黒竜転生〜ドラゴンに転生した男の物語〜

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51話 マルシアとハイゼン

「マルシア、なんのつもりだ?」

「ハイゼン、もうやめなよこんなこと、」

「それは敵対行為と見ていいのか?」

「ぐっ、いいわよ、敵対行為でもなんでも、あなたのしてることは間違っているわ!私はもう自分に嘘はつけない、」

「フフッ、面白い!久しぶりにマルシア、お前と手合わせしたいと思っていた。ただ呪いで殺しても面白くない、少し遊んでやるか、」

「グラン・フォレスト」

マルシアが魔法を唱えると辺りから樹海が現れ、たくさんの木の根がハイゼンに襲いかかった。ハイゼンはその木の根を危なげなくかわした。

「フッ、最上級の自然を操る魔法か、さすがといったところか、」

「そういうあなたも余裕そうじゃない、でもこれでどうかしら、」

木の根が四方からハイゼンを取り囲んだ。

「これで逃げ場はないわ、」

木の根がハイゼンに当たる寸前に魔法陣が現れると木の根の先が転移し、マルシアの体に突き刺さった。

「ぐはっ!、、こ、これは空間転移魔法、」

「そうだ、まさか忘れたんじゃないだろうな、」

「ぐ、、ヒール、、」

マルシアは傷だらけになった体を回復魔法で一瞬にして回復させた。

「空間転移魔法は上級魔法の一つそれを詠唱なしに行うなんて、さすがね、ハイゼン」

「まあ、この魔法を自由に扱うことが出来るからわしはこの地位にいるといってもいい、」

くっ、どうする、あの空間転移魔法がある限りこちらの攻撃は効かないといってもいい、

ハイゼンは片手剣を取り出すと飛びかかってきた。

「はやい、、」

マルシアが木の根を操り攻撃を仕掛けたがハイゼンは空間転移魔法を使いマルシアの真後ろに転移すると背中を切りつけた。

「ぐはっ!」

すぐさま木の根で攻撃を仕掛けてもハイゼンの周りに現れる魔法陣を木の根が通過すると別の場所に現れた魔法陣の先へと空間転移してしまう。

「サモン!」

マルシアが魔法を唱えると地面に魔法陣が現れ、木の人形が現れた。

「召喚獣のウッドマンよ、この数ならどう?」

「40、50はいるか、一度にそれだけ召喚できるとはな、楽しめそうだな、」

「それだけじゃないわ、グラン・フォレスト!」

沢山のウッドマンと木の根が棒立ちするハイゼンに襲いかかった。

「さすがはマルシア、だが、もう遊びは終わりしようか、」

一瞬だった。マルシアの操る木の根の先に魔法陣が現れ沢山のウッドマンに当たり一気にウッドマンは消滅した。

「な、、、」

空間転移したハイゼンはマルシアの目の前に現れマルシアの体を剣で貫いた。

「終わりだ、マルシア、」

「ぐはっ!」

「マルシアー!」




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