英雄の妹、最強を目指す!
16話 嬉しいような悲しいような☆
「おはよう、クリシア、エリア、シロナちゃん」
私たちが支度を終えて宿の食堂に向かうと、食堂の席に座っているデルスの姿が見えた。私たちの分の席を取っておいてくれたみたい。
私たちは席に座り、宿屋の女将さんに朝ごはんを注文する。宿屋の陽気な女将さんは「はいよ!」と言い、裏へと戻って行った。
「もう怪我は大丈夫かい、クリシア?」
「ええ、大丈夫よ。デルスも大丈夫そうね」
私の言葉に頷くデルス。デルスの怪我は、大きいものは無かったけど、体に刺さっていた破片を取らないと、治療した時に中に残ってしまうという厄介なものだったので、私以上に治療に時間がかかっていたのだ。
「はい、お待ちどうさん!」
体の状態などを話し合っていると、女将さんが朝食を持ってきてくれた。朝食はサラダにベーコンエッグ、コンソメスープに黒パンだ。シロナはプラス魚がある。本当に好きね。
「それで今日はどうするんだい? 1日休みっていうのは聞いたけど」
朝食を食べていると、デルスが今日の事を尋ねて来る。食事中なのだから少し待ちなさいよ、と、思わない事も無いけど、アレが気になっているのよね。
「デルスの想像通り、昨日宝箱から手に入れたものを鑑定してもらいましょう」
私の言葉にデルスはガッツポーズをする。そんなに気になっていたのね。こういうところは本当に子供っぽいんだから。でも、こういう話し合いも冒険の醍醐味よね。私も楽しくなっちゃう。
そういえば、ステータスでも確認しておこうかしら。昨日の戦いで、少しは上がっているはず。
========================
クリシア・ランウォーカー 16歳  女 レベル18→+3
職業:カルディア学園卒業生
体力:800→+40
魔力:590→+30
筋力:490→+20
敏捷:520→+30
物耐:370→+50
魔耐:220→+10
称号:英雄の妹 塔攻略組(到達階層5階)new
スキル:氷魔法レベル4 水魔法レベル3 光魔法レベル2 杖術レベル3 体術レベル2 身体強化レベル2 生活魔法レベル3 礼儀作法レベル4
========================
少し上がったわね。それに新しい称号まで。1番数値が上がっている物耐は、大怪我したせいかしら? それなら痛い思いしたおかげね。
新しい称号は、っと
塔攻略組→塔の迷宮を挑む者。到達階層以下の階層の魔物を相手する時は、全ステータスが1.2倍する。
おおっ、これは中々良い称号じゃないの! 塔の中限定とはいえ、現時点の到達階層である5階層までの魔物を相手する時は、こちらが有利になるなんて。
「どうしたのです、クリシア? そんなニマニマと笑みを浮かべて。何かありましたか?」
「エリア、デルス、ステータス見てみなさい。新しく称号が入っているわよ!」
私の興奮した言葉に、2人はステータスを見ると、2人とも同じ称号が記載されていた。
「おお、初めての称号だ!」
「はい、私もです!」
2人は初めての称号に、興奮が隠しきれないようね。それも当たり前か。称号なんて、そう簡単に手に入らないもの。
「ぶー、私だけ持ってないです!」
ただ、1人だけ私たちと同じ称号を持っていないシロナは、拗ねちゃったけど。そんな頬を膨らませても可愛いだけよ。
「……あっ」
頬を膨らませるシロナを宥めていたら、突然エリアが声を上げる。どうしたのかしら?
「この称号って、私たちが5階層を突破したから現れましたよね?」
「ええ。一昨日見た時は無かったもの」
「それじゃあ……この称号ってもしかして、転移魔法陣に触れたから現れたのでしょうか?」
「うーん、どうだろうね。もしかしたら、守護者を倒したから出たのかもしれないよ?」
「どちらにしても、階層を登る度に増えるなら使えますが、もし、転移魔法陣を使用する、守護者を倒すかのどちらかで、更新されるのであれば、この称号をあまり使う事が出来ません」 
……あっ。確かに。私たちの目的は塔を上に進む事。この称号が更新された頃には、私たちは先に進むため、下層へと下りる事は無くなる。そうなれば、この称号の意味って無くなっちゃうわね。
「……ま、まあ、偶に下りる事もあるだろうから、使えない事は無いよ!」
「そ、そうよね。ずっと登れるとは思えないし、途中でレベルを上げるために、下りるかもしれないものね!」
そ、そうよ、まったく使わない事は無いはずよ! いつか使えるはず! だから落ち込む事は無いわ!
