世界に復讐を誓った少年
39.様々な国
「さぁ、お勉強の時間です、ハルト様!」
僕の目の前で眼鏡をくいっとしながら僕を見てくるミレーヌ。今日も先生になりきっているなー。
「よろしくね、ミレーヌ」
「はい! それでは、この大陸の国について説明していきましょう! 小国や中国はいくつかあって面倒かと思いますので、今後重要だと思われる国だけ紹介しようと思いますら、まずは、ハルト様が目標としております、フィスランド聖王国からです。フィスランド聖王国、この大陸の覇者とも言える大国で、人口が2千万ほど、聖王がトップで、その下には宰相など大臣などいるのですが、特に注意しておいてほしいのが十二聖天と呼ばれる聖王国最強の12人です」
「十二聖天?」
なんだそれ? そんな人らがいるのか?
「はい。黄道十二星座の名前を与えられた人たちで、牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座、魚座。それぞれの名を冠した12人です」
「それが、聖王国で最強なのか?」
「はい、私も噂程度なのですが、戦時では聖王より十二聖天の命の方が優先されるほどだとか。今までその強権が発動された事は無いようですが」
むむ、という事は聖王国と事を構える以上、そいつらとの戦闘は避けられないな。面倒な事だが仕方ないか。
「その十二聖天以外には、リーシャ様がいました聖騎士団や魔法師団などもあります。大陸で1番大きい国なだけあって、人材も豊富ですね」
やはり、聖王国とやり合うには今以上に力をつけないといけないな。今はやっと配下が1万近くになったところだが、全く足りていない。
「続きを話してもよろしいですか?」
「ん、頼むよ」
今は考えても仕方ないな。今は確実に力をつけていくだけだ。考え事をやめてミレーヌにお願いの意味を込めて微笑むと、ミレーヌがにへらぁと表情を崩して僕を見る。そして、崩れていた事に気が付いたミレーヌはこほんっと咳払いをして、説明に戻る。可愛いなぁ〜。
「そ、それでは、続きを話しますね。聖王国の周りにはいくつか中国がありますが、それらは全て同盟国もしくは属国になります。規模も200万から多くても800万ほどの人口になります。その中にはハルト様の故郷があったアンデルス王国も存在します」
「なるほど、その属国とかは利用できそうだね、同盟国も上手く行けば使えるかも」
「そうですね、同盟と言っても不平等なものが多いと聞きます。何かしら付け入る隙はあるでしょう。それから、覚えておいて頂きたい国の1つで、聖王国から西に位置する国魔国エステキアです」
「魔国エステキア」
「はい。人口は1千200万ほどの国で、魔族が治める国です。魔族以外にも人族や獣人族、エルフやドワーフなどの多種族も多数に住んでいる国です。その頂点として魔族の王、魔王がトップにおり、その下には七魔将と呼ばれる7人の将軍がおります」
七魔将ねぇ。聖王国の十二聖天みたいなものか。
「七魔将は、憤怒、傲慢、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲の七大罪の名前を冠する者たちになります。ただ、この国は昔から聖王国との小競り合いが絶えません」
「人族主義の聖王国からしたら、多種族が暮らす魔国は目障りってところかな?」
僕の言葉に頷くミレーヌ。ここも使えそうだけど、遠いいな。聖王国に1番近い国の中では、聖王国の次に大きな国だ。何とか接点は持ちたいところだけど。
「それから、私たちが現在住む国、メストア王国から聖王国へ向かう上で決して避けられない国があります」
「あー、グレンベルグ帝国だな」
「はい、この近辺の国々で1番大きな国になります。人口が1千万近くの大国で、こちらは人族主義では無いのですが、多種族は奴隷しか認めないという国です」
「でも、確かグレンベルグ帝国の近くには獣人が治める国と亜人族が治める国があったよね?」
「はい。こちらも、聖王国と魔国のように小競り合いが多く、戦いが絶えません。大きな戦というのはありませんが、多種族の誘拐などを行なっているようです」
「ふーん、なら、初めの山場はそのグレンベルグ帝国だな。土台は手に入れたから少しずつ力をつけていこう」
「そうですね。今焦っても仕方ありませんからね」
僕の考えに提案してくれるミレーヌ。今の僕たちの戦力は、1万近くの死霊たちに、リーシャ、クロノ、ネロ、それからフィアだ。
死霊たちの中にはそれなりの強さを持つ者もいるが、出来ればネロたちのように自我を持つ者が配下になって欲しいところだけど。
それから更に周りの国について聞いていると、扉を叩く音がする。ミレーヌが返事をすると扉が開かれ入ってきたのが
「……ハルト、お風呂が沸いたぞ」
仏頂面をしたフィアだった。隷属させてからはずっとこんな感じだ。フィアの態度にミレーヌが僕にはしないような視線で睨みつけている。それに気が付いているフィアも特に気にした様子もなく、ふんっ、とそっぽを向く。
……2人とも怖いよ。少しは仲良くして欲しいものだ。
「そう、ありがとうフィア。それじゃあミレーヌ、今日はここまでにしよう。一緒にお風呂はいる?」
「! も、勿論です! 是非ご一緒させていただきます!」
「フィアはどうする?」
「なぁっ!? だだだ、誰が一緒に入るか! 絶対に入らないからな!」
顔を真っ赤にして怒るフィア。面白い奴だ。隷属しているからわざわざフィアの許可なんて取らなくても言うこと聞かせる事が出来るのだが、このやり取りを楽しんでいる自分がいる。
ニコニコのミレーヌと顔を赤くしてぷんぷんと怒るフィア。フィアは途中までだけど、伴ってお風呂場まで向かうのだった。
「フィア、やっぱり……」
「入らん!」
僕の目の前で眼鏡をくいっとしながら僕を見てくるミレーヌ。今日も先生になりきっているなー。
「よろしくね、ミレーヌ」
「はい! それでは、この大陸の国について説明していきましょう! 小国や中国はいくつかあって面倒かと思いますので、今後重要だと思われる国だけ紹介しようと思いますら、まずは、ハルト様が目標としております、フィスランド聖王国からです。フィスランド聖王国、この大陸の覇者とも言える大国で、人口が2千万ほど、聖王がトップで、その下には宰相など大臣などいるのですが、特に注意しておいてほしいのが十二聖天と呼ばれる聖王国最強の12人です」
「十二聖天?」
なんだそれ? そんな人らがいるのか?
