人外と友達になる方法

コング“シルバーバック”

第49話 一つ屋根の下 〜古の祠篇〜

しばらく車で揺られ、ようやく車が止まった。

「お疲れ様でした。到着いたしました」

黒服の男がドアを開け、悠火たちは車外に出る。
そこには竜夜と舞姫が待っていた。

「あ、皆さんお久しぶりです!」

「久しぶりね…ま、待ってたわ」

2人に会うのも実に2ヶ月ぶりだ。

「おーう! 久しぶりだな!」

「おっす竜夜!」

「舞姫さん。車助かりました」

「これからあんたたちの家を案内するわ! 付いて来なさい!」

舞姫に付いて行き、これから悠火たちが過ごす家と顔合わせをする。

「ここよ」

案内された家はかなり大きく、豪邸と言っていいレベルだった。
白を基調とした壁に広い庭。花壇には綺麗な草花が咲き乱れ、日当たりも最高だ。

「まさかここ、俺たちのために建てられたのか!?」

流石は五大家、宮園家だ。と、思ったが…

「違うわ。ここは私の持ち物よ」

「え? そりゃ、宮園家の持ち物だろ?」

「だから私個人の持ち物よ。確か…7歳の誕生日プレゼントだったかしら?」

「……マジか…」

悠火はそれしか言えなかった。
そして次に家の中を案内される。

「これからこの家で共同生活するわけだから、共有スペースから紹介するわ。まずここがリビングよ」

リビングに続きキッチン、トイレ、お風呂と順に説明を受ける。

「お風呂は私が絶対に最初よ! 私より先には入らないでよね!」

舞姫が男4人に釘を刺す。女子としてそこは譲れないのだろう。そしてー

「私の私室には絶対に入らないこと! ていうか、近づかないこと!」

「「「「わかりました!」」」」

この家の主人である舞姫には絶対逆らえない。
その他にもルールはいくつかあり、家事や買い物の当番なども決めた。
1人に一部屋ずつ個室も与えられた。
そして何より驚いたのがー

「ここがトレーニングルームよ!」

地下に広がる広大な訓練施設だった。トーレニング器具各種はもちろん、妖術で特殊な加工が施してあり、好きに妖術の訓練の出来る部屋まである。

「「「「おお!」」」」

男4人は目を輝かせる。
これから妖術の修行が出来ると思うと居ても立っても居られなくなってきた。

「奏! 組手しようぜ!」

「おお! やろうぜ!」

そんな期待とワクワクの詰まった新生活が今スタートした。




翌日。伊鳴隊の5人は日妖連の本部へと赴いた。正式に隊の登録をするためだ。

「本部デケェ〜」

本部はとてつもなく大きい。しかもこれに地下まであるというのだから驚きだ。

「本部に配属されることは妖術師として名誉なことなの。だから建物にも威厳がなくちゃね」

それにしても限度というものがあると思う。

「私かれ離れないでね。逸れると迷子になるから」

舞姫に4人が続く。家のことといい、今回といい最近舞姫に世話になってばかりだ。
建物内を歩くこと5分、隊を登録するための受付に着いた。

「この書類に必要事項を書いて提出してください」

悠火は用紙の隅々まで目を通し書き漏らしがないか確認する。

「お願いします」

受付に用紙を提出する。登録には少し時間がかかるらしく1時間後にもう一度来るように言われた。

「1時間か…何する?」

「あんまりたくさんは無理だけど、少しなら本部のこと案内できるけど?」

「そうだね。やることないし案内してもらおっか」

「そうと決まれば付いて来なさい!」

舞姫が得意げに言う。
舞姫は本部の重要施設について説明してくれたが、8割がた頭に入らなかった。まあ光秀と竜夜は理解出来たみたいだしその都度教えて貰えばいいだろう。

「それで、ここが…」

「あ、いたいた! 姫様! 姫様ー!」

突然声をかけられ舞姫はビクッと跳ねた。本当に少し跳ねた。

「げ…この声は……」

「げって何ですか! げって! 酷いですよ姫様!」

声の主は悠火より少し年下の少年だった。目鼻立ちはキリッとしており、世間一般でいうところのイケメンだ。
そして舞姫の隣に立つ悠火たちを見て言った。

「姫様、その者たちは何ですか? サンドバッグですか?」

「誰がサンドバッグだ!」

「急に大声を出さないで下さい。聞こえています。それともあれですか、そんなこともわからない低脳なんですか?」

こいつメチャクチャ口が悪い。初対面の相手に言う言い方ではない。普段温厚な光秀もイラッとしている。

「舞姫。こいつ誰?」

「えっと…知り合い?」

「違います! 俺は姫様の許嫁です!」

「「「「はぁ!?」」」」



読んでいただきありがとうございます。コングです。

隊の男女比4:1でよかっだろうかといつも思います。
まあ、狐々愛たちを入れたら4:4だしいいか!

これから少しずつ女性キャラも増えていく予定ですので乞うご期待!

それではまた次回!

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