英雄の妹、最強を目指す!
41話 皆の決意
「くそっ、まさかあんな小娘にやられるなんて。くそくそくそ! ……不本意だったがあいつの言う通り核を分けていて良かったぜ。力はかなり失ったが消滅するよりはマシだからな。 あの赤髪の小娘、次に出会ったら必ず……」
「あなたに次があるとお思いですか?」
「なっ!? がっ!!」
「どうして場所がわかったか不思議そうな顔をしていますね。まあ、今から死に行くあなたに言う必要はありませんから、妹君と我が国の王女を狙った罪をあなたの命で支払ってもらいます」
◇◇◇
「……これが私がお兄様たちから聞いた話。女神様の事やお兄様の事、私の中に眠る力の事」
私が話し終えると、静まり返る部屋。エリアもリリーナも難しい顔をしていた。それも仕方ないわね。突然そんな話を聞かされてもどう言う反応をしたら良いかなんてわからないもの。私でも悩んでいるのに。それでも言わなきゃね。
「だから、この話を聞いて決めて欲しいの。これからどうするか」
「……それはどう言う意味ですか、クリシア?」
「このままパーティーをどうするかって意味よ。お兄様の話だと、私はこれからも狙われる可能性がある。そんな私と一緒にいると、あなたたちまで危険な目にあう事になる。そうなる前にわたしたちパーティーは……」
「一緒に決まっているではないですか」
「えっ?」
私の言葉に呆れたような声色で返して来るエリア。下がっていた顔を上げると、やっぱり呆れたように私を見ていた。隣に座るリリーナも似たような感じだ。
「もう、1人で抱え込まないでくださいよ。私たちは親友で同じパーティーの仲間ではないですか。確かに危ない事がこれから起こるかもしれません。でも、私はクリシアやリリーナ、デルスのみんなとなら乗り越えられると思っています」
「そ、そうですよ、クリシアさん! 私なんか皆さんと出会ってまだ日も短いですけど、もっともっと皆さんといたいですもん! 私ももっと強くなって皆さんを守れるようになりますから! だから、そんな事を言わないでください!」
「そうだぜ」
2人の言葉に続いて背後から声がする。振り向くとそこには少しボロボロのデルスが立っていた。
「俺も同じだよ、クリシア。俺ももっと強くなる。魔落ちした奴らが襲ってこようとも負けないように」
「……もう、みんなバカよね。わざわざ辛い方を選ぶなんてっ! あ、後で後悔しても知らないわよ!」
「ふふっ、後悔なんてしませんよ。クリシアと一緒なら」
そう言い私の手を握ってくれるクリア。あー、目から汗が流れてきそう。私のその姿に笑って来るみんな。私も強くならなくちゃ。こう言ってくれるみんなを守れるように。もっともっと強く。
◇◇◇
「……大丈夫そうですね」
「ああ、良かったよ」
「まあ、私は大丈夫ってわかっていたけどね」
ふふんっ、とドヤ顔で俺を見て来るエアリス。こんにゃろう。あとでお仕置きだな。
「それでどうするのですか、レイさん。教えるのなら私たちが教えましょうか?」
「いや、クリシアたちの事を任せる人はもう決まっているよ。あの人に頼むから」
「あの人?」
「ああ、人に教えるのが一番上手なあの人、俺たちの師匠さ」
「あなたに次があるとお思いですか?」
「なっ!? がっ!!」
「どうして場所がわかったか不思議そうな顔をしていますね。まあ、今から死に行くあなたに言う必要はありませんから、妹君と我が国の王女を狙った罪をあなたの命で支払ってもらいます」
◇◇◇
「……これが私がお兄様たちから聞いた話。女神様の事やお兄様の事、私の中に眠る力の事」
私が話し終えると、静まり返る部屋。エリアもリリーナも難しい顔をしていた。それも仕方ないわね。突然そんな話を聞かされてもどう言う反応をしたら良いかなんてわからないもの。私でも悩んでいるのに。それでも言わなきゃね。
「だから、この話を聞いて決めて欲しいの。これからどうするか」
「……それはどう言う意味ですか、クリシア?」
「このままパーティーをどうするかって意味よ。お兄様の話だと、私はこれからも狙われる可能性がある。そんな私と一緒にいると、あなたたちまで危険な目にあう事になる。そうなる前にわたしたちパーティーは……」
「一緒に決まっているではないですか」
「えっ?」
私の言葉に呆れたような声色で返して来るエリア。下がっていた顔を上げると、やっぱり呆れたように私を見ていた。隣に座るリリーナも似たような感じだ。
「もう、1人で抱え込まないでくださいよ。私たちは親友で同じパーティーの仲間ではないですか。確かに危ない事がこれから起こるかもしれません。でも、私はクリシアやリリーナ、デルスのみんなとなら乗り越えられると思っています」
「そ、そうですよ、クリシアさん! 私なんか皆さんと出会ってまだ日も短いですけど、もっともっと皆さんといたいですもん! 私ももっと強くなって皆さんを守れるようになりますから! だから、そんな事を言わないでください!」
「そうだぜ」
2人の言葉に続いて背後から声がする。振り向くとそこには少しボロボロのデルスが立っていた。
「俺も同じだよ、クリシア。俺ももっと強くなる。魔落ちした奴らが襲ってこようとも負けないように」
「……もう、みんなバカよね。わざわざ辛い方を選ぶなんてっ! あ、後で後悔しても知らないわよ!」
「ふふっ、後悔なんてしませんよ。クリシアと一緒なら」
そう言い私の手を握ってくれるクリア。あー、目から汗が流れてきそう。私のその姿に笑って来るみんな。私も強くならなくちゃ。こう言ってくれるみんなを守れるように。もっともっと強く。
◇◇◇
「……大丈夫そうですね」
「ああ、良かったよ」
「まあ、私は大丈夫ってわかっていたけどね」
ふふんっ、とドヤ顔で俺を見て来るエアリス。こんにゃろう。あとでお仕置きだな。
「それでどうするのですか、レイさん。教えるのなら私たちが教えましょうか?」
「いや、クリシアたちの事を任せる人はもう決まっているよ。あの人に頼むから」
「あの人?」
「ああ、人に教えるのが一番上手なあの人、俺たちの師匠さ」
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