クリエイトモンスターズ 〜異世界でモンスター育てて生き延びます!〜
7.僕の属性は……
「ほら、早く魔力を流してみて」
そう言いぐいぐいと水晶を渡してくるセラさん。僕は水晶を受け取るけど……魔力ってどうやって流すんだろう? 全くわかりません。
良くあるマンガとかラノベだったら血液に流れているとか、丹田に溜まるとか言うけど、そんな使ったことの無い物なんてわからないよ。仕方ない、正直に話そう。
「あー、ええっと、セラさん」
「何?」
うっ、こてんと首を傾げると、ローブの中からさらりとサラサラな金髪が溢れてくる。この世界って金髪率が多いな。今日出会ったみんな金髪だ。まあ、それは良いとして
「どうやって魔力を流すかわからないんだけど?」
僕が正直に尋ねるとセラさんは笑顔のまま固まる。そして、僕の事をあり得ないような顔で見てくる。どうやらこの世界では魔力の流し方は普通に知っている事のようだ。
「テルってもしかして良いところの坊ちゃんとか? 家にある魔道具とかどうやってつけていたのよ?」
「えっ? 良いところの坊ちゃんでは無いけど、魔道具とかはな、無かったかな」
「そんなはずないでしょ。あんたどんだけ田舎の場所に住んでいたのよ。大昔はともかく、今は水道や電気は基本魔道具になっているのよ。それなのに、無いって……まあ、良いわ。知らないものは仕方ないから教えてあげるわ。ほら、両手を出しなさい」
そう言って、セラさんも両手を出して来た。えっ? どういうこと?
「ほら、早く」
再び急かしてくるので両手を出すと……ふぁぼっ!? セセセセ、セラさんににににに、握られた!? ははは、初めて家族以外の女の子に手を握られた! 僕が1人でテンパっていると
「それじゃあ、いくわよ!」
「へっ? ……熱!」
セラさんが僕の体へと何かを流して来た!? あ、熱! 熱い熱い! な、何これ!?
「ほら、あなたの体に流れる私の魔力を感じなさい」
この熱いのが魔力なのか? 僕は歯を食いしばってこの熱いのを耐える。そして流れる魔力を感じる。セラさんの魔力は手から入って来て、体の中を巡っていく。
そして、僕の体の芯へと集まっていく。ここは心臓の近くだ。ここが魔力の出来る器官なんだろうか。しばらくセラさんの魔力を感じていると……あっ、熱い以外にもなんかあった! これが僕の魔力かな?
「感じ取れた? 感じ取れたら、私の魔力を辿るように流しなさい」
僕は熱いのを我慢しながら頷く。良し、この魔力を動かして……うわっ、なんか慣れないなぁ〜、今までなかった異物が体の中を流れて行く。
体内のセラさんの魔力を辿って手先まで移動させる。あっ、熱いのが無くなった。そして手から放出させようとしたけど、このままセラさんに流してみよう。セラさんの手を意識して……セラさんの手を意識するって、なんかドキドキするな。
「あっ、あなた何を!?」
セラさんに気付かれたけどこのまま流す。すると
「うぅん! ちょ、や、やめな、ひゃんっ! あぁん!」
……えっ、そんな反応するの? 顔を赤くして涙目をしており、ローブは脱げてツインテールの髪が露わになっていた。そして、すりすりと膝を擦り合わせて震えていた。
僕は咄嗟に手を離して、セラさんから離れる。セラさんは流れる魔力が止まったためか、息を荒げて僕を睨んでいた。あわわわっ、や、やってしまった!
