俺の高校生活がラブコメ的な状況になっている件
第38話 休日の暇つぶし【後編】
もうそろそろネカフェとは目と鼻の先という距離まで来た。
見た感じだと客の出入りは、まぁまぁ。
入店してみない限りでは分からないが、もしかしたら席が空いていないかもしれない。
その理由として、ネカフェ定住者だ。
よくテレビとかで聞いたことがないだろうか。
ネカフェを自分の家のように毎日二十四時間居座り続けている輩のことを。
実際、俺が住んでいる街のネカフェにはそういう輩がたくさんいる。
噂によれば、三十人くらい(あーちゃんリサーチの結果)いるらしい。
まぁ、ネカフェに住みたいと思うのも正直分かる。
だって、ネット環境は充実しているし、パソコンや漫画、ラノベだってある。それに飲み物や食べ物もあるんだから、暮らすには十分のものが備え付けられている。
でも、そう考えてしまったら人生終わりのような気がする。ニート街道まっしぐら!
って、そんなことは今はどうでもよくて、とりあえずこのような人たちがいるため、席の数も限られている。
たしか、ここのネカフェの席の数が五十くらいだったと思う。
――……ネカフェ定住者半分以上も占領してるな…。
「と、とにかく入ろう」
ネカフェ定住者の占領率に驚愕しつつも入店しようとしていた時だった。
近くの路地裏から何やら不良たちの声が聞こえてきた。
俺は少し気になり、よくよく見ると不良は三人いることが確認できた。
――何をやってるんだろう?
まるで誰かを囲んでいるように見える。
俺はもう少し近づいて参道に植えられている木の陰に隠れた。
「いーじゃんかよー。ちょっと付き合ってよー」
「だ、だめですぅ。用事がありますからぁっ」
女の子の声がした。
どうやら絡まれているのは女の子……って、えええええええええ?!
不良三人組の間から少し顔が見えたが、間違いない。
あの顔を忘れるわけがない。
昨日、屋上で突然抱き着いてきた挙句に『お兄ちゃん』と呼んできた見ず知らずの中学生。
なぜあの子が不良たちに絡まれているのか……は、すぐに分かった。
というか、見なくても分かった。
どうせあれだろ?
ナンパだろ?
自分たちがモテないからって、あっちこっちに可愛い子がいれば声をかける。
フンッ。
汚ねぇ野郎だぁ。
「ねぇ、その制服さぁ、ちょー可愛いね!どこの中学?」
「スカートみじけぇ~。あのさ、お願いがあるんだけど、パンツ見してよ?ね?ね?」
「いやぁ…やめてくださぁいっ」
「ほれほれ、もっと嫌がってみ?ますます萌えるぅ~」
下品な不良たちの笑い声が聞こえてくる。
まるでどこかのラブコメ系のラノベであった場面とそっくりだ。
もしかしたらそのラノベのセリフをそのまま朗読しているかのようにも思えてくる。
ここはどうすべきかとる行動はもう決まっている!
「…見なかったことにしよう」
俺ケンカ弱いし。
それにあの中学生知らないし。
客観的に見れば、俺が今とろうとしている行動はクズだと思う。
だけど、よく考えてほしい。
実際のこのような場面に立ち入ってしまった時、相手は三人。しかも、言ってなかったが、筋肉ムッキムキ。
それに対して、俺は細身でマッチョとは対照的なヒョロヒョロ。
これでもし、立ち向かっていったら確実にボッコボコである。
――無謀な戦いは何も生まない。
かつて誰かが言っていた。
無理だと思ったら、そこで諦めるべきだと。
そうでなければ、いつまでたっても新しい挑戦ができない。
俺もそのようにして生きてきた。
だから、今回もそうする。無理なことはやってはいけない。
俺はそそくさとネカフェに入店しようとした時だった。
「あっ!お兄ちゃん!」
後ろからそんな声が聞こえてきた。
振り返ると、先ほどまで様子を見ていた車道を挟んだ反対側の路地裏から中学生が手を振っている。
そして、おまけに不良たちも俺の方に目線をやり……こんにちは!
――どうする俺?他人のフリをしてこのまま店内に入るか?それとも、助けに行くか?
うーん。
ううーん。
うううーん。
「よ、よー。お前そんなところで何してるんだー?」
なんかセリフが棒読みになってしまいました。
――ヤバい。怪しまれていないか?
そう思い、不良たちの様子を見るが、頭脳まで筋肉になっているせいか、怪しんでいる様子もない。
この状態で何とか平和的にあの中学生をこっちに連れ出さなければいけない。
「早くこっち来いよー。見たいもんあるんだろー?」
「今から行くぅ」
――よし!これで平和的に解決できたぞ!
と、心の中でガッツポーズをとった瞬間だった。
「そこのお兄ちゃーん。ちょっとだけこっちに来てくれるぅ~?」
不良三人組の一人が俺を手招きして呼んだ。
他の二人は拳や首をゴキゴキ鳴らしながらニヤニヤしている。
――ああ。これは楽しいプロレスかボクシングか総合格闘技でもやるのかな?
