなのですぅ。助けてくれてありがとうなのですぅ。」
「いえいえ気にしないで良いよ。それでティナメラニーさんに僕から君に質問が4つ程あるんだけど、大切な事だから、真面目に応えてくれる?」と尋ねると彼女はコクッと首を縦に振る。確認はしたので、早速質問し始める。
「じゃあ1つ目なんだけど、君の両親は生きてるの?それとも死んでるの?」
「両親はいないなのですぅ。」と言われ、少し驚いたが切り替える。
「いないのかそっか、じゃあ2つ目、君はこのままこのまま奴隷じゃなくなって自由になったら、1人で暮らしたい?それとも暮らしたくない?」
「一人ぼっちは嫌なのですぅ。だからご主人のそばに置いて欲しいなのですぅ。」
「そっか、分かった。じゃあ3つ目、君は戦闘は出来る子?それとも無理な子?」
「無理な子なのですぅ。」
「無理なのか、分かったじゃあ最後なんだけどティナメラニーさん、今日からティナと呼んでもいいかな?」と聞くと、彼女はコクッと首を縦に振る。
「ありがとうございます。じゃあ僕の新しい家族として、これから宜しくお願いしますね。ティナ。」と言うと下を向いて元気がなかったティナが愛らしい瞳を輝かせながら、
その瞳から泪を零しながら、笑顔で僕の頬にキスして、「宜しくお願いしますなのです」
と言われ、いきなりのキスだったので顔を赤くして照れていると、頬を膨らませて、ヤキモチ妬いてシエラが「私だってぇ…」と言ってもう片方の頬にキスして来た。急にされて興奮し過ぎたようで、そのまま気を失ってしまった………。

「………ぅんん…………ここは………。」
「はっ!?ご主人が目を覚ましたぁ〜。……
うぅ……良かったぁなのですぅ。」とティナが愛らしい瞳から泪を零しながら、言ってくれるので、僕はティナの頭を撫でてやりながら、「心配かけてごめんね。それで僕はどのくらい気絶してたの?あと、誰が手の傷の手当してくれたの?」と尋ねると、ティナは、
「気絶されてたのは1時間ぐらいなのですぅ。それから手の傷の手当はティナが致しましたなのですぅ。さっきのお礼にと思って♡」と応えてくれた。僕はティナの頭を撫でながら、周辺を見渡して、シエラが見当たらないと思って、「ティナ、シエラはどうしたの?」と聞くと、「気絶させたショックで落ち込んで、そこの気の裏側で丸くなってるなのですぅ。」と応えてくれた。僕はティナの頭を撫でながら、「分かった、ありがとうございます。」と言って、シエラの方へ行く。シエラは、「私のせいでご主人様が…私のせいで………」と言いながら、足下の雑草を抜いていた。僕はシエラに話しかけた。
「やぁ、シエラおはようございます。えっと心配かけてごめんね。」
「ご、ご主人様ぁ〜。おはようございます。そのあのぉ、さっきはごめんなさい私のせいで、気絶させてしまって……グスン…」と泪を流しながら言われ、ちょっと焦ったけど落ち着いてシエラに応える。
「別にシエラのせいじゃないよ。僕が家族以外の女子と今まで関わる事がほぼなくて、免疫力がなかっただけだし。これからはシエラとティナに協力して貰って免疫力付けようと思ってるし、えっと…だからぁ…その…とにかくシエラせいじゃないから安心して下さい。」と言うと、シエラは、「はい、ありがとうございますぅ♡」と泪を流しながら、抱きついてきた。ティナに抱きつかれ、頭を撫でながらでシエラも抱きついてきて、さっきとはまたちょっと違う状態にドキドキしすぎて、また気絶しそうになった。耳まで真っ赤にしながら、「じゃ、じゃあ帰ろうか二人とも。」と言うと、「ハイなのですぅ。」とティナが、「耳まで真っ赤にしてご主人様可愛い〜♡」とシエラが応えてくれたで、3人で動き始めた。この時僕はシエラとティナと言う2人の美少女に抱きつかれてる状態で帰り始めててもう精神的に結構やばかった…。