周りを見ると、苦笑いをするシュウゼルさんに爆笑するラグアさん。物凄く白い目で僕を見てくるクララさんに、突然動いた事に、どうしたの? と見てくるウィル。
「……はぁ、はぁ……やってくれたわね、テル」
「ごごご、ごめんなさい! ま、まさか、こんな事になるなんて!!」
僕は咄嗟にその場に土下座をする。土下座が伝わるかわからないけど、今僕に出来る最良の選択だ。こ、この際は殴られても仕方ない……痛すぎるのはやめてほしいけど。
「……はぁ、頭を上げてよ。別に怒ってないわよ。ただちょっと驚いただけだから」
頭を下げていると、上からそんな声が聞こえて来た。恐る恐る頭を上げると、暗くてあまりわからないけど、焚き火で微かに照らされたセラさんの顔は、少し赤くなっていた気がする。
「あまり、人に魔力を流しちゃダメよ。人によって反応が違うから、その、わ、私みたいになっちゃうからね」
「は、はい、すみませんでした」
僕はもう一回頭を下げると、もう良いわよと、優しい声が聞こえてくる。そして再び水晶を手渡して来た。良し、今度は流し方がわかるぞ。
僕は両手で水晶を持つ。そして魔力を流そうとした時、突然セラさんがあっ! と声を出す。な、何?
「そういえば水晶について説明してなかったわね。一回返して」
僕は言われたまま水晶をセラさんに返す。セラさんは受け取ると……あっ! 水晶の中が赤く光った! それからさっきの赤色よりは淡くだけど黒く輝いた。
「こんな感じで適性のある順番に魔力の色が浮かび上がるのよ。私は火魔法が1番で次に闇魔法に適性があるから、赤く光ってから黒く輝いたのよ。他には水が青色、風が緑色、土が橙色、光が黄色に輝くのよ。ほら、やってみなさい」
再び渡される水晶。良し、ドキドキするけどやって見るか! 僕は何属性かな!? 水晶を両手で持って魔力を流す。
……あれ? 色が変わらない? 水晶が壊れている……わけがないよね。さっきは変わっていたし。何でだろ? 魔力は流しているのに色の変わらない水晶を覗いていると
「あっ!」
と、セラさんが声を上げる。な、何!? セラさんも僕と同じように水晶を覗き込む。水晶越しにセラさんの顔が。綺麗な顔をしてるなぁ〜……っと、違う違う。今はそれよりも水晶の事だ。
「な、何かありましたか、セラさん?」
「あなたの属性なのだけど、あなたは無属性ね」
「はい?」
そう言いぐいぐいと水晶を渡してくるセラさん。僕は水晶を受け取るけど……魔力ってどうやって流すんだろう? 全くわかりません。
良くあるマンガとかラノベだったら血液に流れているとか、丹田に溜まるとか言うけど、そんな使ったことの無い物なんてわからないよ。仕方ない、正直に話そう。
「あー、ええっと、セラさん」
「何?」
うっ、こてんと首を傾げると、ローブの中からさらりとサラサラな金髪が溢れてくる。この世界って金髪率が多いな。今日出会ったみんな金髪だ。まあ、それは良いとして
「どうやって魔力を流すかわからないんだけど?」
僕が正直に尋ねるとセラさんは笑顔のまま固まる。そして、僕の事をあり得ないような顔で見てくる。どうやらこの世界では魔力の流し方は普通に知っている事のようだ。
「テルってもしかして良いところの坊ちゃんとか? 家にある魔道具とかどうやってつけていたのよ?」
「えっ? 良いところの坊ちゃんでは無いけど、魔道具とかはな、無かったかな」
「そんなはずないでしょ。あんたどんだけ田舎の場所に住んでいたのよ。大昔はともかく、今は水道や電気は基本魔道具になっているのよ。それなのに、無いって……まあ、良いわ。知らないものは仕方ないから教えてあげるわ。ほら、両手を出しなさい」
そう言って、セラさんも両手を出して来た。えっ? どういうこと?
「ほら、早く」
再び急かしてくるので両手を出すと……ふぁぼっ!? セセセセ、セラさんににににに、握られた!? ははは、初めて家族以外の女の子に手を握られた! 僕が1人でテンパっていると
「それじゃあ、いくわよ!」
「へっ? ……熱!」
セラさんが僕の体へと何かを流して来た!? あ、熱! 熱い熱い! な、何これ!?
