人外と友達になる方法

コング“シルバーバック”

第13話 七不思議其之一 〜雷王篇〜

「その雷獣ってのはどんな奴なんだ?」

「一言で言えば“危険”の一言に尽きる」

「狐々愛でも危険って結構ヤバイな」

悠火は妖怪に興味がなかったため、妖怪の知識は無いに等しい。せいぜい、河童や天狗を知っているくらいだ。

「で、その雷獣がどうやって学校のパソコンを操るんだよ」

「雷獣は本来賢く、器用な妖怪じゃ。そして名の通り雷の能力ちからを持つ。電子機器の扱い方を学習し、意のままに操るなど簡単なことじゃろうな」

「そっか……今はまだ人的被害がないからいいけど、早く対応しないとマズイかもな」

「じゃな。明日その七不思議の謎解きに行くのか?」

「ああ、明日行くことになった」

明日は光秀の塾が無いため、急遽明日になったのだ。

「…妾も一緒に行こう」

「やっぱり危ないからか?」

「それもあるが、雷獣には個人的に聞きたいこともあるでな」

それが何かを聞くような無粋なことはしない。狐々愛との付き合いはまだ1ヶ月にも満たないが、狐々愛の過去に言いたく無い事があるのはよくわかっている。

「わかった。2人には俺から話をつけとく」

ほとんど習慣化してきた、寝る前の狐々愛との談話を終え、悠火と狐々愛は就寝準備に入る。
歯磨きと着替え、明日の準備を終えて悠火は一足先に布団に入る。

「おやすみ、狐々愛」

狐々愛も寝るときはパジャマだ。それと尻尾が邪魔になるらしく、変幻の術で尻尾のない姿になっている。

「おやすみ、悠火」

明日は七不思議の解決に、小テストもある。あ、勉強してねぇや。まぁ、いいか。明日の朝やればいい……狐々愛はやったのかな…………




 SHRで英語の小テストを終え、午前中の授業を終え無事昼休みを迎える。まぁ、悠火が小テストの追試になったり、奏鳴が宿題を忘れて怒られたりはあったが…

「例の噂っていつ頃から流れてるんだ?」

いつも通りの3人に加え、今日は狐々愛も一緒に弁当を食べている。

「確か…3週間くらい前かな?」

「結構最近なのにもう七不思議になってんのか?」

「ちなみに、その時追い出された七不思議が教頭の伸びない髪の毛だ」

「それはカツラでしょ」

「そりゃそうだけどさ〜。光秀はもっとユーモアを持とうぜ」

と、ここで今まで黙って聞いていた狐々愛が口を開いた。

「その七不思議で怪我をした人とかはいないんだよね?」

「え、ああ。いないと思うよ。そんな話は聞いてないし。どうして?」

「ううん…ちょっと気になっただけ」

「あ、そういえば悠火から聞いたよ。狐々愛ちゃんも一緒に七不思議解決したいんでしょ?」

「うん。ダメかな?」

「大歓迎だよ! なっ! 光秀」

「何で僕に振るのさ。まぁ、僕は構わないけど」

光秀と奏鳴の了承も得て、狐々愛も同行することになった。
そして、昼休みも半分が過ぎた頃、事件は起こった。

「大変だ!」

クラス委員の明智あけちが血相を変えて教室に飛び込んで来た。

「どした?」

「パソコン室で爆発があったらしい! そんなに規模は大きくないけど、何人か怪我人も出たとか!」

明智の説明を聞くや否や、狐々愛はパソコン室へと走り始める。
それを悠火、奏鳴、光秀の3人が追いかける。

「どうして…どうしてじゃ……何故人間を傷つけるようなことを…」

狐々愛は誰にも聞こえないような声で呟いた。




パソコン室には、すでに何人もの生徒が集まっており、先生たちがその規制を行なっていた。
爆発があったというパソコン室は火災こそ発生していないものの、壁の至る所に焦げ跡が付いていた。

「爆発とかヤバくない?」

「警察沙汰だろ」

「え〜、マスコミとか嫌なんだけど」

「原因なんだろうね?」

「何か変な動物みたいなのがいたらしいよ」

生徒たちは口々に言う。
その中に不可解なもの言う生徒がいた。

「その変な動物とはどんな感じじゃった!」

「え! 何か狸みたいな?」

「それはどこに行ったのじゃ!」

「わからないけど、グラウンドの方じゃない?」

狐々愛はグラウンドに向けて走り出す。
それを3人が慌てて追いかける。
グラウンドにたどり着くと、狐々愛は大きな声で叫んだ。

「おい! 雷王! どこじゃ!」

しかし返事はない。その代わりに帰ってきなのは、低い唸るような声だった。

「雷王……」

狐々愛の見つめる先に、狸のような見た目をした、動物がいる。

「久しいな…天狐……」

狸のようなその生き物は狐々愛を見てそう言った。




読んでいただきありがとうございます。コングです。

いつも通りの時間に間に合わず、申し訳ない!

さて、雷獣が出てきましたが、雷様と迷った挙句雷獣になりました。
だって雷様って妖怪じゃないような気がして。

それではまた次回!

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