市役所で換金してもらうと、銀貨12枚、小銀貨8枚、銅貨4枚、小銅貨3枚、鉄貨90枚 二人分 タッグボーナスで4倍となり、合計報酬は、鉄貨20枚、小銅貨1枚、銅貨35枚、
小銀貨4枚、銀貨2枚、小金貨1枚となった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
クエスト報酬は独りだと記載された額になり、タッグだとタッグボーナスで記載された額二人分の4倍の額になり、パーティ(3人以上のグループ)だとパーティボーナスで記載された額人数分の8倍の額となるそうだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
その後、ティナを冒険者登録してパーティ証を受け取り泊まっている宿に帰り、銅貨2枚追加で払い、一部屋を3人で泊まることにな
った。
「いやぁ〜それにしても今日は、シエラとクエストに行って正解だったと思うなぁ。」と言いながら、シエラの頭を撫でると、
「どうしてですかぁ〜??」と尋ねてきたので
、正直に応える。
「だって独りでクエスト受けた後の報酬とシエラと受けた後の報酬じゃあものすごく差があるし、今日シエラと行ったから、ティナにも会えて家族になれたわけだから、こんな僕なんかには幸せすぎる一日だと思ったんだ。」と言いながら反対の手でティナをさらに撫でる。
「そんなぁ〜ご主人様は、もっと幸せになったっておかしくない人ですよぅ…絶対…。」
「ティナもそう思うなのですぅ。それにティナもこんな優しくてカッコイイご主人に出会えてとても幸せなのですぅ。」と頬赤くしながら少し自信なさげに言うシエラと頬を赤くしながらとても可愛らしい笑顔で言ってくれるティナ、2人の言葉を聞いて、僕は……泪を流していた。
「「ご主人、様!?」」と二人が心配そうな顔で、上目遣いでこちら見つめる。
「ご、ごめんね。違うんだ。これは…その嬉しくてさ、僕今まで家族にも、僕の事よく言ってくれる人いなかったんだ。むしろダメ人間扱いされてきた、でも今日新しい家族が2人できて、その2人が、僕の事褒めてくれて、もし万が一にもそれが嘘だったとしても、この上ないくらい嬉しかったんだ。」と泪を拭っても拭っても流しながら、語ると2人も涙目にしながら、2人で僕を抱きしめて、「ご主人様、さっきの言葉は、嘘じゃありません。私たちの本心です。私たちは、なったばっかだけど、ご主人様の家族になれてほんとに良かったと思ってます。」
「そうなのですぅ。ご主人家族にしてくれてありがとうなのですぅ。」と言いながら2人で頭を撫でてくれた。その後3分ぐらい2人に甘えてしまった。

「ごめんね、二人とも。甘えちゃって、落ち着きました、ありがとうございます。」と言ってお返しに2人の頭を撫でる。
「ううん、さっきのご主人なんか可愛かったのですぅ。」
「うんうんなんか子どもみたいで可愛かったですよ。」と二人に言われ、耳まで真っ赤にしながらも、
「さ、さぁ二人ともお風呂行ってきて、僕なんかより疲れてるだろうからね。」
「「えっ、一緒に入ってくれないの、なのですぅ?」」
「えっ、えっと今日は、ごめんね。1人で入りたいんだ。本当にごめんね。」と謝ると、
「いえ、そういうことなら、仕方ないですねぇ。分かりましたよぅ。行きましょうティナさん。」
「はい、なのですぅ。じゃあお先に失礼しますなのですぅ。」と言って二人ともお風呂に向かった。そして、
「プロデュース」と唱えて、ティナの服を作って、置いておいた。そしてその後、ベッドに飛び乗って、今日一日を振り返る。
(今日は色々あったなぁ〜。安い土地ないか見に行こうとしたら奴隷商人がいて、そこで、シエラを買った。貯金してた、鉄貨
100枚、小銅貨20枚、銅貨93枚、小銀貨
3枚、銀貨52枚、小金貨1枚、金貨10枚から銀貨50枚で買ったんだ。初めてシエラを見た時は、とても可哀想だなと思ってたな。そして、シエラを家族に迎い入れ、一緒にお風呂に入って市役所でタッグを組んでクエストにむかったんだ。…)




















コメント

  • ノベルバユーザー385074

    続きがとても気になる

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