「ほら、あなたの体に流れる私の魔力を感じなさい」
この熱いのが魔力なのか? 僕は歯を食いしばってこの熱いのを耐える。そして流れる魔力を感じる。セラさんの魔力は手から入って来て、体の中を巡っていく。
そして、僕の体の芯へと集まっていく。ここは心臓の近くだ。ここが魔力の出来る器官なんだろうか。しばらくセラさんの魔力を感じていると……あっ、熱い以外にもなんかあった! これが僕の魔力かな?
「感じ取れた? 感じ取れたら、私の魔力を辿るように流しなさい」
僕は熱いのを我慢しながら頷く。良し、この魔力を動かして……うわっ、なんか慣れないなぁ〜、今までなかった異物が体の中を流れて行く。
体内のセラさんの魔力を辿って手先まで移動させる。あっ、熱いのが無くなった。そして手から放出させようとしたけど、このままセラさんに流してみよう。セラさんの手を意識して……セラさんの手を意識するって、なんかドキドキするな。
「あっ、あなた何を!?」
セラさんに気付かれたけどこのまま流す。すると
「うぅん! ちょ、や、やめな、ひゃんっ! あぁん!」
……えっ、そんな反応するの? 顔を赤くして涙目をしており、ローブは脱げてツインテールの髪が露わになっていた。そして、すりすりと膝を擦り合わせて震えていた。
僕は咄嗟に手を離して、セラさんから離れる。セラさんは流れる魔力が止まったためか、息を荒げて僕を睨んでいた。あわわわっ、や、やってしまった!
周りを見ると、苦笑いをするシュウゼルさんに爆笑するラグアさん。物凄く白い目で僕を見てくるクララさんに、突然動いた事に、どうしたの? と見てくるウィル。
「……はぁ、はぁ……やってくれたわね、テル」
「ごごご、ごめんなさい! ま、まさか、こんな事になるなんて!!」
僕は咄嗟にその場に土下座をする。土下座が伝わるかわからないけど、今僕に出来る最良の選択だ。こ、この際は殴られても仕方ない……痛すぎるのはやめてほしいけど。
「……はぁ、頭を上げてよ。別に怒ってないわよ。ただちょっと驚いただけだから」
頭を下げていると、上からそんな声が聞こえて来た。恐る恐る頭を上げると、暗くてあまりわからないけど、焚き火で微かに照らされたセラさんの顔は、少し赤くなっていた気がする。
「あまり、人に魔力を流しちゃダメよ。人によって反応が違うから、その、わ、私みたいになっちゃうからね」
「は、はい、すみませんでした」
僕はもう一回頭を下げると、もう良いわよと、優しい声が聞こえてくる。そして再び水晶を手渡して来た。良し、今度は流し方がわかるぞ。
僕は両手で水晶を持つ。そして魔力を流そうとした時、突然セラさんがあっ! と声を出す。な、何?
「そういえば水晶について説明してなかったわね。一回返して」
僕は言われたまま水晶をセラさんに返す。セラさんは受け取ると……あっ! 水晶の中が赤く光った! それからさっきの赤色よりは淡くだけど黒く輝いた。
「こんな感じで適性のある順番に魔力の色が浮かび上がるのよ。私は火魔法が1番で次に闇魔法に適性があるから、赤く光ってから黒く輝いたのよ。他には水が青色、風が緑色、土が橙色、光が黄色に輝くのよ。ほら、やってみなさい」
再び渡される水晶。良し、ドキドキするけどやって見るか! 僕は何属性かな!? 水晶を両手で持って魔力を流す。
……あれ? 色が変わらない? 水晶が壊れている……わけがないよね。さっきは変わっていたし。何でだろ? 魔力は流しているのに色の変わらない水晶を覗いていると
「あっ!」
と、セラさんが声を上げる。な、何!? セラさんも僕と同じように水晶を覗き込む。水晶越しにセラさんの顔が。綺麗な顔をしてるなぁ〜……っと、違う違う。今はそれよりも水晶の事だ。
「な、何かありましたか、セラさん?」
「あなたの属性なのだけど、あなたは無属性ね」
「はい?」
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