黒竜転生〜ドラゴンに転生した男の物語〜

GдЙ

31話 帝国戦争編Ⅵ

「さてと、、もう勝ったも同然だが、このまま終わるのも面白くない、、もう少し人間どもを減らすのもいいな〜、俺、人工増えても扱いきれねーし、、おい、やれ!セト!」

セトと呼ばれた竜人族の男は両手を挙げ何かを唱えだした。すると街の上に大きな魔法陣が現れた。

「や、やめて!」

「メテオライト、、、」

そう唱えると巨大な隕石が魔法陣から現れ街に落ちた、、、眩い光に包まれ大きな衝撃とともにエル達は気を失った。

「、、、うっ、、ここは?」

エルが目を覚ますと見たこともないところにいた。

「ここはどこ?ネネ!モモ!レオナルド様!」

周りを見渡すとみんなも倒れていたが生きているようだ

そうだ、、竜人族の男に魔法で、、、もしかして、、

「理解したか?」

声の方に目を向けるとサーゼクスとセトがいた。

「ここはベルスフィアだよ、まあ、粉々になったがな、、ここまで綺麗になったらまた一から作り直しだな、、まあいいか、」

周りをよく見ると瓦礫からベルスフィアだと理解できた。

「そんな、、、」

ルークは?ルークはまだきてくれないの?

「人間どもは一人も生きていないだろーな〜、奴隷用にとっておきたかったんだが、、ドラゴンの魔力でのメテオライトだ、無理もないか〜」

「くっ!許さない、、」

悔しい、、

「ライトニングボルト!!」

バシュン、、

エルの打つ魔法もセトは片手で握り潰した。

エルは力なく膝から崩れ落ちた、

涙が頬を伝ってくる。何も出来ない自分の無力さ、つくづく嫌気がさしてくる。何も変わっていない、冒険を始める前の自分に。悔しい、悔しいけど力がない。
ルーク、ごめんなさい、あなたが来るまで持ち堪えられなかった、、、
ルークはこんな私を見てなんて言うかな?情けないって怒るかな、、怒るよね、、怒ってもいいよ、だから嫌いにならな、、

ポンッ、

頭に何か温かいものを感じた。

「何泣いてんだよ、エル、」

「ルーク、、、」

そこにはルークの姿があった。

「ルーク、、ごめんね、、私、何の役にも立たなかった、、、」

ルークが生きていてくれて、駆けつけてくれて嬉しいのに涙が止まらない、今の私の顔、見られたくない、、、

「笑えよ!」

「えっ?」

「笑えよ!お前に涙なんか似合わねーよ!お前と出会って旅を始めてめんどくせーなと思うこともあったけど俺、よく考えるとお前がいなきゃあの洞窟で引きこもりニートのままだったんだよな、、、俺はお前には感謝してるんだぜ、俺はめんどくさくても、迷惑をかけられてもいつもみたいに笑ってるお前が好きだぜ!」

「ルーク、、、」

なんで?なんでこんな私に優しくしてくれるの?こんなみっともない私に、
なんで?なんでそんな優しい笑顔で笑いかけてくれるの?いつも私といるとめんどくさそうにしてるくせに、
なんで?なんでなの、、、なん、、で、

涙が止まらない、、笑いたいのに、笑いたいのに上を、ルークの顔を見れない、

「まあ、すぐにってのもあれだからな!俺があいつらを倒すからそのご褒美ってことで!楽しみにしてるぜ!」

「うん、、、」

「茶番は終わったか?ヒーロー気取り野郎、少し待ってやったんだ少しぐらいは楽しませてくれよ〜」

「ここじゃもっと街を壊してしまう、場所を変えよう、」

「ああ?何言ってやがる?ここはもう街じゃね〜!瓦礫の山であり、俺の新しい領土になる場、、、」

サーゼクスが言い終わる前にルークはサーゼクスとセトの顔面を掴みものすごいスピードで近くにある荒野まで飛んだ。

ドゴーン、、

「くっ!てめー何者だ!」

「この俺が力とスピードで劣ったというのか、、、」

「お前ら覚悟しておけよ、俺は手加減なんてしねーからな、というか出来そうにない、、」

ルークは冷たく、そして鋭くサーゼクスとセトを睨みつけた。

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