新たな恋は突然に

りっきー

15話──良い日

俺は前回以上より速く走り終えた。何故なら、佐藤さんの走り方を見るためだ。流石にちゃんと教えたのに、上手く走れてなかったら泣くけどな。おっと、来たようだ。俺も隣で走ろうかな。

「佐藤さん。いい感じだね。」

「あ、はあ、翔太くん、はあ」

「あんまり話さないでいいよ。疲れちゃうから。」
それから佐藤さんは頷いた。

「出来れば人のペースに合わせるんじゃなくて、自分のペースで走ろう。」
それから佐藤さんは少しだけペースを上げた。




「はあーーーー!! 疲れたー!」

「佐藤さんお疲れ様。結構速くなってたね!」
佐藤さんは何と、前のタイムから1分も早くなっていたのだ。

「翔太くんのおかげだよ。てか、全然疲れてなくない?」

「まあ、さっきのペースは俺にはジョギングみたいなもんだからな。」

「さすが元陸上部! やっぱりテニス部じゃなくて陸上部に入るべきだったんじゃない?」

「いやいや、俺はこっちの方が楽しいからいいよ。」

「そうなんだ! まあいいや。ありがとね!」

「どういたしまして!」


〜〜部活後〜〜

「実おつかれ!」

「翔太くんお疲れ様ー。」
実は倒れ込むように教室に入ってきた。

「おいおい、そんなに疲れたのか?」

「疲れたに決まってるじゃん! 僕なんていつも家で引きこもってるんだからね! 翔太くんみたいに走り込みしてないんだから。」

「確かにな。でも、今日は練習終わりだし、帰って休もうぜ!」

「うん! 早く帰ろー!」

「じゃあ、早く着替えてよ!」

「分かったよ! 待っててって。」

「お、おう。分かった。」




「じゃあまたな!」

「うん! ばいばい!」
俺達はいつもの所で別れた。今日は佐藤さんと会える会えないの心配はしてない。めっちゃ話せたし、満足しているからだ。



本当に今日は電車で会えなかった。俺は風呂に入って直ぐに寝ることにした。

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