黒竜転生〜ドラゴンに転生した男の物語〜

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35話 剣聖

ある程度街の復興をも終わり、近くの街や村に避難していた住人達もベルスフィアに戻ってきた。戦争前と比べてはまだまだだが、街に活気が戻ってきたように思える。
そんなある日に俺はレオナルドから城に来るように言われた。

「一体何だろう?わざわざお迎えなんてよこして、別に俺たちだけでもいけるのにな、」

「わざわざ呼び出すんだから何かあるんじゃない?」

ルーク、エル、ネネ、モモの四人は城からの馬車に乗り城へ向かった。

城に着くと沢山の兵士が敬礼をして待っていた。

「やあ、ルーク、久しぶりだね、」

そう言って迎えに出てきたのはトールだった。

「トール!体はもう大丈夫なのか?」

「ああ、回復魔法のおかげでもう何ともないよ、あの時は僕の代わりに街を守ってくれてありがとう、」

そう言ってトールは握手を求めてきた。

「護衛の任務を受けたんだ、当たり前だろ!」

俺もトールの手を握り返した。

「さあ、国王陛下がお待ちだ、行こう、案内するよ!」

トールに連れられ案内されたのは国王が居る大きな部屋だった。周りには騎士や、兵士達が大勢いて真ん中の道が開けられていた。

「ルーク、よくぞ来てくれた。」

「わざわざお迎えよこさなくてもこっちから行ったのに、」

「まあ、そういうな、今から任命式なのだから主役は丁重にもてなさなければ、」

「任命式?」

すると、途端に横に並んでいた兵士達がラッパを吹き始めた。

「なんだなんだ?びっくりした〜、」

ラッパがなり終わると少しの沈黙があり、レオナルドが口を開いた。

「ベルスフィア国王レオナルド・ベルスフィアの名の下に任命する。ルーク、そなたに『剣聖』地位を授ける。」

そういうとまたラッパがなり響いた。

「け、剣聖?剣聖って何だろ?」

エルとネネ、モモの三人は驚きを隠せないのか口をあんぐりさせている。

「この剣聖のいう地位は最高クラスの地位だよルーク、君にこの『名もなき剣』を授けよう、」

そういうとお付きのものが持ってきたガラスの様な物で出来た剣をレオナルドが渡してきた。

「これは?」

「これは世界に7本しかない剣、名前は無いんだ、これは君が持つことで名前を得て本当の力を発揮する、さあ、君の魔力を流し込んで見てくれ、」

そう言われて剣を受け取ると魔力を注ぎ込んでみた。すると、剣が輝きだし剣が変化した。

「な、なんだ?」

剣は刀の様な形状になり黒い刀身で鍔(つば)はなく柄の部分は黒く赤い模様が入っている。

「バハムート、、、」

「それがこの剣の名前か、、」

なんだろう、、何でか分からないけどこの名前が頭の中に浮かんできた。

「その剣は手にしたものの魔力に応じて変化して名前を持つ、その『バハムート』が君専用の剣だよ」

「俺専用か、、」

「これで剣聖は6人目、本来剣聖の称号を持つものは7人いるのだが魔王との戦いで死んでしまったりして数が足りないから称号を持つものが増えてくれて安心だな」

戸惑いも大きかったが、俺は剣聖になったようだ、

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