俺は震える足や手に力を入れ、車道を横断して行った。
「今から楽しいことしようや~」
「あのー……俺初心者なんでお手柔らかにお願いします」
と、言ってみたものの想像どおりに俺はボコボコにされた。
もう殴られたり、蹴られたりされてどのくらい経ったんだろう。
薄れゆく意識の中で、下品な笑い声をあげる不良たちとともに今にも泣きだしそうな中学生の表情が記憶に残った。
見た感じだと客の出入りは、まぁまぁ。
入店してみない限りでは分からないが、もしかしたら席が空いていないかもしれない。
その理由として、ネカフェ定住者だ。
よくテレビとかで聞いたことがないだろうか。
ネカフェを自分の家のように毎日二十四時間居座り続けている輩のことを。
実際、俺が住んでいる街のネカフェにはそういう輩がたくさんいる。
噂によれば、三十人くらい(あーちゃんリサーチの結果)いるらしい。
まぁ、ネカフェに住みたいと思うのも正直分かる。
だって、ネット環境は充実しているし、パソコンや漫画、ラノベだってある。それに飲み物や食べ物もあるんだから、暮らすには十分のものが備え付けられている。
でも、そう考えてしまったら人生終わりのような気がする。ニート街道まっしぐら!
って、そんなことは今はどうでもよくて、とりあえずこのような人たちがいるため、席の数も限られている。
たしか、ここのネカフェの席の数が五十くらいだったと思う。
――……ネカフェ定住者半分以上も占領してるな…。
「と、とにかく入ろう」
ネカフェ定住者の占領率に驚愕しつつも入店しようとしていた時だった。
近くの路地裏から何やら不良たちの声が聞こえてきた。
俺は少し気になり、よくよく見ると不良は三人いることが確認できた。
――何をやってるんだろう?
まるで誰かを囲んでいるように見える。
俺はもう少し近づいて参道に植えられている木の陰に隠れた。
「いーじゃんかよー。ちょっと付き合ってよー」
「だ、だめですぅ。用事がありますからぁっ」
女の子の声がした。
どうやら絡まれているのは女の子……って、えええええええええ?!
不良三人組の間から少し顔が見えたが、間違いない。
あの顔を忘れるわけがない。
昨日、屋上で突然抱き着いてきた挙句に『お兄ちゃん』と呼んできた見ず知らずの中学生。
なぜあの子が不良たちに絡まれているのか……は、すぐに分かった。
というか、見なくても分かった。
どうせあれだろ?
ナンパだろ?
自分たちがモテないからって、あっちこっちに可愛い子がいれば声をかける。
フンッ。
汚ねぇ野郎だぁ。
「ねぇ、その制服さぁ、ちょー可愛いね!どこの中学?」
「スカートみじけぇ~。あのさ、お願いがあるんだけど、パンツ見してよ?ね?ね?」
「いやぁ…やめてくださぁいっ」
「ほれほれ、もっと嫌がってみ?ますます萌えるぅ~」
下品な不良たちの笑い声が聞こえてくる。
まるでどこかのラブコメ系のラノベであった場面とそっくりだ。
もしかしたらそのラノベのセリフをそのまま朗読しているかのようにも思えてくる。
ここはどうすべきかとる行動はもう決まっている!
「…見なかったことにしよう」
俺ケンカ弱いし。
それにあの中学生知らないし。
客観的に見れば、俺が今とろうとしている行動はクズだと思う。
だけど、よく考えてほしい。
実際のこのような場面に立ち入ってしまった時、相手は三人。しかも、言ってなかったが、筋肉ムッキムキ。
それに対して、俺は細身でマッチョとは対照的なヒョロヒョロ。
これでもし、立ち向かっていったら確実にボッコボコである。
――無謀な戦いは何も生まない。
かつて誰かが言っていた。
無理だと思ったら、そこで諦めるべきだと。
そうでなければ、いつまでたっても新しい挑戦ができない。
俺もそのようにして生きてきた。
だから、今回もそうする。無理なことはやってはいけない。
俺はそそくさとネカフェに入店しようとした時だった。
「あっ!お兄ちゃん!」
後ろからそんな声が聞こえてきた。
振り返ると、先ほどまで様子を見ていた車道を挟んだ反対側の路地裏から中学生が手を振っている。
そして、おまけに不良たちも俺の方に目線をやり……こんにちは!
――どうする俺?他人のフリをしてこのまま店内に入るか?それとも、助けに行くか?
うーん。
ううーん。
うううーん。
「よ、よー。お前そんなところで何してるんだー?」
なんかセリフが棒読みになってしまいました。
――ヤバい。怪しまれていないか?
そう思い、不良たちの様子を見るが、頭脳まで筋肉になっているせいか、怪しんでいる様子もない。
この状態で何とか平和的にあの中学生をこっちに連れ出さなければいけない。
「早くこっち来いよー。見たいもんあるんだろー?」
「今から行くぅ」
――よし!これで平和的に解決できたぞ!
と、心の中でガッツポーズをとった瞬間だった。
「そこのお兄ちゃーん。ちょっとだけこっちに来てくれるぅ~?」
不良三人組の一人が俺を手招きして呼んだ。
他の二人は拳や首をゴキゴキ鳴らしながらニヤニヤしている。
――ああ。これは楽しいプロレスかボクシングか総合格闘技でもやるのかな?
俺は震える足や手に力を入れ、車道を横断して行った。
「今から楽しいことしようや~」
「あのー……俺初心者なんでお手柔らかにお願いします」
と、言ってみたものの想像どおりに俺はボコボコにされた。
もう殴られたり、蹴られたりされてどのくらい経ったんだろう。
薄れゆく意識の中で、下品な笑い声をあげる不良たちとともに今にも泣きだしそうな中学生の表情が記憶に残った。
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