「良し、それじゃあ、みんな食べ終えたから行こうか!」
デルスは、少し暗い雰囲気を吹き飛ばすように、席を立つ。確かにみんな既に食べ終えていた。デルスはソワソワとしているから早く行きたいのね。
「それじゃあ行きますか」
「ふふ、そうですね」
さて、どんな結果が出るか、楽しみね。
私たちが支度を終えて宿の食堂に向かうと、食堂の席に座っているデルスの姿が見えた。私たちの分の席を取っておいてくれたみたい。
私たちは席に座り、宿屋の女将さんに朝ごはんを注文する。宿屋の陽気な女将さんは「はいよ!」と言い、裏へと戻って行った。
「もう怪我は大丈夫かい、クリシア?」
「ええ、大丈夫よ。デルスも大丈夫そうね」
私の言葉に頷くデルス。デルスの怪我は、大きいものは無かったけど、体に刺さっていた破片を取らないと、治療した時に中に残ってしまうという厄介なものだったので、私以上に治療に時間がかかっていたのだ。
「はい、お待ちどうさん!」
体の状態などを話し合っていると、女将さんが朝食を持ってきてくれた。朝食はサラダにベーコンエッグ、コンソメスープに黒パンだ。シロナはプラス魚がある。本当に好きね。
「それで今日はどうするんだい? 1日休みっていうのは聞いたけど」
朝食を食べていると、デルスが今日の事を尋ねて来る。食事中なのだから少し待ちなさいよ、と、思わない事も無いけど、アレが気になっているのよね。
「デルスの想像通り、昨日宝箱から手に入れたものを鑑定してもらいましょう」
私の言葉にデルスはガッツポーズをする。そんなに気になっていたのね。こういうところは本当に子供っぽいんだから。でも、こういう話し合いも冒険の醍醐味よね。私も楽しくなっちゃう。
そういえば、ステータスでも確認しておこうかしら。昨日の戦いで、少しは上がっているはず。
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クリシア・ランウォーカー 16歳  女 レベル18→+3
職業:カルディア学園卒業生
体力:800→+40
魔力:590→+30
筋力:490→+20
敏捷:520→+30
物耐:370→+50
魔耐:220→+10
称号:英雄の妹 塔攻略組(到達階層5階)new
スキル:氷魔法レベル4 水魔法レベル3 光魔法レベル2 杖術レベル3 体術レベル2 身体強化レベル2 生活魔法レベル3 礼儀作法レベル4
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少し上がったわね。それに新しい称号まで。1番数値が上がっている物耐は、大怪我したせいかしら? それなら痛い思いしたおかげね。
新しい称号は、っと
塔攻略組→塔の迷宮を挑む者。到達階層以下の階層の魔物を相手する時は、全ステータスが1.2倍する。
おおっ、これは中々良い称号じゃないの! 塔の中限定とはいえ、現時点の到達階層である5階層までの魔物を相手する時は、こちらが有利になるなんて。
「どうしたのです、クリシア? そんなニマニマと笑みを浮かべて。何かありましたか?」
「エリア、デルス、ステータス見てみなさい。新しく称号が入っているわよ!」
私の興奮した言葉に、2人はステータスを見ると、2人とも同じ称号が記載されていた。
「おお、初めての称号だ!」
「はい、私もです!」
2人は初めての称号に、興奮が隠しきれないようね。それも当たり前か。称号なんて、そう簡単に手に入らないもの。
「ぶー、私だけ持ってないです!」
ただ、1人だけ私たちと同じ称号を持っていないシロナは、拗ねちゃったけど。そんな頬を膨らませても可愛いだけよ。
「……あっ」
頬を膨らませるシロナを宥めていたら、突然エリアが声を上げる。どうしたのかしら?
「この称号って、私たちが5階層を突破したから現れましたよね?」
「ええ。一昨日見た時は無かったもの」
「それじゃあ……この称号ってもしかして、転移魔法陣に触れたから現れたのでしょうか?」
「うーん、どうだろうね。もしかしたら、守護者を倒したから出たのかもしれないよ?」
「どちらにしても、階層を登る度に増えるなら使えますが、もし、転移魔法陣を使用する、守護者を倒すかのどちらかで、更新されるのであれば、この称号をあまり使う事が出来ません」 
……あっ。確かに。私たちの目的は塔を上に進む事。この称号が更新された頃には、私たちは先に進むため、下層へと下りる事は無くなる。そうなれば、この称号の意味って無くなっちゃうわね。
「……ま、まあ、偶に下りる事もあるだろうから、使えない事は無いよ!」
「そ、そうよね。ずっと登れるとは思えないし、途中でレベルを上げるために、下りるかもしれないものね!」
そ、そうよ、まったく使わない事は無いはずよ! いつか使えるはず! だから落ち込む事は無いわ!
「良し、それじゃあ、みんな食べ終えたから行こうか!」
デルスは、少し暗い雰囲気を吹き飛ばすように、席を立つ。確かにみんな既に食べ終えていた。デルスはソワソワとしているから早く行きたいのね。
「それじゃあ行きますか」
「ふふ、そうですね」
さて、どんな結果が出るか、楽しみね。
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