俺の高校生活がラブコメ的な状況になっている件
第36話 取り調べ
「な、なななな何してるの?!」
屋上で六花の声が響き渡った時、俺は中学生くらいの知らない美少女から抱きつかれていた。
「り、りり六花?!なんでここに……」
俺はただ驚きのあまり、固まってしまう。
なぜここに六花がいるのか分からない。
どうして?
なんで?
その子誰?
六花の表情からそのことが伝わってくる。
一方でまだ俺に抱きついている中学生くらいの黒髪ロング美少女は全く気にした風もなく、俺の胸に顔を埋めていた。
ああ。
なんて綺麗な夕焼けなんだろう。
俺は空を見上げながらそう思った。
◆❖◇◇❖◆
「これはどういうことなの?」
部室に連れられた俺は、六花から刑事ドラマでよく見るような感じで取り調べを受けていた。
「俺は知らない!無実だ!」
俺は前のめりになりながら、机を思いっきり叩いて立ち上がった。
「まぁまぁ落ち着いてよ」
「あ、あぁ。悪いな美月」
俺は美月になだめられながら再び席に着く。
――やっぱり美月はいいやつだなぁ。
「しょーくん、もう証言は取れてるのよ?」
六花は再び俺に問い詰める。
「証言ってなんだよ!」
「あの中学生から全て聞いたわ!」
そう言うと、六花はあの謎のラブレターのことやらを全て話し始めた。
そして、何より驚いたのが……
「なんでお前が謎のラブレターを持ってるんだよ!」
六花は謎のラブレターの内容を知っている上にその実物までも持っていた。
「あの子、予備にもう一枚ずつ用意していたみたいよ?」
「マジか?!」
ラブレターをもう一枚予備に用意するなんているんだな。
思わず感心してしまう。
「てか、その前にあの女の子はどこいったんだよ」
そういえば、六花に別室に連れられたきり、俺に抱きついてきた中学生くらいの黒髪ロング美少女が見当たらない。
「ああ。あの子ならもう帰ったわよ」
「は?」
「なんか、明日用事があるからって先ほど」
マジか。
なんにも説明せずに帰ったんスか。
そもそも名前すら知らないし。
――いったい何なんだあれは?
「なんか伝言とかないのか?」
せめて何も言わずに帰るってことはないだろう。
俺はそう思って六花に聞いた。
「ないよ。今後ともウチのおにぃちゃんをよろしくお願いしますぅ〜って言ってただけ」
これまたマジか。
俺はこの状況が全く分からない。
この後どうすればいいのか本当に分からない。
というか、『お兄ちゃん』ってなんだよ。
俺には妹なんかいなかったはず。
いや待てよ。
もしかしたら親父の隠し子とか……?
いやいやいや。
そんなはずはない。
俺の親父に限って他の女とイチャコラできるわけがない。
その前に親父の顔面偏差値平均以下だし。
でも、軽く日本にいない親父をディスりながらもその可能性を完全に否定することはできなかった。
またあの中学生くらいの黒髪ロング美少女に会ったら、
次こそはちゃんと聞いてみよう。
屋上で六花の声が響き渡った時、俺は中学生くらいの知らない美少女から抱きつかれていた。
「り、りり六花?!なんでここに……」
俺はただ驚きのあまり、固まってしまう。
なぜここに六花がいるのか分からない。
どうして?
なんで?
その子誰?
六花の表情からそのことが伝わってくる。
一方でまだ俺に抱きついている中学生くらいの黒髪ロング美少女は全く気にした風もなく、俺の胸に顔を埋めていた。
ああ。
なんて綺麗な夕焼けなんだろう。
俺は空を見上げながらそう思った。
◆❖◇◇❖◆
「これはどういうことなの?」
部室に連れられた俺は、六花から刑事ドラマでよく見るような感じで取り調べを受けていた。
「俺は知らない!無実だ!」
俺は前のめりになりながら、机を思いっきり叩いて立ち上がった。
「まぁまぁ落ち着いてよ」
「あ、あぁ。悪いな美月」
俺は美月になだめられながら再び席に着く。
――やっぱり美月はいいやつだなぁ。
「しょーくん、もう証言は取れてるのよ?」
六花は再び俺に問い詰める。
「証言ってなんだよ!」
「あの中学生から全て聞いたわ!」
そう言うと、六花はあの謎のラブレターのことやらを全て話し始めた。
そして、何より驚いたのが……
「なんでお前が謎のラブレターを持ってるんだよ!」
六花は謎のラブレターの内容を知っている上にその実物までも持っていた。
「あの子、予備にもう一枚ずつ用意していたみたいよ?」
「マジか?!」
ラブレターをもう一枚予備に用意するなんているんだな。
思わず感心してしまう。
「てか、その前にあの女の子はどこいったんだよ」
そういえば、六花に別室に連れられたきり、俺に抱きついてきた中学生くらいの黒髪ロング美少女が見当たらない。
「ああ。あの子ならもう帰ったわよ」
「は?」
「なんか、明日用事があるからって先ほど」
マジか。
なんにも説明せずに帰ったんスか。
そもそも名前すら知らないし。
――いったい何なんだあれは?
「なんか伝言とかないのか?」
せめて何も言わずに帰るってことはないだろう。
俺はそう思って六花に聞いた。
「ないよ。今後ともウチのおにぃちゃんをよろしくお願いしますぅ〜って言ってただけ」
これまたマジか。
俺はこの状況が全く分からない。
この後どうすればいいのか本当に分からない。
というか、『お兄ちゃん』ってなんだよ。
俺には妹なんかいなかったはず。
いや待てよ。
もしかしたら親父の隠し子とか……?
いやいやいや。
そんなはずはない。
俺の親父に限って他の女とイチャコラできるわけがない。
その前に親父の顔面偏差値平均以下だし。
でも、軽く日本にいない親父をディスりながらもその可能性を完全に否定することはできなかった。
またあの中学生くらいの黒髪ロング美少女に会ったら、
次こそはちゃんと聞いてみよう。
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