「はい。黄道十二星座の名前を与えられた人たちで、牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座、魚座。それぞれの名を冠した12人です」
「それが、聖王国で最強なのか?」
「はい、私も噂程度なのですが、戦時では聖王より十二聖天の命の方が優先されるほどだとか。今までその強権が発動された事は無いようですが」
むむ、という事は聖王国と事を構える以上、そいつらとの戦闘は避けられないな。面倒な事だが仕方ないか。
「その十二聖天以外には、リーシャ様がいました聖騎士団や魔法師団などもあります。大陸で1番大きい国なだけあって、人材も豊富ですね」
やはり、聖王国とやり合うには今以上に力をつけないといけないな。今はやっと配下が1万近くになったところだが、全く足りていない。
「続きを話してもよろしいですか?」
「ん、頼むよ」
今は考えても仕方ないな。今は確実に力をつけていくだけだ。考え事をやめてミレーヌにお願いの意味を込めて微笑むと、ミレーヌがにへらぁと表情を崩して僕を見る。そして、崩れていた事に気が付いたミレーヌはこほんっと咳払いをして、説明に戻る。可愛いなぁ〜。
「そ、それでは、続きを話しますね。聖王国の周りにはいくつか中国がありますが、それらは全て同盟国もしくは属国になります。規模も200万から多くても800万ほどの人口になります。その中にはハルト様の故郷があったアンデルス王国も存在します」
「なるほど、その属国とかは利用できそうだね、同盟国も上手く行けば使えるかも」
「そうですね、同盟と言っても不平等なものが多いと聞きます。何かしら付け入る隙はあるでしょう。それから、覚えておいて頂きたい国の1つで、聖王国から西に位置する国魔国エステキアです」
「魔国エステキア」
「はい。人口は1千200万ほどの国で、魔族が治める国です。魔族以外にも人族や獣人族、エルフやドワーフなどの多種族も多数に住んでいる国です。その頂点として魔族の王、魔王がトップにおり、その下には七魔将と呼ばれる7人の将軍がおります」
七魔将ねぇ。聖王国の十二聖天みたいなものか。
「七魔将は、憤怒、傲慢、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲の七大罪の名前を冠する者たちになります。ただ、この国は昔から聖王国との小競り合いが絶えません」
「人族主義の聖王国からしたら、多種族が暮らす魔国は目障りってところかな?」
僕の言葉に頷くミレーヌ。ここも使えそうだけど、遠いいな。聖王国に1番近い国の中では、聖王国の次に大きな国だ。何とか接点は持ちたいところだけど。
「それから、私たちが現在住む国、メストア王国から聖王国へ向かう上で決して避けられない国があります」
「あー、グレンベルグ帝国だな」
「はい、この近辺の国々で1番大きな国になります。人口が1千万近くの大国で、こちらは人族主義では無いのですが、多種族は奴隷しか認めないという国です」
「でも、確かグレンベルグ帝国の近くには獣人が治める国と亜人族が治める国があったよね?」
「はい。こちらも、聖王国と魔国のように小競り合いが多く、戦いが絶えません。大きな戦というのはありませんが、多種族の誘拐などを行なっているようです」
「ふーん、なら、初めの山場はそのグレンベルグ帝国だな。土台は手に入れたから少しずつ力をつけていこう」
「そうですね。今焦っても仕方ありませんからね」
僕の考えに提案してくれるミレーヌ。今の僕たちの戦力は、1万近くの死霊たちに、リーシャ、クロノ、ネロ、それからフィアだ。
死霊たちの中にはそれなりの強さを持つ者もいるが、出来ればネロたちのように自我を持つ者が配下になって欲しいところだけど。
それから更に周りの国について聞いていると、扉を叩く音がする。ミレーヌが返事をすると扉が開かれ入ってきたのが
「……ハルト、お風呂が沸いたぞ」
仏頂面をしたフィアだった。隷属させてからはずっとこんな感じだ。フィアの態度にミレーヌが僕にはしないような視線で睨みつけている。それに気が付いているフィアも特に気にした様子もなく、ふんっ、とそっぽを向く。
……2人とも怖いよ。少しは仲良くして欲しいものだ。
「そう、ありがとうフィア。それじゃあミレーヌ、今日はここまでにしよう。一緒にお風呂はいる?」
「! も、勿論です! 是非ご一緒させていただきます!」
「フィアはどうする?」
「なぁっ!? だだだ、誰が一緒に入るか! 絶対に入らないからな!」
顔を真っ赤にして怒るフィア。面白い奴だ。隷属しているからわざわざフィアの許可なんて取らなくても言うこと聞かせる事が出来るのだが、このやり取りを楽しんでいる自分がいる。
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コメント
リムル様と尚文様は神!!サイタマも!!
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ノベルバユーザー240181
アスモダイじゃないの?